タクシーギョウカイの危機
これまで「駐車」と「停車」の違いは「すぐに動かせるかどうか?」だった。だからこそ交通の大きな障害になっていたってタクシーの客待ちも許された。なんせ夜の銀座や新宿に行くとタクシーで走れる車線が無くなっているほど。また、成田空港の到着ロビー前に止まっている黒塗りの大型車も長い時間停車してたって運転手さえ座ってればOK。
しかし! ここにきて状況が変わったか? 京都新聞によれば「京都府警は乗車中でも駐車違反切符を切る方針」を打ち出したという。州によって制限速度まで異なるアメリカ違い日本は京都も東京も同じ法律が適用される。そんなことが出来るなら、客待ちタクシーは全て違反だ。というか、誰かが警察に「切符を切れ」と言ったら、切らなくちゃならぬ。
道交法ではどう書いてあるだろう。『道路交通法2条2項18号』によれば「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止する
こと(貨物の積卸しのための停止で5分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く)」とある。これを読めばタクシーの客待ち渋滞も駐車となるため京都府警は正しい。
ところが、でございます。条文には続きがあり『又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転
者」という)がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあること』。つまり直ちに運転できて移動可能なら駐車ではないと明記されているのだった。だからタクシーの客待ち渋滞は駐車じゃない、ということになってます。
ちなみに判例集を見ると「クルマを止めて公衆電話を掛けていた」は駐車になる、とあった。いつ終わるか解らない電話の場合、運転手に継続して停車する意志があった、という解釈。まぁ納得できる。というワケで、京都府警の「乗車中でも切符を切る方針」はどう考えてもおかしいと思う。そんな勝手な解釈をされたら法律なんて意味を持たない。
切符を切られた人は裁判をしてみたらいいと思う。もし駐車違反で切符を切れる、という判決になれば、タクシーの客待ちで悩まされている人はすぐ警察に通報すればよろ
しい。夜の銀座や霞ヶ関の官庁街でそんなことやったら大騒ぎになるぞ。乗車中に駐車違反を取られた人が居ればご一報を。この件、ベストカーのコラムで取り上げてみたいです。
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あー、一応この手のタクシーの客待ち違法駐停車は全国的に問題になっていますね。その一番要因として挙げられているのは、累進歩合制やリース制度によるタクシーの収益構造にあるといわれています。巷で良く聞くのが最低賃金に充たない給料で働く労働者の生活が云々の直接原因でもあるようですが、こんなものは一律に禁止して取り締まり、(一応既存の法律でも禁止されてはいますが。)一般企業なみにタクシー企業が借金をして労働者に法定賃金を支払えば、企業淘汰を兼ねて凡て一瞬にして解決する問題であります。よって、昨今のこの手のタクシーの駐停車問題は、産業を成す上での運用上の不手際に問題を抱えることにより発生した社会現象であるのですから、現場の取り締まりよりも、むしろ、そっちの労働市場を統括する法律からの解決を図らなければならないと思います。
少し前置きが長くなりました。
この京都での一件は非常に希有な例外でして、違法客待ち駐停車は全国的には即刻取り締まりの対象となっています。むしろこれまで、運転者が乗っていれば取り締まり対象から除外していたという、実に寛大な道交法の運用実態に正直驚きました。
警察の横暴に関しては、良く指摘されている通りかと。
数年前、友達に貸した車両が夜間の駐車違反で取り締まりを受けました。
友達が違反をみとめ罰金は払いましたが、こう言う取締りは違法なのでしょうか?
ちなみに愛知県です。
そう言えば、愛知県は事故・違反者の激減で反則金収入が減り、本来取り締まれない十キロオーバーを標的にしていると聞きます。
こう言う社会悪を、雑誌とかで取り上げなくなりましたね。
写真週刊誌も社会悪(真夏の停電。工事の計画停電)を通報しても、載せられないの一言です。
読者側に立たないマスコミが現在の雑誌不振(出版不況)の最大の原因では?
前、仙波敏郎さんの話を聴いたことがあるのですが、「警察は裏金づくりをする犯罪組織」と言っておりました。
私は裏金つくる人が警察官じゃ駄目だと思いました。犯罪者が犯罪を取り締まる世の中ってのは変ですね。
税金の無駄遣いは、合法であっても正義じゃないです。手を抜いたり、取り締まったり、警察のやりたい放題ですね。今のままでは駄目だと思います。
法律の解釈は立法趣旨、目的が先行するべきものだと思いますが、国沢さんのおっしゃられた条文が正しいのであれば『又は』はあるいはと解釈すべきだと思います。
前半部分は目的をさし、後半は状態をさしているのであって解釈論からすればタクシーの客待ちは違法と考えるべきだと思います。
現行法が合理的かどうかは別として継続的に停車する意思を持ってするタクシーの客待ちは駐車と言って良いかと思います。
この点についてはびるぼけさんの仰る通り、警察の解釈が正しいように思います。「又は」は数学の集合で言うところの和や英語のorになるのではないでしょうかね。つまりA又はBのどちらかにでも当てはまる場合は取り締まり、逆にA又はBのどちらにも当てはまらなければ取り締まらないとうことだと思います。
そう言えば2輪の駐禁取り締まり強化も京都から始まりました。当時聞いたときはびっくりしたものです。
怖い世の中ですね。
タクシーを取り締り賛成。池袋駅前の交差点で信号待ちをしていたら、前のタクシーが突然ハザードランプが点きました(しかも、真ん中の車線です)。何事かと思ったら、タクシーの客待ちの列が交差点を越えて並んでいました。交差点5メートルは車線変更禁止なのでタクシーのせいで交通ルールを破る事になりました。別のタクシーは、交差点内で客待ちの列を作り都バスの邪魔になっていました。タクシーだけの道路ではないので運転のプロとして周りの事も考え、交通マナーを守って欲しい。
京都を走りはったら解ると思いますけど、交差点の角や車線を占領して客待ち駐車の嵐。
クラクション鳴らせどパッシングしても居座ったまま。
動かす意思が無いから、無人のクルマと同じですわ。
クラクション鳴らして、頭かきながら店から出てきて「すんませーん」と右手上げてすぐ動かす違法駐車の方が、ず−っとマシです。
こういうのはドンドン取り締って欲しいですわ。
京都府警のやることは法的には問題ないのかもしれないけど、この取締りは警察の自由だというお墨付きがでると悪質でないドライバーに飛び火するのが心配です。