あわやリタイヤの顛末(31日その2)
1日目はリタイア寸前でございました。最初から完走ペースということで結果は追いかけなかった。最後に少し余裕出来たため80%くらいでアタックしたら、減っていた水素を急速に使ったのでタンク温度が下がったのだろう。本来「水素残量減少出力制限中」で11km走れると出たら、丁寧に走ればその距離は走れるということだった。しかし下り坂なのに500m毎に数字減っていく。
サービスまで4kmの地点で『—』表示に! ここから3kmくらい走れるハズだと聞いていたが、11kmからの減り具合を見ていると難しい感じ。しかもサービス地点までは厳しい上り坂になっている。水素切れで燃料電池が停止すると走行用バッテリーで少し走れると言うが、上り坂を1kmなんて無理。この時点でリタイアを覚悟しました。最後のSSで踏まなければよかったと後悔しきり。
何とか平坦路に到着。サービスインの車列の後ろに止め、節電のためスイッチオフ。問題はこの後です。もし水素残量無い状態なら、そこから起動出来るのだろうか? トラブル防止のため起動しない制御になっている可能性。18分後、車列が動き出したのでおそるおそる起動ボタンを押す。起動しなければギアもニュートラルに出来ないため、押してサービスに入れることすら出来ません。
するとどうよ! 見事起動! スタックの稼働音である「シュッシュッ」という音も聞こえる。発電してますね! これなら動ける! 何とかサービスまで戻ってこられました! サービス終了後、一旦パルクフェルメ(車両保管)に入れ、そこからオフィシャル帯同でローダーにミライを載せ水素を入れに行く。エントリー前に主催者に水素充填について相談したところ、承諾して頂いていたのだった。
参考までに書いておくと、今年からJAFはハイブリッドや電気自動車などの『AEクラス』に燃料電池車を加えた。出場を想定していた、ということ。されど全日本ラリーの開催地を見ると、新城以外、近くの水素ステーション無し。充填しないと競技にならないですから。物理的に新城ラリー以外は出られないことを意味する。といったことを考えれば、今回の方法しか考えられないのだった。
何とか初日を走り切った喜びは大きい。アウト寸前だっただけに嬉しい。本日のベストリザルトはアクセル全開で走れた短いギャラリーステージの『SS4』。この距離、Sタイヤなら2~2,5秒くらい縮められます。1850kg/150馬力の大柄なクルマとしちゃ十分以上の速さだと思う。ビジネスジェットで戦闘機と戦っているようなモンですから。
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