VWに電池を聞く
VWの電気自動車担当のスポークスマンにバッテリーの評価を聞いてみた。VWは電気自動車を作るにあたってバッテリーを購入しなければならない。逆に考えればどんなバッテリーを使っても自由である、ということです。当然のことながらキッチリ評価をしていると思った次第。果たしていかに?
●18650型
「安価で高い安全性を持つというメリットはあるけれど、クルマ用のバッテリーとして評価すると充放電回数が少ない。寿命短いと考えてます。もちろんバッテリー技術はドンドン進むけれど、VWとしては難しいと思う」。こらもう私が先日TOPで紹介した通りの評価でございました。
●一般的な自動車リチウムイオンバッテリー 「ザフトやサンヨーに代表されるリチウムイオンバッテリーは将来性がある考えています」。コストダウンが難しいのでは、と聞いてみたら「確かに不良品を出さないための生産管理はとても難しいと思っています。ただコスト面も徐々に納得出来るレベルになるでしょう」。
●燐酸鉄リチウムバッテリー(鉄電池) 「現時点では性能的(エネルギー密度)という点で厳しいと考えている。中国のメーカーを見ているとバッテリー交換システムなどの採用も視野に入れているようだけれど、VWは脱着式を好ましいと考えていません」(このあたりは日本の自動車メーカーと同じ評価です)。
●日産NECのバッテリー 「エネルギー密度の点で厳しいのではないでしょうか」。日産はどんなタイプのバッテリーでも作れると言っているし(例えばハイブリッド用と電気自動車用は全く違う特性を持つ)、寿命も24万km以上と長い。それでいて価格は現在開発中のどのバッテリーより安いと言ってみた。
すると「もしそんなバッテリーが作れるのなら凄いと思う」。お手並み拝見といったスタンスです。VWに限らず、どこの自動車メーカーも日産NECのバッテリー
に対する評価は同じ。すなわち「そんなバッテリーがあるワケない」。それだけ日産NECのバッテリー性能は飛び抜けている、ということ。
とはいえVWは相当ホンキで電気自動車に取り組んでいるようだ。日産NECのバッテリー以外の評価も納得できる答え。明日上海サーキットでゴルフベースの電気自動車(日産リーフより大きな容量のバッテリーを搭載している)など複数の「電気モノ」に試乗させてくれるという。
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日本はエネルギー効率にはトコトン煩いので、電池とか省エネとか自然エネルギー分野等の技術革新には瑕疵なく励むことでしょうネ[E:happy02]
そもそも日本はガソリン車の効率が悪くなり易い道路環境だから、国も積極的に協力するなら脱ガソリンは一番早そうですね[E:happy01]
尤も、電車をはじめ鉄道は、軽量化や技術革新でここ40年の間にエネルギー消費を半分にしましたから[E:bleah]車は主に鉄道との競争になりますが、今や都会の若者は電車か車かは完全にお金を基準にして天秤にかけてますし[E:sweat01]だからこその「若者の車離れ」です[E:bleah]
自動車も頑張れ[E:sign03]
やはりと言うか、日産-NECのバッテリー価格が信じられない(信じたくない)ライバル企業を多いようですね。まあVWは単に買う立場だから良いですが、電池開発にコミットしている日本のカーメーカーにとっては悪夢でしょうね。
とは言え、5〜3万円/kWhという情報は僕が知る限りソースがこのブログだけなんで・・・(^^;勿論、信頼してますよ!
あと、日欧のカーメーカが揃ってバッテリー交換式に否定的なのは何故なんでしょうね?18650型にせよ鉄電池にせよ、何となくカーメーカ独特の先入観があるような気がします。
鉄道の場合、日本は鋼製車体をアルミやステンレスに変えることで省エネ半減を実現しましたが自動車では難しいでしょうね[E:sweat01]
ステンレスは自動車には加工できないし、アルミは高い上に板金が難しいから…[E:sweat01]結局、ガソリンをやめるとか、車体を小さくして軽量化するとかしないかぎり燃費は良くならないし、それでなくとも近年は装備の増加で自動車は重くなって燃費が悪化している有様[E:shock]
日本の自動車メーカーには鉄道会社を見習って、軽くて小さくて燃費の良い車に標準化しろと言いたいですが、彼等が造るのはデカくて重い車ばかり[E:pout]海外市場しか見ていないからそうなるのでしょう。日本人のニーズは性能は求めない代わりに、もっと小さくて経済的な車が欲しいという所だと思います。今は事実上軽自動車しかないんですよね[E:sweat01]今はそれも重くなってるし[E:shock]
日本の自動車業界が如何に巨大で、物量至上主義で、小回りも気も利かないかと思うと…[E:bearing]
横レスにて失礼ながら・・・
>あと、日欧のカーメーカが揃ってバッテリー交換式に否定的なのは何故なんでしょう
EV(PHV含む)ではエンジンと同様に重要なバッテリーを他社などには任せられない、しかもそれを家電や懐中電灯のように交換なんてもっての外というのが実際のところですよね。
実は、そのバッテリー交換式のブロガー向け説明会イベント(by ベタープレイス社)に行き、先程帰宅したところで、これからブログに書こうとしてます。よろしければまた後ほどでもご覧下さい。
少し話題がずれますが、ベストカー等でホンダのカセットガス発電機2台を使ってi-MiEVの充電をする話が載ってますが、エスティマハイブリッドの1500Wの電力では充電できないのでしょうか。
可能ならエスティマハイブリッドは電気自動車のサポートに最適かなぁと思ったのですが。