ミシュランのスタッドレス

20日の日記でM社のスタッドレスタイヤと表現したのは、誰でも解るミシュランでございます。この時点ではブラックアイスしかチェック出来ておらず「厳しい評価だけ」になっちゃうからM社とさせて頂いた。その後、様々な状況の雪道を走れ、優れたブブンも多数あったので全体の評価をすることにした次第。

ブラックアイスやミラーバーンと呼ばれる日本特有の状況だとやっぱり厳しい。私がいつも評価する場所は上越線
のオーバーブリッジで、一部新潟県得意の「無雪路」になっている(道路の真ん中から水が噴き出している)。オーバーブリッジ全て無雪路になっていればいいのだけれど、坂の部分だけ水を出す。

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橋の上。左車線はドライ。対向車線はミラーバーンという特殊な状況

したがって下りきった部分と、橋の上は水が出ていない。ここ、マイナス4度を下回ると当然の如く凍る。橋の上の部分は走ってきたクルマから垂れた水で凍る。
下の部分は流れた水がそのまま凍る。どちらも凍ったトコロに水が乗る、という最も滑りやすい状況。北海道などでも夕方都市部に出現します。

外気温がマイナス4度を下回ればいつも同じ状況になる、という、ある意味テストコースより素晴らしいコースだったりして。ここアカンかったです。もちろんブ
リヂストンやヨコハマでも厳しいのだが、ミシュランだと明らかに減速感少ない。いつも30km/hからフルブレーキしてみるのだけれど、5m以上長い。

VWティグアンの「振動のように細かい制御」を行うABSじゃなければ、もっと制動距離伸びると思う。ちなみに国産車のABSの中には一旦稼働すると次に油圧を高めるまでのタイムラグがバラつくケースもある。この手のABS、制動距離に大きな幅が出てしまう。もちろん輸入車の中にも粗っぽいABSがあります。

テストコースじゃないため停止距離が計れないけれど、来シーズンは減速Gメーター付けてチェックしてみようかしら。ミシュランの日本のテストコースは北海道だという。どういった状況で走っているのだろうか? ぜひ夕方の札幌市内の世界一滑りやすいアイスバーンを本社の技術者に試してもらって欲しい。

一方、圧雪や気温&湿度が低い時のアイスバーンは素晴らしい! 圧雪路なんかグリップ良いだけでなく滑り始めた時のコントロール性最高! 拍手したくなるほど。冷え込んだアイスバーンも「た〜っ!」というスパイクみたいな頼もしいパターンノイズを立てて走る。このあたりミシュランの実力でしょう。

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冷え込んだ圧雪やアイスバーンは素晴らしい!

私はミシュラン嫌いに思われているかもしれないが、そんなこと全くない。むしろタイヤ構造の技術など世界トップだと考える。ミシュランのラリー用タイヤ、良いですから。比較的気温高い時の濡れた氷のみ得意としないだけ。そこが一番怖いから厳しい評価になる。ということだけ認識していればOKです。

普段は雪のない場所で使っており、たまに降る雪に対応できるスタッドレスタイヤということであれば、舗装路のハンドリング&ステアリングフィールや騒音レベルの低さ、シャッキリした乗り心地を持つミシュランは面白いチョイスだと考える。後は自分のスタッドレスタイヤの使い方で決めればいいです。

・ECOカーアジアは「電気自動車は二酸化炭素を出さない(笑)

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6 Responses to “ミシュランのスタッドレス”

  1. 白木 晴幸 より:

    蛇足ながら…。
    同じ北海道の雪でも道央(札幌等)方面から道南(函館等)方面の雪質は少々湿り気を帯びており、道北(名寄から稚内等)方面や道東(十勝・釧路等)方面の雪質は湿気の少ないサラサラ雪です。
    雪質の違いによっても圧雪路、圧雪アイスバーン、ミラーバーンにも微妙な違いが出るようです。
    それと気温差の違いも考慮しなければなりません。道東・道北方面の冷え込みはキビシイです。気温差の違いによる路面状況の違いもあるようです。
    参考になれば幸いです。

