桂田さんの娘さんがTV朝日のWRC番組の解説やってます!
近年、日本で人気のあるモータースポーツといえばF1、スーパーGT、スーパーフォーミュラ、WEC、WTCCなど実に様々。技術大国である日本を代表する産業が自動車なのだから、モータースポーツはなじみのある(少なくともテレビで見たことがある)存在であるのは当然といえるでしょう。
STI代表だった桂田さんの娘さんです
近年全体的に人気が下降気味であることはここでは置いておいて‥‥。しかし数あるモータースポーツのカテゴリの中でも世界ラリー選手権(WRC)となると、ヨーロッパではF1並の認知度&人気を誇っていても日本では「知る人ぞ知るモータースポーツ」であることが現状。
歴史を紐解いてみると日本の自動車メーカーの関与は深く、選手権優勝も数多く果たし、また日本人ドライバーも活躍してきたにも拘わらず、です。
昔一時代を築いたトヨタが18年振りにマニュファクチャラーとして華々しく復帰したまさに今、「クルマ知らない自分が興味惹かれる要素がない」と思う人にこそ、理系の要素ゼロの私がWRC観戦のおもしろさを解説したいと思います。
日本人がモータースポーツを初めて見に行くうえでハードルとなりやすいのは「知識がなければ観に行っちゃいけない気がする」と感じてしまう完璧主義なお国柄ではないでしょうか。私も2001年の初観戦時はクルマの技術的なことをほとんど知らないド素人でした。
それでもWRC観戦が楽しくてしょうがない! 何故か。それは「ラリー競技以外の部分、つまり開催地の文化も合わせて楽しめる作りになっている総合的なイベントであるから」。乱暴に言ってしまえば「観戦半分、観光半分」で全くOKなのです。
観戦ツアーの皆さん
ラリーとサーキット系モータースポーツとの最大の違いは「サーキットではなく外の道(一般道)を走る」ということ。つまり観客は一日中同じところにいるのではなく、観戦したいポイントまで移動する必要があります。これが世界ラリー選手権となると開催地は観光PRのために素晴らしい場所を提供するので、セレモニアルスタート(参加するラリーカーやドライバー達の紹介)は大方、素晴らしく絵になる場所で行われます。
今年で言うとメキシコのソカロ広場やドイツの街トリアーはいずれも世界遺産。夕方ライトアップされた美しい場所にトップレベルのマシンやドライバーが集まり、地域の人や世界中のラリーファンが集まりお祭り状態になることも多く、これだけでも楽しいですね。
007の冒頭シーンでも使われたメキシコシティのソカロでSS
実際に競技のため走行するスーパーステージ(SS)は一般公道ですが閉鎖して使用されており、また競技車両はひとつのSSから数キロ先にある次のSSに行くため、観客はすべてのSSをリアルタイムで観ることは不可能。必然的に「じゃあ、こことここのSSに絞って観戦することにして、移動途中に昼食と名物のワインをとってちょっと観光もしよう」という展開になりやすいのです。
猛スピードでカッ飛んで行くラリーカーにテンションを上げつつ合間に開催地の美味や観光を楽しむ、これがWRCを観戦しに行くことの醍醐味!(ちなみにインターネットラジオでずっと生中継しているので、いつでも状況がスマホなどでチェックできます)
こんなシーンも間近で見られます
どのイベントに行っても、技術面に強く何かと詳しいラリーファンやその反対に「お祭りを楽しみに来たライトなローカルファン」までいろんな人がいます。入り方は人それぞれで楽しみ方も様々ですが、共通しているのは皆WRCが大好きであること!ぜひ一度、海外旅行のついでにでも行ってみて体感してみてください。
気に入ったチームやドライバーがあったら応援したり、観光メインで観に行ったり、むしろ技術的な知識を極めるなど、ご自身なりの楽しみ方を見つけてくださいね。(レポート/桂田アマンダ純)
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