BYD、日本でPHV発売へ。中国企業、いろんな意味で隠し事が多く命を預ける気にならない

BYDが日本でもPHVを販売するんじゃないかと言われ始めた。改めて書くまでも無くメディアでBYDをチェックするとご推奨の試乗レポートばかりながら、売れ行き伸びない。登録台数もディーラー試乗車に、数少ないアーリーアダプターが加わっている程度。最初にまとまってオーダー入った後はパッタリという状況らしい。そんな流れを見てBYDは「日本って電気自動車が普及するまで時間掛かる。PHVならいいんじゃね」と思った?

『海豹06』と呼ばれるPHVはガソリン満タン+フル充電で2200kmの航続距離を持つという。話7割に聞いても1500kmで、プリウスPHEVに勝る性能を持つ。こいつが中国だと220万円スタート(2200kmのタイプは300万円近い)。ちなみに8月8日にタイで海豹06の発表を行い、価格は94万バーツ(392万円)。タイは乗用車の価格が高く、シビックの1.5リッターターボで103万バーツもする。それを考えたら海豹06は格安だ。

写真/汽車之家

「だったら日本もウチの得意分野であるPHVを持って行きましょう」と考えるのは自然なこと。日本での価格がどの程度になるか不明ながら、390万円くらいなら少し競争力を持てるかも知れない。しかもPHVの補助金はBYDの場合、電気自動車と同等の可能性がある。東京都なら国と合算して90万円以上出るかもしれない。300万円台で航続距離1500kmのフル装備車が買えるとなれば、シールより商品力としちゃ高いと思う。

売れるだろうか? 私は「難しい」と考えます。というのは中国の企業だけに、徹底した秘密主義だったりする。『DM-i』と呼ばれる海豹06に採用されている1500ccのパワーユニットがどうなっているのかBYDの日本人スタッフに何度か聞いた。その度に「私たちも気になるので調べてみます」。おそらく本国に問い合わせたんだと思う。全く答え無し。質問に対し返事が来ないほど不安なことはない。ましてや命を預ける乗りものだ。

原因不明の事故があり、状況を問い合わせてもテスラのように「当局の調査には協力する」の一点張りじゃ私はイヤだ。だからこそテスラを推奨しない。BYDも今のところ根っこは同じ。「大丈夫だから信じろ」と言われ「解りました」と考える人なら自分の判断でどうぞ。200万円を下回ってこない限り「命より金額」という人は出てこないと思う。おそらく中国の人は、このあたりの機微が理解出来ないんじゃなかろうか。

<おすすめ記事>

3 Responses to “BYD、日本でPHV発売へ。中国企業、いろんな意味で隠し事が多く命を預ける気にならない”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    例えば無料モニターに当たっても、中国車に家族を乗せてドライブしようと思いません。

    困った時や万一の時に、「こちらのせいではありません!」と突き放されそうだもん。

    まあおいら一人ならいいけど、それでもケータイ圏外の山坂道には行かないだろうな、きっと。

    PHVだって極めて緻密な制御を要するけど、あの中国人気質が日本の気候や渋滞に合わせて、完成度を上げてくるとは思えませんし。

  2. H.I. より:

    やはりテスラにシッカリ言及!

  3. トヨタ車ユーザー より:

    納得です。
    中国と仲の良い国々を思い浮かべてみれば「ちょっとなあ」となりますね。アメリカよりロシアと仲の良い国ですから。。。
    ただ、ポルシェやBMWより速い車をポンポン作ってしまう国でもあります。AD・ADASもできている。そういった性能を手に入れたいと考えた時、安い中国製とするか高くてもポルシェ・BMWにするか考えなければならないのだなと思います。
    ただ、情報を抜かれないために…という理由があっても、中国製ICの入っていないPC/スマホを買うのは難しいですよね、どうしましょう。その前にアプリ・OSのプライバシー設定か。。。

コメントを残す

このページの先頭へ