我が国の国鳥を御存知か?(3日)
釧路湿原で鶴を見た。鶴と言えば渡り鳥だと思っている人も多いようだけれど、留鳥も多い。今日だけで30羽くらい見ましたから。それにしても鶴って気品あって美しいと思う。飛ぶ姿など優雅で別格だ。同じような大きさの白鳥など相手にならない。鳴き声からして白鳥は「ぐわぐわ」とアヒルみたい。鶴ときたら「クォー!」です。さすが鶴の一声と言われるだけある。
バードウォッチングに興味ない私ですら、鶴だけは見ていて飽きない。目の前を飛んでいく姿など感激するほど美しいのだった。ちなみに我が国の国鳥を御存知か? JALが鶴丸マークだったため、鶴と思っている人は多いと思う。また、国を挙げて大切にしている朱鷺を国鳥だと考える人もいるようだ。答えは意外や意外! 日本にしか生息していない雉なのだった。
北海道へ行く度に考えるのがアイヌの人たちの文化だ。御存知の通り北海道の難読地名の多くはアイヌの地名に漢字を当てたもの。北海道にゃ普通にある。それだけ明治時代までアイヌの人たちがたくさん住んでいたということだと思う。けれど今や純粋なアイヌの人は居ないそうな。言葉をしゃべれる人も”ほぼ”居なくなった。私が初めて北海道行った45年前は健在でした。
何度か書いてきた通りアイヌの人たちは文字を持っていない。したがって先祖から話を聞き、文化を保ってきた。私がオートバイ誌で40年前に北海道取材した時、アイヌの人にいろんな話を聞いた。当時一番「素晴らしいですいね!」と思ったのは、自然に対し敬意を表す『ユーカラ』のライフスタイルだ。大陸から稲作を持ち込んだ人の文化は、自然をねじ伏せようとする。
沖縄の美しい珊瑚礁を埋め立てて、どう考えても納得いかない飛行場を作るのは大陸思想です。辺野古に行けば解るけれど、そもそも海兵隊の船を着ける港無く不便。しかも目の前に原油備蓄基地があり、攻撃されたら全く防御できない。沖縄の人達は頑張って反対しているし、言葉を始め琉球の文化を色濃く残している。片やアイヌの人たちは明治政府により文化すら失いつつある。
けれど最近「そうでもないかな」と思い始めている。アイヌの人たちの文化は、形が変わったかもしれないけれど、私たちのライフスタイルに残ってます。今回も阿寒湖の『アイヌコタン』で30分ほどのショーを見たけれど、心に染みこんできます。辛口の私からすれば、もう少しショーのレベルを上げ昇華させて欲しい所ながら、日本に於けるアイヌの文化をもう一度見直したらいい。
今の日本に必要なのは自然との共存。クルマもこういったコンセプトで作っていけば、おそらく西洋文化や中国文化と全く違う方向性が出てくるんじゃなかろうか。幸い、近年ユーカラは文字になり、誰でも読めるようになった。超お金持ちにしか買えないクルマって日本の伝統的な文化に合わない、というあたりも大いに納得出来ます。自動車関係者はぜひ読んで見て頂きたく。
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