GT-Rの生産終了についてメディアは「スポーツカーが売れなくなったから」。じゃなく規制の強化です
2007年に登場したGT-Rが生産を終了した。18年も作り続けたということになる。さすがに直近の10年は性能面での輝きを失っていたけれど、長きにわたってGT-Rの看板を出せていたのは水野さんの基本設計が素晴らしかったということに他ならない。というか、ゴーンさんから全権を委託されるほど信頼された水野さんじゃなければGT-Rなんか作れなかったろう。
次期型を開発できなかった理由は簡単だ。大手メディアは「スポーツカー人気が無くなったから」と報じているものの、GT-Rを改良するくらいことなら可能だったと思う。なぜやらなかったかといえば、規制対応出来なくなったからです。今や新車を売ろうとすると、生産継続車であってもADASに代表される安全装備やタイヤ騒音すら対象になる騒音規制など必要。
自動ブレーキすら世の中に存在しなかった18年前に開発されたGT-Rを新しい規制対応させようとすれば相応の開発コストが掛かってしまう。加えて2050年のカーボンニュートラルに向け、純エンジン車を販売出来るのは2030年くらいまで。今からGT-Rの純エンジン車を作ったってコスト的に成り立たない。ちなみに直近のGT-R、利益を生んでいた。
ということで新しいGT-Rを作るのなら電気自動車しか無い。トヨタみたいに余裕あれば2リッター4気筒ターボや4リッターV8ターボなんか作れるかもしれないが(フェラーリやマクラーレン、ランボルギーニのような背の低いミドシップは騒音規制が緩い)、日産の規模だと電気自動車です。ただゴーンさんも水野さんもいない日産じゃ次期型GT-Rは作れないかと。
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