年末なのでややこしい話です(26日)
ネットの時代になり、一番大きく変わったのが「興味ある情報しか読まなくなったこと」である。一昔前まで、雑誌も新聞も、読み始めたら全て読む、というのが普通だった。したがってツマらんクルマの記事やペイドパブも、20万部売れていれば限りなく20万人に近い人から読んで貰えた。しかし! 無料であるネット記事の場合。皆さん興味ないと全く読まない。
なぜ解るか? 自分のWebは記事毎のアクセス数解るし、オートックワンなどメディアもアクセス数をベースにした人気記事のランキングを付けている。そこをチェックすると、全くアクセス数が違うのだった。例えばECOカーの記事、基本的にアクセス数伸びない。燃料電池車なんか超キビシイ。確かに燃料電池車の燃費やインプレッションなんか読んでも意味ない。
自動車雑誌を作っている人達はプロなので、ベストカーやカートップでミライを買ったけれど稼働率が伸びないのだった。何度か企画で使ったけれど、読者の反応鈍かったという。電気自動車も同じ。普通に取り上げたって人気出ず。「アメリカはガソリン安くなると大きくて速いクルマばかり売れるようになる」と日本人は言うけれど、我が国も50歩100歩でしょう。
顕著なのが無料という点で先輩格の民放TV。全て視聴率なのだった。興味ない情報は出さなくなってしまう。こうなると単なる娯楽でしかなくなりがちながら、TV界にも骨太の人が少なくない。本来なら興味の無い情報を何とかして見てもらうため、いろんな工夫をしている。NHKのように工夫せずストレートに知っておくべき情報を流せるメディアだってあります。
自動車業界にも興味なくたって知っておくべき情報というのは少なくない。TV同様、メディアとして頑張らなくちゃならないのが「読み飛ばすこと」に慣れた人達に読んで貰う方法を考えることだと考える。私に出来るのは「好き嫌い分かれるかもしれないが濃い味を出す」ことかと。またトンデモないことを言ってるじゃねえのか? と思ってくれるようになったら嬉しい。
先見の明あるポリッシュファクトリーの及川さんに「これからはWebですよ! 解らないことは何でも相談に乗るから始めましょう」とすすめられて始めたのが1999年12月でした。何でも好きな情報を好きな時に発信出来るというのは、ジャーナリズムにとっちゃ何よりの魅力。逆に記事の内容に歯止めを掛ける人がいないので炎上しがちなのが大きな弱点ですけど。
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