BYD、航続距離2100kmの新型PHVを発表。皆さん「凄い!」と報じてますが……。プリウスPHEVは勝てる

BYDが電気とガソリン合わせて航続距離2100kmの新型PHVを発表したとニュースになっている。確かに2100kmは凄い! 電気自動車で200km+ハイブリッドで1900kmといったあたりだろう。世界1かと聞かれれば明確に「いいえ」だ。日本で2代目プリウスが満タンで2369kim走った記録がある。この時の燃費は39.9km/Lだったそうな。走行距離を燃費で割ったガソリン消費量は59.37L。ここまで読んで「20プリウスのタンク容量って45Lでは?」。

写真/汽車之家

その通り。20Lプリウス、燃料系が複雑になっており、ジャッキアップして少量ずつ継ぎ足していくとキャニスターなどの中にもガソリンを貯められる。本来のタンク容量より15Lも多く入ってしまうのだった。ちなみに30プリウスはカートップ誌(2009年6月26日発売号)でエコランやったのだけれど、55km/Lくらい走ったと記憶している。タンクに59L入れば3224km走る計算。50プリウスはさらに燃費良いため、59Lあれば無理なく3000kmを超えるだろう。

ということで燃料タンク容量さえあれば2100kmなど問題なし。文頭のBYDでいえば電池容量25kWhで200km。ガソリンタンク容量60Lの32km/Lで2120kmになります。現在日本で最も航続距離長いと思われるプリウスPHEVだと、気合い入れてエコンランやったら電池で120km。ガソリンで2000km(タンク容量40Lながら45Lは入ると思う×45km/L)。2100kmは超えると思う。やれと言われたら出来る自信は99.99%です。誰かスポンサーになってくれますか?

BYDのPHVがどういったシステムなのか不明ながら(2ヶ月くらい前にBYDジャパンに聞いたけれど、調べると言ったっきりそのまんま。やっぱ信用出来ないと思った)、2100kmの大半はハイブリッドモード。ハイブリッドの燃費は間違いなくTHS2が世界1であり「BYDは絶対勝てない!」と断言しておく。もっといえば車体技術を含め、エンジン使ったクルマの効率でいえば日本が有利。BYDは効率で勝てないけれど燃料タンク容量大きければ航続距離は伸びる。

そもそも2000km走ることに意義は見いだせない。繰り返すが、プリウスだってヤリスだって燃料タンクを50Lにするだけで航続距離2000kmは超える。もしそれ以上走りたいなら20Lの携行缶を積んで走ればいい。それだけで800km走れちゃいますから。大手メディアは何でも検証や評価をしないで鵜呑みの情報を伝える。それって大本営発表をそのまんま伝えた第2次世界大戦時から進化していない。コタツ記事じゃなく周辺取材をして伝えて欲しい。

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5 Responses to “BYD、航続距離2100kmの新型PHVを発表。皆さん「凄い!」と報じてますが……。プリウスPHEVは勝てる”

  1. あんちゃん55 より:

    何と言っても値段に驚きました。これが日本にやってくるのでしょうか。とても気になります。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    まさに、ベストカーの出番。

    ただ、たまにユーチューブ動画を見るけど、なんか普通のおっさんが常識的な範囲で語っていて、面白くないですぞ!

    現役時代から伝説だった勝又編集長は、あらためて凄い人でしたねぇ。。。

    是非、公平かつ厳正かつ山あり谷ありの条件のもと、日中燃費対決を期待しております!

    なによりも、BYDが本物か、本物途上か、ハリボテか、日本に参入できるか、リン酸鉄はどうリサイクルするのか等、検証して欲しいと思います。

    • 旧HR-V・・・命! より:

      そう!まさに!
      勝又編集長時代のベストカーの
      ハチャメチャ(失礼!)具合が
      雑誌の面白さの神髄を射ていたように
      私には思えて、大好きでした。
      彼の戦国武将の鎧姿の写真が載っていた号が
      あったのですがその雰囲気があまりにも合っていて
      今思い出しても笑ってしまいます。
      戦国武将の”攻め”感が今は・・・感じられない・・・。

  3. トヨタ車ユーザー より:

    いまだ眉唾もの(モーターショーに出てくるパクリ車)がある中国車を、どうしても信じられない自分がいます。
    2100㎞という性能が本当だとしても、現状または将来にわたって中国以外では使用と検証のしようがありません。アメリカは中国のxEVに100%関税を用意しているし欧州も早晩対応します。日本にも来るかわかりません。
    中国は力があるので世界の守り事を自分のルールにあわせようとしていますが、それを望んでいる間は中国がどんなに優れた性能の製品を作っても買ってはくれない→世界に知らしめることはできないでしょう。つまり中国はやっぱり割安な繊維製品や小型家電しか国外に売ることができず、保有している外貨も減っていき、BEV企業にバラまいている補助金も尽きることになります。プリウスそんな心配はなく世界のどこでも性能を知らしめることができます。
    そして中国の後はインドやタイなどの出番になるのです。今の中国は習近平がひとりで回しているので本人が倒れたらオシマイ。一方タイやベトナムはシステムとして国家が回しているので安定してます。こちらと仲良く車づくりをやりたいです。

  4. ちゃん より:

    そろそろ、パワートレーン系の話しに興味無くなってくる今日この頃。
    消費者からすれば動けば良いと思う。
    ディーゼル、ガソリン、EV大差なし動けば一緒。
    先日、ファーウェイの自動運転を体験したが感動モノだった。
    乗る前は、所詮自動運転なんて大した事無いでしょと思っていたが大した事有りすぎて800万位のアバター欲しいと本当に感じた。従来は、運転する喜びを求めていたが移動の道具として感動を出来るクルマだった。
    一般の方には、ファーウェイシステムの運転レベルには、到底敵わないし。
    もう、運転する価値、、、と感じる
    国沢さんも乗りに行ったらどーすか?

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