韓国勢着実に「進化」

破竹のイキオイで販売台数を伸ばしている現代自動車だけれど、これまで「自動車趣味」の分野にはほとんど関心を示さなかった。日本の自動車メーカーが黎明期からスポーツカーを作ったり、モータースポーツに出場してきたのと好対照である。だから韓国の自動車メーカーには『華』
が無い。なぜか? しかし! ここにきて状況は変わり始めた。

いささか旧聞に属すけれど2月11日から開催されているシカゴショーで、現代自動車が2つの「う〜ん!」とウなりたくなるモデルを出展している。まず『ジェネシスRスペック』。キャデラックDTSやレクサスLSと同じクラスに属
すラグジュアリーカーの高性能モデルだと理解していただければよかろう。新バージョンの5リッターV8は最高出力429馬力!

・『ジェネシスRスペック』の写真が見られます

デザインはイマイチながら、トヨタと真っ向勝負の8速ATを採用するなど強烈なスペックを持つ。しかもリーズナブル。アメリカ人ブロガーの反応を見ると、初代レクサスGS(日本の初代アリスト)の時のように喜んでいる。クルマに関心薄れつつある日本と違い、アメリカは元気。無味乾燥になりつつある日本車よりイケイケの韓国車の方が面白い?

続いて『ベロスター・ラリーレーサー』。デトロイショーで発表されたカッコ悪いベスロスターのラリーバージョンだ。競技車両マジックの文法に則り、驚くほどカッコ良い。現代自動車はWRカーをイギリスのMSDに作らせて参戦した経歴を持つも、この時は経営陣
にモータースポーツの参戦意義が全く理解できていなかったと聞く。結局空中分解してしまう。

・『ベロスター・ラリーレーサー』の写真はこちら

ベロスター・ラリーレーサーはインプレッサを大人気車にしたXゲームにもデビューする。上の記事の中に動画へのリンクもあるが、ちょっとカッコ良い(タイヤはハンコック!)。このイキオイでリーズナブル&魅力的ななスポーツモデルや、様々なモータースポーツに出てくれば現代自動車の人気は盤石なモノになるだろう。かつて日本車が辿ってきた道ですけど。

<おすすめ記事>

5 Responses to “韓国勢着実に「進化」”

  1. さね より:

    日本車がたどってきた道とゆうことは、品質的にはもう問題ないんでしょうね韓国車は。是非日本でディーラー網をかなり良く整備して日本に来てほしいです。日本の地場系ディーラーも日本車だけ扱うより、魅力的なんじゃないでしょうか?値段は日本車のライバル車より安く、今のほとんどの日本車よりイイモの感がありそうだし。性能も負けてなさそうなので、軽自動車意外は。 日本のメーカーの為にも日本に来ませんかね? 前に来た時は失敗だったとゆう話でしたが… 高いブランド輸入車ばかりでなく選択幅が広がるほうが助かります。

  2. ゲイン より:

    ジェネシスは金があっても欲しくないです(笑)でも8速ATを造れるなんて凄いです。ベロスターは6速MTと6速2ペダルMT用意して、ラリーにまで参戦してEU圏に売り込みかけるみたいですね。
    高級車やスポーツ車どちらも積極的に開発して売り込む現代自動車には脅威を感じます。かたや日本はというとダイハツが最後に欧州市場に売り出す。「シャレード」にはかなり残念な印象を抱きました。あれはないのでは・・・

  3. YK より:

    国沢さん、
    投稿者への反論を書く事をお許しください。
    だけどそんな事が起こるであろう事を予想しての韓国車記事掲載ですよね?
    ごっちさん
    正直、ネットに溢れる「韓国嫌い」の人が集めた「偏見」に満ちた韓国車の情報の粋を出てませんね。
    しかも車の話題は少しだけで、後は韓国経済全般の批判でしかありません。
    8速ATが現代が自分で作ってないというソースは出せますか?
    正直俺もそれが事実なら知りたいので。
    しかし、例えそれが事実でそれら日欧メーカーの部品を使っていたとしても、
    この5ℓTauエンジンは絶賛されてるみたいですが?
    http://blog.caranddriver.com/take-that-mustang-hyundai-develops-429-hp-5-0-liter-tau-v-8-will-hook-it-to-eight-speed-auto/
    http://blog.caranddriver.com/2012-hyundai-equus-gains-standard-5-0-liter-v-8-eight-speed-transmission/
    あと、ここでは普通にヒュンダイ製造のように書かれていますが、
    中身は全て日本やドイツ製だということですか?

  4. ゲイン より:

    いろんな情報の見方があるようですね。基本的にグローバルに競争力のある企業は順位を代える事はあっても生き残れると思ってます。
    出来れば日本企業に頑張って欲しいのですが、労働者を国や人種等ではなく能力で平等に扱ってくれるならどんな企業が一番でも良いと思います。
    http://gendai.ismedia.jp/articles/print/2072
    英語の情報拝見したのですが、当方の言語能力は鎖国状態ですので私の情報源を提示します。
    ベストカー 2011 2・26にも掲載されてます。
    ただヒュンダイは優れた海外サプライヤーのパーツを積極的に採用するメーカーでもあると思います。家電のサムスンもそうですし、トップシェア獲得したら、設備投資や研究開発費に莫大な投資してその地位を高めるんじゃないでしょうか。

  5. 真鍋清 より:

    ヒュンダイ・ジェネシス、その壮挙には頭が下がる気がする一方で主戦場たる北米では「高級車になりきれない高級車もどき」に留まっている印象を覚える。
    そう、北米の市場ではジェネシスを誰も高級車とは思っちゃいない、「高級車風実用車」に過ぎないと捉えていると取れよう。
    この辺り、高級車にはハードウェアだけでなく、歴史的伝統や血統が必要であることを思い知らされるのと同時に、韓国の輸出企業支援の税制とその裏での国民生活の困窮、経済・産業の偏った成長等やらねばならない事が山ほどある以上は、韓国車が本当に世界的にエリートブランドとして認識されるまでには気が遠いぐらいの国家インフラ・産業インフラの整備が必要―茨の道は依然続くといえるだろう。
    ところがヒュンダイは<アッパーミドル>クライスラー300Cやビュイックラクロス対抗の(価格は35000-4万ドル台)ジェネシスの上を行く<本格的フルサイズ高級車>エキュースを北米にもリリースし、現に最近も米誌にメルセデスS400ハイブリッドやBMW750iL、ポルシェ・パナメーラ!との比較テストが載っていたほどだ。同記事によればこのエキュース、レクサスLS460には一歩譲るものの僅差で迫り、特にエンジン特性はメルセデスのハイブリッドを圧勝するそうだ!
    これを見て、コリアンパワーの恐ろしさというか、想像を絶する自信といおうか、LGリチウムイオン電池で世界を席巻されたら日本勢は一体どうするのか国家絡みの産業支援の在り方について我が国も真摯に取り組む正念場に来たことを伺わせよう。

このページの先頭へ