役立たず
昨晩福島の読者の方から連絡あって、未だにガソリンは入手難だという。5時間並んで入れられれば幸運とのこと。しかも福島県の浜通りの状況たるや一段と酷くなっているそうな。そこで急遽手配し、積めるだけ積んでいくことになった(当然ながら法で許された量を法で許された容器に入れて、と書いておく)。
3月25日の国道4号の二本松近辺。約3kmの給油待ち
東京では普通に買えるようになっているガソリンながら、東北道に入るや全てのSAで給油待ちが発生している(これから行く方はオールアバウトの記事を読んでください)。北上と共に給油待ちの列は長くなっていく。ガソリンあるけれど(どこも在庫ある)、スタンドの給油ポンプの数が少ないのだ。
3月25日時点でこんな感じ
郡山で福島市の青年会議所のDさんと待ち合わせ。福島県の大雑把な状況を書くと以下の通り。
1)屋内避難となっている原発の20〜30km圏内は深刻な物資不足になっているという。というのも30km圏内には規制のため民間のクルマが入れない。当然ながら物資不足になっているのに、国は何も手を打っておらず。誇張抜きで食べ物や水が無くて亡くなっている方も出ているようだ。
2)福島市の物資集積所には食糧など豊富にある。昨日も消費期限を迎える直前のオニギリ3万個を青年会議所のメンバーが見つけ、県の役人を怒鳴りつけて持ち出し(その際もさんざん渋ったという)、20人で避難所などに配ったという。今や多くの集積所で腐っていく食べ物が発生しているようだ。
そもそも役人は臨機応変な対応を”しない”ことが求められている。突如混乱に巻き込まれても、そういった経験を全くしていないワケ。専門家じゃないのだ。出来なくて当然。したがって役人に物資の配給を任せること自体、間違ってます。もっと言えば能力ないことを役人が認識出来ていないから深刻。
もちろん役所の皆さんは一生懸命頑張っている。でも民間だと結果を出せない頑張りなど評価されない。私はクルマの評価をさせたらまぁまぁです。でも突如うなぎを料理しろと言われたなら一生懸命やっても出来ぬ。何とかモノになったような気がしても、やっぱり売りものにゃならん。
一刻も早くシロウトを現場から外さないと現在の状況は良くならないと考えます。なのに役人側は指摘される屋むしろ意固地になって民間人を排除しようとしている。プッツマイスターも全く同じ構図。もはや人災だ。しかも悔しいことに、規制をされてしまえばいかんともしがたい。
国はやっとガソリンが足りないのでなく、ガソリンを入れる場所が足りないと言うことに気づき、ドラム缶から直接クルマに給油することを許可した。こんなこと10日前から解っていたこと。政府もドシロウトばかりなのだ。なのに普通の国民は未だ物資を役人に託す。募金だって今すぐ役に立たない。
つまり手助け出来ないうことです。現時点で最も役に立っているのは、普通の人がお金を払って高速道路に乗り、直接被災者に渡す物資だと考える。または青年会議所などのボランティア活動(ガソリンを届けた会津若松の青年会議所メンバーはいわき市勿来で700人分の喜多方ラーメンの炊き出しを行うそうな)。
東北道は多少路面が荒れているものの普通に走行可能
もし被災地に知り合いがおり、困っているというなら、国になど頼らず直接援助した方がいいと思います。緊急度が高い知人がいるけれど、どうしても援助出来ない方は相談に乗ります。右の「国沢光宏に連絡」からどうぞ。
<おすすめ記事>
宮城県の南部もガソリンは未だ足りません。
開いている店は増えてきたものの、まだ1/3ほどで
一日開いて二日休むような感じ、開く店はどこも前日の夜から行列です。
再度の物資運搬お疲れ様です。
お聞き及びだと思いますが、27日にガソリンスタンドに並んでいた男性が亡くなってしまいました。まだこの時期は寒く、暖のとれない車中泊は非常に厳しいです。
これは人災ですよね? 早い対応があれば避けられたはずです…
先ほどテレビ番組にて、生協は震災の2時間後におにぎり2千個を配給したそうです。翻って我が国のトップは震災後2週間経った現在も有効な対策を打ち出せていないように思われます。
2時間と2週間……最初から政府など信じておりませんが、あまりにも酷すぎます。
また最近は大手メディアに思うところが多いです。被災地の方々が口を揃えて「あれがない、これがない」と言っているのを放送するのも大切でしょう。ですがその先にある、被災地にモノがない原因を突き止めるのが報道ではないでしょうか?
現状だと、大本営発表を流すだけの存在に近いです。テレビを見るより、自動車専門の先生の方が遙かに有益な情報を発信しています。言い方は悪いかもしれませんが、おかしな話です。
ペンは剣よりも強し、いまこそジャーナリストの方々には世を正す報道をお願いしたいです。というよりもその責任があると思います。
補足ですが、栃木県のGSはほぼ平常に戻っております。
SAのスタンドは混みますので、遠方よりお越しの方は栃木県を最後の給油ポイントにしてはどうでしょうか?
