せっせと仕事
週末は1分も遊ばず仕事であります。ちょうど天気もよくないし。昼過ぎ、今週の試乗会に行けず乗れなかったクルマ達を編集部の人に持ってきて頂き味見。なかでも気に入ったのがIS250C。レクサス中で最も魅力的かもしれません。これで乗り心地良かったら文句なし。日本車に残された最後の課題が乗り心地だと思う。
読者の皆さんからの書き込みを見ると「国沢は経済面ばかり重視し過ぎる。もっと楽しさを考えろ」というモノが増えた。その通りだと思う。気持ちも解る。自動車メーカーに「FR車を作れ」と迫る同業者はいるし、自動車メーカーの経営陣や、チーフエンジニアの方から同じ主張をされることだってあります。
「経済面など無視しろ」という人に直接話を聞ければ「どんなクルマに乗っているのか?」「買い換えを考えているか?」みたいな広範の情報も入手出来るものの、残念ながら自己紹介してくれるマナーの良い人は皆無。しかし! 少なくとも300万円以下のクルマを買っている人の感覚で言うと、モノとネダンは強くリンクしていると思う。
ちなみにこの時期、「ウチのクルマはカッコ良いからプリウスなんか関係ない」とか「クルマ好きなら解ってくれる」みたいなことをホンキで言うチーフエンジニアはKYだと思っている。商品にとって価格は原点。徳大寺師匠から「ポルシェの真の凄さは絶妙な価格設定にある」と教えられ、ウナッたことを昨日のように思い出す。
確かに911と比べればボクスターは理由を説明できないくらい安い。カイエンだって911と比べれば割安だ。なぜかボクスターの屋根付きであるケイマンの方が高かったりして。それでもユーザーは納得して911やケイマンを買っているのだから凄い(ポルシェは3月末にキャッシュフローがほぼゼロになるという危機を迎えていたという)。
とりあえず価格に妥当性を持たせ、クルマとしての魅力をアピールするのであれば、そこから再スタートしたらいい。「脳天気状態のまま今回の不況を過ごせればいい」という同業者とは一線を画したいと思ってます。厳しい現状認識が必要だ。
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私は国沢さんの経済情報は非常に重要に思っています。
自動車は工業製品であり、また現在では国家を支える
重要な産業であるため、経済面との関わりはあって
当たり前であり、それを無視するのであれば車は単なる
趣味のものでしかなくなると思います。
設備関連の装置関連の仕事をしていますが、自動車の
生産に関わっている人であれば今こそ経済を意識しない
時期はないと思います。
私は国沢さんを支持します。(自動車評論家に限定を
せず自分よりも人生を知っている方としてです。)