eフューエルってナニよ?
広義的に言えば「二酸化炭素を排出しない燃料」ということになる。すでに出回っているのがトモロコシやサトウキビから作ったE100というバイオエタノール燃料。植物は空気中の二酸化炭素を固定して作物にしているため、それを燃やしても二酸化炭素のリサイクル。大気中の二酸化炭素量としては増えない。同じく薪を燃やして暖房に使ってもカーボンフリーになるワケ。
ブラジルはエタノール100%燃料を普通に使っている
じゃ世界中のクルマをバイオエタノールにすればいんじゃね、と思うだろうけれど、当然ながらトウモロコシやサトウキビは人間や家畜の食べ物とバッティングしちゃう。加えて洪水や天候不良などで凶作になってしまうと、燃料として使うことなど出来ない。だったら、ということで考えられたのが、動物の食糧とバッティングしない藻類から作るバイオエタノールである。
これは可能性あると思っている。ただし! 大気中の二酸化炭素濃度って400ppm程度。すんごく薄い! これを効率良く吸収&回収するのは時間かかります。ということで実現は可能ながら、効率はイマイチ。だったら二酸化炭素を大量に排出する工場などから効率良く回収し、水素と反応させて人造ガソリンを作りましょうというのが30年前くらいから始まった。
ホンダなど真剣に取り組んでおり、当時技術関連のスピーカーになっていたハシケンさん(橋本健さん)から何度か「ウソだと思うかもしれないけど二酸化炭素からガソリン作ってるんですよ。クルマから出る排気ガスがまたガソリンになっちゃう」という話を聞いていた。その他、多くの自動車メーカーや関係企業がeフューエルに取り組んできた。
物理的には可能である。ただガソリンと同じ価格(現在液体としての価格は60円くらい)になるかといえば、相当厳しいようだ。2023年からF1もeフューエルにすると言われている。なぜインディカーと同じエタノール(正確の書くとエタノール85%。ガソリン15%。エタノールだけだと燃えた時に見えないためガソリンを加えている)を使わないのか?
エタノール100%したらカーボンフリーである。採用しない理由は「F1はインディと違いハイテクだ!」という単純な意地だと思う。ただeフューエルを使うなら、ということでポルシェやVWなどF1に復帰しようと考えているようだ。ちなみに水素を燃やして走らせるのもカーボンフリーです。2050年以降もお金持ちはエンジン搭載車に乗れるということを意味する。
またエネルギーコストで考えたら圧倒的に電池自動車が有利になる。補助金無しでも2025年くらいに車両価格+エネルギーコストの合計金額で電気自動車はエンジン搭載車より安くなると思われる。とはいえブラジルのように資源に恵まれた国はeフューエルよりエタノール車が残るかもしれません。スポーツカーやヒストリックカーはコチラが安いか?
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