経営者の能力

新型ソリオを三菱自動車でも販売するというニュースを見て「日産と大規模の事業提携を決める前に様々な手を打っていたんだろうな」と思った。と同時に、日産との話は速いテンポでまとまったことも解る。というのも日産と事業提携するなら、スズキからOEM車を供給してもらう必要など無いからだ。

三菱自動車にとって不運だった点は、最も厳しかった時に適切な判断が出来なかったこと。大胆な戦略も取らず、クルマに
とって最も重要な「夢」を見ることも禁じられてしまう。いや、唯一の夢はi-MiEVだったと思うけれど、進化の速度があまりに遅く、今や電気自動車と言えばリーフを示す。

スバルも同じような状況になっていたものの、商品を冷静に評価できる担当者が居た。以前も書いた通り、新型レガシィを
アメリカで販売するにあたり先代モデルより安くする、という超戦略的な価格設定としている。社内的な反対も多かったろう。そいつを押し切ったのだからタイしたもの。

薄利かもしれないが結果的にアメリカで販売台数を大幅に押し上げ、ディーラーに貢献し、何より工場の稼働率を大幅に高めることになった。アメリカでのレガシィの価格付けに失敗していたら、今やスバルも三菱自動車と同じような状況でトヨタに背負ってもらわなくちゃならなかったと思
う。

こういった厳しい環境の中、生き残るには才能が必要。センスの無い経営陣しか居ない企業や個人商店にとって淘汰の時期を迎えたということです。困ったことに「政府」くらい大きくて頑丈だと、操船を誤って座礁しても簡単に沈まないばかりか、座礁していることさえ気付かないのだからタイしたモン。

昨日のTOPに書いたことと関係あるのか不明ながら、福岡と東京で起きた死亡事故、これまでの常識だと原因が全く推測出来ない。
警察も困惑している様子。福岡の事故など併走していたクルマの接触らしいのだけれど、普通なら当たる程度であれほど車線を逸脱すると思えません。原因がわかるのか?

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3 Responses to “経営者の能力”

  1. tonpochi より:

    福岡は地元です。週末は外に出るのが嫌になるくらい寒かったです。
    例の事件、本当に不可解です。接触したくらいで歩道に乗り上げ、防護柵を突き破って池に落ちるようなことがあるのでしょうか?
    また、もう片方の当事者が「人が落ちた」などと大声で叫びながら池に飛び込んで溺死したというもちょっとおかしいです。
    普通の人なら警察に連絡して救助を求めるのが先でしょう。小雪の舞う中、池に飛び込めばどうなるか解からない年齢ではないと思うのですが。

  2. tm256 より:

    三菱自工は、もう少し三菱グループ全体として全体最適になっていればと思います。
    例えば、EV用のLiイオン電池。ご存知のとおりi-MiEVのLIBは、MMCと三菱商事、GSユアサのJV、リチウムエナジージャパンが作ってます。ところが、三菱グループは御三家のもう一社、三菱重工も独自にLIBを作ってるのです。
    こちらは産業用が主用途なのかと思うのですが、EV等で使うことも想定しているらしい・・・ということで、三菱グループ全体でみると、なんだか戦略的に重複ってか「車輪の再発明」とか部分最適ではないかと・・・
    この辺でもっと結束を高めてれば、LIBの低コスト化をもっと加速度的に進められていたかも。
    富士重工、事業面での戦略判断とかはMMCより良かったようですが、EV事業を5年凍結というのはどうでしょう。個人的には、あまり評価したくありません。
    結局、真剣にEV(=環境対策)やる気なかったのね、としか思えない発表で、EVに社運賭けてる日産と比べると大きな失望。
    ピュアEVに負けない環境性能のHEVとかPHEVを出すというなら良いですが、やはりNECラミリオンエナジーのLIBを捨てたのは失敗だったと後からホゾを噛まないことを祈るばかりです。

  3. もん より:

    田園調布の事故はなんだか「横滑り防止装置」の有無が明暗を分けた・・・みたいな匂いがプンプンしてきましたね・・・乗っていた車の情報がないのでまだ「匂い」程度の話ですが。

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