鈴木修会長全開!

自動車メーカーに限らず、後継者選びは大きなテーマである。ギョウカイの先輩方によれば「富士重工みたいなのが一番難し
い」。今の森社長も、その前の竹中社長も、突如社長に指名された。竹中さんなど「本社から呼ばれ協力企業へ切符をくれるのかと思って出向いたら社長になって欲しいと言われた」。

森社長も同じだったらしい。対照的なのはトヨタやホンダ。社長になれる可能性の有無は10年くらい前から何となく
見えてくる。5年スパンになれば2〜3名に絞られます。この間、「社長とはなんぞや?」ということをジックリ考えられることだろう。十分な準備期間を経て社長になれば、それなりの対応が可能。

豊田章男社長の場合、解っていて社長に就任したろうが、予想以上に重責だと感じたかもしれない。それでも「覚悟」はできていたため、厳しすぎる立ち上がりで何とか耐えられた。”取り巻き”がもう少し賢明だったら、あそこまで厳しい修行をしないで済んだと思いますけど‥‥。これまた経験になると考える。

鈴木自動車の鈴木修社長兼会長も早い時期から後継者を選んでいた。2000年6月に戸田昌男氏に社長を委ねる。しかし社長就任後、健康状態が悪化。2003年から津田紘氏へバトンタッチ。津田社長は長期になるかと思われていたものの、やはり体調の問題によって社長という激務を続けられなくなる。

そこで選んだ方法は「4人で相談しながらコトを決める」というもの。トロイカ
(3頭立て馬車のロシア語)体制ならぬ「チトビョールカ体制」(4頭立て馬車)であります。副社長に就任した4人のメンバーを見ると、1)国内販売の専門
家。2)開発のTOP。3)総務のTOP。4)鈴木社長の御子息、という具合。

本命は鈴木俊宏氏だと思う。御年52歳。社長就任前の豊田章男氏より現場が長く、様々な部門を経ている。社長でいいと考えるけれど、「もう少し経験を積んで欲しい」という親心か? いずれにしろ鈴木修会長と比べられたら、どんなに目立つ人だって普通の人になっちゃいます。私など神様を見る気分であります。

その鈴木修会長、決算会見でも大サービスした。「一家に3台のTVを別個に見ないで1台にしなければらない」。そして「もっときちんとした生活に切り替えるべきだ」。今の日本は「きちんとしていない」ということです。鈴木修会長、もうしばらく全開でお願いします。売ってるクルマは少しばかりツマらんですけど。

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2 Responses to “鈴木修会長全開!”

  1. 阪神ファン より:

    私は鈴木会長のインタビュー記事が好きで、鈴木会長が書かれた本を何冊か読みました。若いころ(社長就任前)には、社内で厳しい条件を突きつけられ、大変な苦労をされたようでした。それでも結果を出すところや、根性、物事の考え方が好きです。
    スズキが排ガス規制をクリアできそうにないとき、ダイハツからエンジン供給を受けたことについて”感謝している”といったことも書かれていました。こんなことがあったんですね。私は知りませんでした。
    私も鈴木会長には、まだまだ経済界でがんばってほしいと思います。

  2. tonpochi より:

    スズキと言えば、RRエンジンのフロンテを思い出します。当時小学校低学年だった私には、エンジンが後ろにある意味がよく解かりませんでしたが、それに乗っていたおじさんが、これポルシェと同じなんだよって自慢していた記憶が有ります。
    また、二輪では1982年にフランコ・ウンチーニ選手がWGP優勝した翌年、RG250Γを発売しました。
    実は、私の二輪人生はここから始まりました。このバイク全てが驚きでした。当時、250ccで45HP、乾燥重量131Kg、オールアルミフレーム、46万円という価格はほんと信じられないことでした。
    その後、GSX-R400、750、RG400、500Γの発売。二輪界においてはフロンティアと呼ぶにふさわしいメーカーです。
    しかしながら、リーマンショック以来、鈴木さんの二輪の業績は芳しくなく、赤字に陥っています。レースにおいても参戦台数も少ないです。ちょっと気がかりです。
    今年、フルモデルチェンジしたGSX-R600、750は凄く完成度が高いバイクです。業績回復のため売れること期待しています。

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