MX-30 EVに乗ったら「コペ転かな?」と深く深く感じた

巷間よく「電気自動車はエンジンという複雑怪奇なパワーユニットが不要になるため中国などのベンチャーにもチャンスある」と言われている。実際、テスラなどゼロスタートでここまで来た。という話を聞くと既存の自動車メーカーにとっちゃ不利なように思えてしまう。どっこい! MX-30 EVに乗ったら「やっぱり自動車メーカーがホンキで電気自動車作ったら凄いね!」。

マツダ、何度も書いてきた通りパワーユニットの開発チームが”猛烈”に超を付けたくなるほどの「奢り」を持っていた結果、決定的に遅れてしまった。今やマツダのパワーユニット、6速ATを含め(スカイアクティブXは技術的に凄いがアウトプットは並)ヒジョウに厳しい。この遅れを取り戻すことは出来ないんじゃないかと思っていたほど。ところが電気自動車作ったら追いついた!

いや、もう少し電池を積んで200馬力くらいのモーター使ったら世界のTOPに並べると思えるほどの完成度です。車体担当の役員が強引にブレーキバイワイヤのシステムを開発していたのだけれど、これは新興メーカーにゃマネ出来ない技術だったりする。ホンダや日産ですら現時点で回生と油圧のフル協調システムを市販していない。トヨタとマツダだけ。結果、電費良い。GVCも効いてる?

パワーユニットで大きく遅れていたマツダながら、電気自動車作ると先頭に立てる! これぞコペ転です! 電気自動車に軸足を移したら、良いクルマを作る技術という点で中国の新興メーカーなど相手にならない。いや、エンジン車の時代もクルマ作りで優位にあったフランス勢やアメリカ勢と勝負したって十分勝てる。とはいえ今の経営陣はそんなこと考えないんだろうなぁ~。

という流れで大いに期待したいのがスバル開発の電気自動車だ。ウワサによれば4月21日から始まる上海モーターショーでワールドプレミアさせるんじゃないかと言われている。市販は2022年か? スバルもパワーユニットで決定的な遅れを見せており、新型レヴォーグ最大の弱点になってます。けれど電気自動車になればリセットされる。マツダ以上の電気自動車になる可能性も大きい。

というのも最近のスバル、私ですら「凄いね!」と感心するくらいレベルの高い部品を使っている。普通、部品選びは「調達」という技術と全く関係の無い部門が行う。例えばメーカーによる性能差が極めて大きいダンパーはMX-30 EVもフロントにショーワ。リアKYBという開発部門が「やめてくれ!」という違うメーカーを使うことを指示される。ナニを基準に決めるのか理解不能。

最近のスバル、開発部門が「良い部品を使いたい」と言うと、けっこう通ると思う。だからこそ新型レヴォーグはザックスのダンパー使い、凝ったWジョイントのパワステ使い、欧州メーカー製となる電動アシストのブレーキサーボ使う。新型レヴォーグ、部品選択で迷ったら「良い方」を選んでるようだ。そんなイキオイのスバルが電気自動車作ったら面白い!

このクルマ、86/BRZの関係と同じくトヨタでも販売されるため、量産効果を期待出来る。パナソニックの電池さえ安く歩留まり良く供給されたら、もしかして世界最高の電気自動車になるかもしれません。そうなると面白い! おっとその前にARIYAもありましたね! リーフと違う新しいフェイズの技術を大量投入しているようだ。スバルの電気自動車の前に世界一と評価されるか?

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