日本の最低賃金は平均で874円。同828円の韓国に並ばれます(28日)
休日なのでマジメなネタです。韓国の来年の最低賃金は1時間828円になるという。我が国やいかに? 来年の目標、全国平均で874円らしい。平均と言うからにはそれより低い地域だってある。福岡県を除く九州・沖縄で760円。青森、秋田、岩手が761円といった具合。韓国からの旅行者は日本に来て食べたり呑んだり買い物したりしたって全く「高い」と感じないだろう。
これがアメリカやヨーロッパ、オーストラリアからの観光客だったら、もはや自国の物価の半分といったイメージ。アメリカのデニーズで朝ご飯食べたら、下を見て1500円掛かる。ハワイでパンケーキ食べても1人2000円コース。だからこそ日本でハワイ風のパンケーキ出してる店は、小麦粉と牛乳という安価な素材なのに高い高い価格を付けられるワケ。
ハワイで上のエビ弁当食べたら1500円
なぜ日本の生産性が悪いのだろう? 最低賃金を上げることは出来るか? 自動車業界を見ると、難しさがハッキリ解ります。海外で売るクルマに付ける価格は、その国の競合車と同等レベル。当然ながら利益も同じくらい出るため、アメリカであればアメリカの企業と同じ賃金を出せる。実際、アメリカの工場で雇用しているワーカーの賃金はアメリカ企業と同等。
日本で生産したクルマをアメリカに輸出できたなら、クルマの代金は日本に支払われるためアメリカ並の賃金を出せる。されど日本から輸出することは難しい。只でさえ少ないのに、今後、一段と厳しくなっていくことだろう。自動車以外のギョウカイは、日本の製品が性能競争で負けてしまっている。家電製品の輸出ほぼ全滅。コンピューター関係も国際競争力無し。
そればかりか、ドコモやauといった伝統的な日本の企業ですら、中国製のファーウェイやアイフォーン。そして韓国製のサムソン、LGといった外国製の端末を導入している。輸出どころか輸入している状況。輸出でお金を稼げない国になってしまった。クルマのように競争力の強い分野は規制され、競争力弱い部分についちゃ政治家と仲良しの農業以外、制限無く入ってくる。
もちろん日本の国際収支は膨大な黒字。自動車メーカーでいえば、海外の工場でクルマ作って販売して出た利益を日本に送っている。貿易してなくても外貨稼げる仕組みだ。ただ利益は企業のモノで、その企業に勤めていなければ全く関係無し。もっと言えば外国で稼げる企業と、稼げない企業の収入差はドンドン開いていくことだろう。輸出できない業種は外貨稼げず。
したがってバブル時代から物価上がらない。現状で最低賃金上げることなんか出来ません。「じゃ物価を上げればいい」となっても、そこには厳しい競争が働くため、結果的に売れなくなってしまう。うなぎ屋も仕入れ価格が上がり、上がった分を転嫁出来なかっただけでなくガックリ売り上げ落ちました。そしてバイト代は新入りで仕事出来なくたって1時間1000円。
この状況は簡単に抜け出せないだけでなく、国際的な競争力のある業種と無い業種の収入差増えていく。ここで大切なのが、お金掛けずに楽しい日々を過ごす知恵だと思う。といった視点に立つと、200万円で買える魅力的なクルマも欲しい。真剣に取り込んだ会社は日本や新興国でシェアを増やせることだろう。「お金ない人は不要」という選択をしたメーカーは日本じゃ厳しい。
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