ラリーその2(ドロは嫌い)
午前中はSSを2本終わる毎にサービス。気温が超高い上、ドロでラジエターやオイルクーラーも汚れてしまう。その割にアクセル全開ばかり。ラリーと思えないくらい全開率高いのだ。エンジンや冷却系にとっちゃ相当厳しい状況。サーキットのレースも全開率高いけれど、ドロはありませんから。
もちろん常時水温系をチェックしているが、純正オイル+モーターレブで全く問題なし。タイしたもんだとイマサラながら驚く。もちろんサービスの時は冷却系にコビりついたドロ(高温なのであっという間に乾いてコチコチになる)を落としてもらう。青木さん、ほとんど言葉の通じないタイ人を上手にコントロールしてる。
青木さんは素晴らしい適応能力を持つ。初めてのラリーとは思えません
SS5〜7は今回のラリーで最も直線比率高い。しかも下の写真のようにクリッピングが水たまりになっているようなコーナーが多い、高い速度をキープしてターンすることも不可能。いや、写真のようなコーナーなんかマシ。30cmの池になっているようなクリッピングもあります。もはや最徐行。それでいて直線だけドライだったりして。
参考までに書いておくと、今回のラリー、SS1〜SS4まで全く同じコースを4回走る。SS5〜7も同じコースを3回。そしてSS8〜10も同じコースです。同じコースを2回走ることはWRCでも普通にあるけれど、4回となると珍しい。WRCの場合、当然ながら1回目で”学習”するため2回目のタイムの方が速くなります。
ウィッタヤ選手の弱点は「1本目のSSでタイム出せない」こと。私も2本目になるとタイム上がるも、3本目以降は同じ。ムカシから初めてのコースでタイム出すの、得意なのだ。ということで1回目の走行となるSS5は頑張ったが、ウィッタヤ選手に11秒引き離される。こういうコースになると単純に0〜400m速いクルマの勝ちだ。
手前の立ち上がり側もドロ沼です
しかもSS6で突如エンジンのバラつきが出てしまう。アクセル踏むとバラバラ言ってパワーでないのだ。何とかダマしダマし走ったものの、1分以上の遅れ。こらアカンと、コースサイドでボンネット開けてチェック。ラッキーにもコースサイドに青木さんがいたので電話し、止まっている場所に来てもらう。
ラリーの場合、サービスから出たら他の人が競技車両にさわった時点で失格。ただ電話や、現場での口頭によるアドバイスはOK。到着後、指示に従いあれこれ原因を探っていく。やがて燃料ホース回りのチェックを、という段になり、大量のドロにより折れ曲がっているブブンを発見。ここのドロを落とし正常な状態にする。
ドロ区間が終わるとパワー勝負のドライ路面になります
これで走ってみましょう、とSS7をスタートするとどうよ! 完調でございますな。悪くなる一方のコースコンディションながら、ウィッタヤ選手に3秒まで肉薄。また、マリーニ選手はドロの掃除が追いつかず(なぜかサービスは一人しかいない。タイ人を使えばいいのに)、オーバーヒート時のパワーダウン機能働いたらしい。
SS6を走りきったトコロでリタイア。私もSS6で遅れた上、路上の対策でタイムコントロールに遅れて入ったため1分間のペナルティ。新型インプレッサに迫られてしまう。でも予想していなかった2位が見えて来ました。ちなみにマリーニ選手、サービスに戻ってドロ掃除したら元通りになり、章典外ながらSS8より復帰。
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国沢さん、他のラリーストから見たら「想定外」の人に見えるんでしょうね
国内では芸能人が全日本ラリーに出場してる事が取り上げられてましたが、国沢さんのほうがよっぽど取り上げられる資格あると思うんですが・・・
いずれにしてもご健闘祈っております