自動車評論家は社会に害を与える?(12日)

自動車評論家の評判が悪い。VWのディーゼル不正問題の件ではお金で動くような集団に見られ、今回で危険なことをしているような風評になってしまっている。私だって業界に属していなければ、酷いヤツらだと思うことだろう。本日、様々な関係者と会ったり電話したりメールしたりしたけれど、皆さん危機感を持ってます。自主的な規制もしなくてはならない。

クルマは楽しいものだけれど、楽しめるのは「誰にも迷惑を掛けない」という社会のルールの上に成り立った時だけに限られる。だからこそ自動ブレーキを強く推すし、環境に負荷を掛けないという点も重要だと考えている次第。最近の私の方向性を見れば解る通り、自動ブレーキとECOカーとラリーです。数年前、アクセル全開の走りを楽しむのは競技だけに決めた。

競技に出ないのに「走りの楽しさ」をアピールしたり高出力エンジン積むクルマ自動車メーカーもあるけれど、そろそろ時代錯誤になってきたと思う。そもそも「走りが楽しい」はユーザーから出る声であり、自動車メーカーがアピールすること自体、おかしい。スポーツモデルは競技車両をベースに構築し始めたトヨタが最も時代を読んでます。CH-Rまでニュル出場ですから。

そういった点からすれば、ユックリ走っていても楽しいリーフやミライのラリーカーが、今の私の考え方なのかもしれません。WRX S4のようにリストリクター付けて馬力落とした自動ブレーキ付きラリー車も同じ方向。もちろん500馬力のスーパーカーを否定する気などない。でも残念ながら今の日本には‥‥いや世界的に楽しむ場所が無くなってきたように思う。

ダーウィンの進化論の如く「変われない物は生き残ることが出来ない」という状況を迎えた。私らは皆さんから「社会のために必要な職業」だと思って頂けるよう、努力しなければならない。事故を無くすために何が出来るか考えなければならない。ただマイナス方向ばかり考えていると、国際競争力のある自動車産業は伸びません。私たちにとって大きな課題です。

困ったことに業界で何かあると、必ず「国沢だろう」とウワサになる。良いニュースでの「国沢か?」についちゃ見事に無い。だからこそ私はキチンとしなければならないと思ってます。全ての”事件”で疑われ、調べられるのだから、ホントに悪いことしたなら即刻業界追放となることだろう。損な役回りだけれど、今後も業界のリトマス試験紙だと自覚して律します。

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