SiCパワー半導体

トヨタが『SiCパワー半導体』の技術発表を行った。どんな効能を持つのか? 例えば回生制動を掛けるとしよう。その際、発電機と、電気をコントロールするインバーター、発生した直流を電池に貯める充電器で損失出る。貯めた電力を走行エネルギーに変える時も同様の損失出す。

各社詳細な数字を発表していないけれど、60km/hから100%回生エネルギーを取っても、40km/hくらいまでしか加速させられないという。この損失をゼロに抑えることが出来れば、60km/hから停止して60km/hまで回復出来ます。当然の如く燃費は激しく向上する。

エネルギー損失は様々な段階で存在するが、例えばモーター/発電機の効率は95%を超えてます。この中で最も効率悪いのは「パワー半導体」と呼ばれる高電流を制御する半導体。トヨタの数字によれば電気損失の20%にもなるという。ここの効率上げるのが課題だった。

開発中のパワー半導体は『Si』(シリコン)でなく『SiC』(シリコンカーバイト)を使っており、すでに試作品を現行プリウスに搭載することにより5%程度の燃費改善が可能になったという(目標は10%の燃費改善)。こういったパワー半導体が実用化すれば電気自動車の電費もよくなる。

パワー半導体の解説動画

電気自動車はエンジンを使わないため、電気効率の向上が電費に直結します。仮に10%の電費改善効果あれば、航続距離も10%伸びる。現在航続距離228kmのリーフなら、250kmになると言うこと。トヨタのパワー半導体、本日から横浜で始まる『人クルマのテクノロジー展』に出る。

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