韓国勢為替に苦しむ
御存知の通り1980年代の急激な円高ドル安に日本の自動車メーカーは苦しんだ。いや、為替だけでなく事実上の輸出規制まで掛けられ、四面楚歌状態に追い込まれてしまう。しかしこの逆境を切り抜け、強固な体制を作り上げた。加えて今や不思議な円安ドル高状況。円だけ安い。奇妙であります。1ドル=100円だって収益を上げられるシステムを作っているのだから、今の為替レートだとアメリカでも欧州でもアジアでも笑いが止まらないと思う。
一方、厳しい状況なのはウォン高ドル安となっている韓国の自動車メーカーである。アメリカ市場の価格設定を見るとベーシックグレードの値下げなど行っているものの、売れ筋グレードは実質的な値上げ。これが「品質で勝てないための安売り」とか「品質面で日本車に勝てないのに値上げした」などと悪い方向に受け取られてしまっているようだ。日本車を見ると、ここ数年大幅に品質を上げつつ値上げしていない。
モータートレンド誌のCOTYを受賞したカムリもアコードもシビックも格安攻勢を仕掛けている日産バーサも、極めてコストパーフォマンスは高い。ホンダ・フィットなど決して安くないのに爆発的な売れ行きだったりして(1,5リッターモデルで約170万円)。現代アクセント(1,6リッター)は157万円でも苦戦。確かに両車の品質の差やリセールバリューなど考えると、アクセントに勝ち目無し。2007年は韓国車にとって試練の年になるだろう。
<おすすめ記事>