企業こそ大切

深刻な問題となりつつあるのが製造業の日本脱出である。最近の円高により、製造業の多くは日本で操業を続けられなくなっていた。いつ脱出しようかタイミングを計っていた、と言い換えてもよかろう。もちろん日本に残る製造業だって少なくないけれど、海外に拠点を移すことを考えている工場は無視できない規模らしい。

今後2年程度の電力不足に見舞われそうな東日本で工場を再興するのは難しいと考える。すぐ夜間操業に切り替えられる工場ならいいけれど、騒音問題や授業員の通勤、待遇といった課題を解決しなければならない。そもそも原発から離れていない地域は、いつになったら安心に住めるようになるか解りませんから。

だったらいっそ海外に進出して、と考えてしまうワケ。早くもタイやベトナム、カンボジアに調査員を派遣し始めて企業が出ている。中国は簡単に進出できないものの、タイやベトナムなら容易。進出するためのプログラムまで用意されているほど。海外でなく西日本に工場を移す企業は枚挙にいとま無い。

東日本の復興にはバランスの良くレベルの高い政策が必要。政府や経産省を見ていると単にインフラの復旧しか考えていないように見えてならない。可及的速やかに企業に呼びかけビジョンを出して引き留め、その間に綿密なるグランドデザインを行わないと、産業のない地域を作り出すだけになります。

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2 Responses to “企業こそ大切”

  1. ゲイン より:

    国の役人も身銭切るような自らに痛みを伴う、経済政策を実施しないと、企業も国民もついて来ないと思います。(給与減らして、権限減らして復興にあてろ)
    このままでしたら、日本の一流の製造業は海外に製造拠点を移しても不思議じゃないですね。やる気のある社員は海外勤務も嫌がらないと思います。
    そうして、国の税収や国民の雇用が減り始めたら、役人連中も政治家も慌てるんじゃないでしょうか。結局何かしらの影響力のある行動がないとこの国は変わらないと思います。

  2. たいすけ より:

    師匠の指摘はその通りと思います。がしかし、今の政権にはそんな見識も能力もないのでは?原発の危機一つをとっても軽薄なパフォーマンスと政治主導の名のもとに素人が後手後手&いきあたりばったりで事にあたるだけ。
    復興後の東日本のグランドデザインなんか書ける気がしません。

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