日本のクルマ作りの方向性が突如変わりそうです!(24日)

最近テスラを意識したライバル車が続々と登場してきた。ポルシェを始め、ベンツ、ジャガー、さらには中国の新興勢力も多数。いずれもスペックでテスラと同等レベルとなっており、ブランドイメージや技術力からすればテスラを凌ぐ。例えば『ポールスター』などボルボの技術力だけで無くWTCCでホンダをやっつけたポールスターの速さと、中国吉利ルートの電池も使える。

これからリチウムイオン電池は中国がメインとなること間違いなし。テスラも中国に電池工場を作ると言っているものの、パナソニックとの調整もあるだろうし、なかなか難しい状況になってきた。そうこうしてるウチ、テスラのバックボーンになっているアメリカのZEV規制の存続が怪しい。テスラはZEV規制から生まれた企業とあり、無くなれば補助金だって期待出来ない。

依然として電気自動車は補助金無しだと価格競争力を持てない上、今までトヨタやホンダなどに売っていた電気自動車のクレジット(二酸化炭素の排出権売買と同じ)だって意味を失う。トランプさんがZEV規制を終わらせた時点でテスラの将来は決まります。それ以外のメーカーもアメリカを軸足として開発していた電気自動車やPHVについちゃ不要になってしまう。

本当にそんな方向を向くのか? どうやら自動車メーカーは早くもZEV撤廃になることを視野に入れた開発計画へ切り換えつつあるようだ。となると電動化技術の主力が中国になる。ゲームチェンジですね。その中国、アメリカから貿易戦争を仕掛けられ、大きく揺れ始めた。アリババなど中国ベースの企業を見ていると、アメリカとの戦いを覚悟した動きです。

ここに日本はどう絡むのか全く読めない情勢になってきた。政府と関係の強い業種についちゃ政府に振り回されるのみ。ビジネスの対象国と日本の関係の変化で右往左往させられるに違いない。自動車業界の如く簡単に移転出来ない大きな設備を必要な業種は、それぞれの国で生きていける戦略が必要。幸い、日本政府と関係無く成長してきた。すでに一部を除き国際化してます。

加えて財政的な余力もあるため、数年すれば少なくとも生産については「販売する国や地域で行う」が当たり前になると思う。販売台数の少ない国はアライアンスを組み(例えばアメリカに於ける三菱車なら日産で現地生産するなど)、台数をまとめていくことになるだろう。21世紀は国境という概念が無くなると思われていたけれど、それをやると不利な国や産業も出てくる。

日本の自動車メーカーの日本部門は、日本で販売するクルマの生産と、世界で販売するクルマの基本開発、ブランドイメージ作りが担当になります。何度も書いてきた通りアメリカと日本は全く方向性違うため、別車種にしなければダメだと思う。日本向け車種と新興国向け車種、ヨーロッパ向け車種は共用可能。アメリカで売ってるクルマを日本に導入する考え方はアウツです。

 

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