ライバルは努力が足りなかった
最近クルマが面白くなかったのは「凄い!」という驚きがなかったせいだったと思う。実際、デビューしてくる新型車を見ても予想の範囲内。「どのクル
マを買っても同じ」みたいな状況になっていた。その間、トヨタはハイブリッドを次世代のクルマの中核にすべく懸命に努力してきたということです。なんせ初代プリウスの発表から12年間も経過してますから。
逆に他のメーカーは圧倒的に燃費の良いハイブリッドを12年間にわたって全く評価していなかった、ということになる。私自身、スズキやダイハツと
いった一部を除き、全てのメーカーに12年間「ハイブリッドは?」と問い続けてきた。ホンダを除くメーカーは、一様に「そんなもの作れない」という対応。
いつの間にか日本の自動車産業もぬるま湯につかる体質になっていたワケです。
今回のプリウスショックを受け
「大人げない」とか「間違った判断」などという意見を述べる同業者もいる。確かに短期的に見ればトヨタの戦略はどうかと思う。あと10万円高い値付けだって十分安い。けれど今回の不景気が終わったときにやってくるエネルギー問題など考えれば、今や6500万年前に隕石落ち、恐竜が全滅した時と同じくらい変化しなければならないんだと思う。
205万円のプリウスはトヨタ社内にも大きなインパクトを与えるだろう。もはや普通のクルマ作ってもダメだと認識せざるを得まい。こうなるとエンジンだけで走るクルマは恐竜のような存在。小型の恐竜のみ生き延びれるかもしれないけれど、主流はほ乳類になっていくということです。逆にほ乳類や生命力のあるは虫類さえ作れれば、世界の覇権を取れるということ。
トヨタは100年に一度の不況に接し、大きく大きく舵を切った。私が年初に書いた「全く新しいクルマ観」も荒唐無稽じゃない。今こそ会社存続を掛けた勝負をすべき時期だと思う。それでも目が覚めない会社は厳しい。大切なのは社長の実力です。
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良いものが安くなって文句を言う、車スキってのはほんとヘンタイなんだと思います。自分がそうですがw iPhoneの値下げの時は自分が購入してなかった事もあり『ざまぁwwww』とか言ってたくせに。
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20090225_iphone_3g_pricedown/
とはいえ安く作れるのであれば最初から『意外と高くないよ?』くらいは。デザインや燃費や質感の高さをメーカ自らリークしてたようにですね。さすれば駆け込みで現行プリウスを買ってしまった悲劇も防げたかと。
なんというか、億兆円レベルの仁義なき戦いってのは恐ろしいですね。一消費者で良かったw
今後は良いものが安くなったとことを素直に喜ぶとします。
今、この段階でハイブリッドというステージを踏んでいないメーカーは敗者なんでしょうか?
例えば、このステージを跳び越してEVの開発という分野で先じているメーカーはないのでしょうか?
そもそも、私は今までのトヨタのHVに全く低燃費というイメージを持っておりません。400万円級の重たいSUVやミニバンにハイブリッドを乗せても実燃費は決して良くない。それを評論家たちは「サイズの割りに低燃費」なんて謳っていたけど、本来は絶対的に省燃費ではないとだめでしょ。
それを横目で見ていた他のメーカーは、ハイブリッドでは(少なくともトヨタ方式のハイブリッドでは)開発コスト相応の燃費の向上は望めないと判断したのではないですか?既存の内燃機関で同じような燃費を出せるのであれば、その方が価格を安く抑えられますし。
けれどももし、トヨタやホンダ以外のメーカーが次の一手を考えていないとしたら・・・そのメーカーはやはり厳しいと思います。
燃費や費用対効果を考えるなら100万程度の軽自動車でじゅうぶんです。
趣味性より実用性が勝っている現在のハイブリッド車を買うくらいなら軽自動車のほうが何倍もマシです。(ハイブリッド車に趣味性を求めるのは無理な話かもしれませんが)
ハイブリッドを称賛している自動車評論家の文章を読む度に、
何か別な思惑が感じられてしょうがないんですけどね・・・笑。
>400万円級の重たいSUVやミニバンにハイブリッドを乗せても実燃費は決して良くない。
同形のガソリン車と比べたら、絶対的に省燃費です。
車種・車格を無視して、絶対的省燃費を、たとえば20km/L以上とする論議はナンセンスではないでしょうか?
みんながみんなコンパクトカーや軽カーで済むわけではないのですから、フィットとハリアーハイブリッドを比較して、実燃費はそうかわらない=既存の内燃機関で同じような燃費とするご意見には、違和感を感じざるを得ませんでした。
ハイブリッド車の趣味性という話題がありましたので、私も意見させて頂きます。
たしかにプリウスは「燃費スペシャル」を目指したモデルですね。そしてTHSの動力分割機構はエモ-ショナルな演出に欠けるようにも思います。(そのような演出する必要がない車ですが)
ただ、ハイブリッド車は、まだ発展途上にある製品で、これから徐々に、いろいろな方向性の車種が出てくるのではないでしょうか?
プリウスに比べればインサイトのほうがパドルシフトを装備するなど、多少は趣味性(パーソナル感)があるようにも思いますし。
今後、各社「ハイブリッド+所有する喜び」みたいな商品企画をしてくる可能性があると思います。
私の個人的な好みですが、BセグメントのハイブリッドFR車があったらと思っています。(非現実的ですが)
マツダのデミオのようなエクステリアデザインでFR、ハイブリッド、6速セミATで実燃費20km/Lなんていうのがあったら個人的には、即、購入したいですね。
話は変わりますが、国交省のモード燃費の測定方法に疑問を感じております。
現行プリウスにしても、JC08モードでは32km/Lとなっていますが、多くの状況下で実際の燃費はそれをかなり下回っていると思います。
10,15モードに至っては参考値にもならない数字ではないでしょうか?
ただ、車種によっては10,15モード燃費の90%近くの実燃費をたたき出すものもあります。
これはもう測定方法を見直す必要があると感じております。新車発表会でメーカーの開発者までもが「実用燃費もいいです」みたいな発言をしていること自体、作り手側もモード燃費に疑問を感じているのではないでしょうか?
本当に燃費のいい車を造る為には、こういったことも整えていく必要を感じております。
マンガの世界では、21世紀のクルマは空を飛んでることになっていました。
さすがに無理でしたが、その代わりハイブリッドが実用化でき、それに電気自動車が続こうとしています。
どうしてハイブリッドの肩を持つのかとお怒りの方もいるようですが、空飛ぶクルマが実現しない以上、そういうもので未来を感じるしかありません。
20世紀の延長戦としてクルマを語るのも、懐古趣味としてはいいですが、マーケットが縮小傾向にあることは確かだと思います。
若者のクルマ離れというのも、その辺に原因がある気がします。別世界を見せてくれるマシーンというのを、いつの時代も人は求めているのです。