減圧室は?
昼前に佐島からの帰路についたら、昨日沈んだ韓国のフェリーの救助が全く進んでいないという! なんで? 水深30mほどの海域だし、実際船首は海面に出ている。加えてキャビンは上部のみ。下層階だと入っていくのに苦労するけれど、あのフェリーなら残された人の場所へのアクセスは難しくない。
もちろん大潮なので潮の流れは速いだろう。透明度も悪いと思う。されどベテランのダイバーが手も足も出ないという状況じゃない。仮に流されても、あれだけフネが出ていれば誰かに助けて貰えるだろうから二次災害の可能性だって極端に高いワケじゃない。もしかして熟練のダイバーいない?
それなら日本に頼んでくれたらいいのに。海関係の人が集まっていたこともあり、昨日の時点で「海上保安庁は事故直後から準備を始めており要請あれば夕方にも到着出来るらしい」と聞いていた。福岡から事故現場まで巡視船で飛ばせば3時間ですから。この件、断られたらしい。
こういった事故での救出は時間が重要。おそらく上層階のキャビンに閉じ込められた人は、水深20m以上の水圧を受けた空気を吸っている(3気圧掛かった空気)。つまりスクーバダイビングでずっと20mに居るのと同じ。数時間でも健康に決定的なダメージを受けるのだった。
TVではノンキに72時間とか言ってるけど、そいつは1気圧の空気を吸ってる状態。3気圧の空気吸っているんだから、とにかく急がなくちゃならない。もちろん救助した人のために、減圧室も確保しなくちゃならん。韓国国内で百人単位を収容できるとは思えぬ! 減圧室を持っている日本に要請してほしい。
メディアを見てるとプロデューサーの皆さん事故の原因解明が最も興味あるらしく、解説はフネの専門家ばかり。そんなこと後回しでいい。救難の専門家の意見を聞きたいし、最も重要なこと。事故対応の遅れやヘタレ船長の話題なんかどうでもいい。いまだに「助けられる可能性のある命」が残っている。
<おすすめ記事>