福島に入った途端ガソリン事情は悪くなりますので、福島以北での給油はしないようにお願いします。
被災地以外が落ち着きだしたら、被災地の現状が見え難くくなって来ました。
悲惨(であろう)な状況が伝わって来なくなりました。
どうしたら良いのでしょう。
“お役人”様、ボトルネックに早く気づいて
流れを良くしてください。
御大、御苦労様でした。 書き込みをされている皆様のご意見も一々御尤もな事ばかりです。 茨城北部もガソリンを始めとして物資はこの2週間でやや改善の兆しは出てきました。 TVにも被災の状況が報道される様になりましたし。
それにしても直近のいわき市がこんなに困窮しているのは驚きです。 私が所属している会社にもいわきから通勤している人がいるのですが、14日の週の頃は皆に羨ましがられていました。 何となれば電気、ガス、水道と全てが止まっている我々に対して彼のところは全てが揃っていたからです。 市域が広いので状況が色々だったのでしょう。
私のいる工業団地の中の会社はほとんど自宅待機状態だった様ですが、弊社は14日(月)から休まず出勤しました。 丁度定修で装置からは原料が抜かれており大事には至りませんでしたがその分、3箇所の倉庫内は見るのも嫌になる程の酷い状態でした。 この倉庫の復旧と清掃、破袋、破缶した製品の除去、製品から漏れた油脂の回収等で1週間以上費やしました。
お客様からの製品納入の催促もあり大手運送会社(弊社はカン〇ルーの〇濃です)は完全にストップしてましたから直接取りに来られたり、他のクルマを廻したりという状態でした。 関西から来られたドライバーさんの話ではこんなに酷い状態だとは想像もしていなかったとの事でした。 本来は10t車で来る筈がその10t車のドライバーが行先が水戸(私のいる会社は更に60kmも北ですが)だというと拒否したので仕方なく4t車の自分が来たのだと言っていました。 そこで4t車に〇t(当然捕まる数字です)積んで来たそうです。
ガソリンも当然前日の夕方から並んで待っていないと入れられませんでした。 今は大分改善されつつあります。 今暫くの辛抱だと思っておりますが、そこへ原発のあの状況です。 避難地域が更に拡大されれば愈々弊社も危なくなってきます。 踏み止まったとしても次に来るのは風評被害でしょう。 既に野菜はそうなってます。 99年の東海村の臨界事故の際にも鹿島にある大手トイレタリーメーカー(誰でも知っているあの会社です)から受け入れ拒否をされ、製品を積んだ10tタンクローリーが向かっていたのに途中で引き返して来た苦い思い出が残ってます。
自分で言うのも何ですが皆さん頑張りましょう。
国沢先生のご指摘は正しいと思います。
役人の方々も好きで遅れているわけではなく、むしろがんばっていると思います。ただ、結果が伴わない。いつもやってる訳ではないから。
私も被災した知り合いに援助すべく、いろいろな呼びかけをしてますが、手間取ったり、失敗して怒られたりしてます。
この国に足りないのは、若い人、現場に任せることだと思います。
私は第二次ベビーブーマーですが、縮小気味の会社だと、上が多くて権限を与えてもらえないのです。
「俺が責任取るから、おまえら考えてやれ」とは言ってもらえないです。ネットの普及もあって、失敗がすぐにわかってしまうので、役所など絶対に失敗しない方法しかとらないでしょう。
日本人もヒョウロンカが増えすぎました。
多少の失敗には目をつぶって、良い行動は褒める認める、そうしないと茹でガエルになってしまいます。
栃木のGSはOKなんですね。新潟経由で行こうか迷っていたところです。
>ちゃりきちさん
援助ご苦労様です。
私は栃木県北端の那須塩原市在住のものです。那須塩原市は幹線道路沿い(4号線など)の大きなGSはほぼ平常通りの営業です。全体の3分の1程は休んだりしていますが、待ちはないので安心して大丈夫かと思います。
宇都宮市などは聞いた話ですが、同じような状態とのことです。県内の高速SA内GSは、すいませんが「混んでいる」程度の情報しかないです…
また計画停電は那須塩原市は第1グループAです。変化があればまたご報告します。ではお気をつけて!
盛岡周辺では、満タンOKのGSがちらほら出て来ましたが、給油待ちは依然として残っています。
街角の小さなGSではまだ休業中のところが多く、開いていても20L/回まで・・・と言った制限付き。満タンにしたくて何度も並ぶ輩もいるとか・・・。(内陸から沿岸に行くには峠越えをしないと行けないので、往復するなら満タンは必須ですが、給油待ちの全てがその様な状況とは思えません)
救援物資を集める場所ではモノが溢れ、被災地では未だモノが足りない現実。
明らかにボトルネックが存在しているのに、そのせいで各々の頑張りが結果に結びつかないとは、何ともむなしいことです。