  2. 白木 晴幸 より:

    PS:ドイツのミュンヘンと札幌市は姉妹都市だそうです。

  3. 白木 晴幸 より:

    すみません。正しくは〝ドイツのミュンヘンと札幌市は北緯43度線上の姉妹都市〟です。

  4. 小林 英弘 より:

    リンク先の『エコカーアジア』のお話は深いですね…。
    「電気自動車の燃料は電気⇒電気を造るには火力発電なり原子力発電なりを行なう必要がある⇒それらの発電を行なうと、発電設備内で多かれ少なかれ二酸化炭素が生成され大気中に放出される⇒なので電気自動車を走らせるためには「大気中に二酸化炭素を放出して造り出した」「電気」を使用しなければならない⇒この意味において「電気自動車は二酸化炭素を出さない」は「詭弁」に過ぎない」と、こういう事だと私は解しました。恐らく大きく間違ってはいないと思います。
    ここを指摘された日産の担当者さんの奮闘ぶりが同じサラリーマンとして面白くもあり同情したくもあり、叱咤激励したくもありますが何ともはや(笑)…。「日本人は小難しい図表や統計資料なんかを提示されるとコロッと騙されて信じ込む」という内容の文章を『現役サギ師の語るガチンコトーク』だったかな?の雑誌記事で読んだ事がありますが…正に日産の担当者さんも図らずもこういう徹を踏んでしまった様ですね。
    リンク先の表は…大学院修士課程で「読ませるだけで相手に有無を言わせず自分の主張を納得させる『戦略的文章』たる『学術論文』のイロハを叩き込まれた「文章書き」のはしくれ」として言わせてもらえば…「はぁぁ!? 何コレ!? マジで!?」ですね!(笑)。
    国沢さんも指摘している通り、この表には「条件の統一」「具体的な条件の説明」等が全く記されていません。これでは国沢さんの言う通り「ただの創作」です。この表に突っ込もうと思えばいくらでも突っ込めます! 「ガソリン車はRX-7で峠道のヒルクライムを全開で攻めた数値、でハイブリッド車はエスティマHVで同じく峠道のヒルクライムを全開で攻めた数値。しかし!電気自動車だけは平日の高松自動車道の様なガラガラの高速を100kmで走行した値」かも知れませんし! ただ「表」を示すだけでその表の各項目に関する説明がなければ、表なんて国沢さんの言う通り「ただの創作」に過ぎません! 説得力ゼロです!
    …しかし国沢さんの『「電気自動車は二酸化炭素を出さない」というのは原発推進派か、偽善者のセリフだと思う。本気で電気自動車を考えている人達に聞くと、現在でなく将来を意識している』の言葉はお世辞抜きで素晴らしいと思います! つくづく国沢さんは人物だと思いますね〜。

  5. 那須与一 より:

    あの〜雪国なんですけど、いつも中古スタッドレスタイヤなんですよ。
    あるメーカーのスタッドレスはABS作動しても停まらず、別なメーカーのスタッドレスで同じ道を走ったんですよ。
    すると、きっちり停まる。
    「年式、溝のせいだろ?」という方もいると思いますが、別な道でも停まれないところが、やはり停まる。
    その良いタイヤ、実際高いし、ステマと思えるぐらいナンバー1を宣伝しているメーカーですが、やはり日本の道路にはもってこいです。
    同じ雪国でも、EUの雪質や日本のように圧雪でなくて、ブラックバーンやアイスバーンが多い国では、やはり強いと感じましたよ。

  6. 志士 より:

    雨天時の制動停止もスタッドレスタイヤには大切な要素、やはりヨコハマ、ブリジストンが安心です。他社も装着しましたが、一目瞭然の違いがありますよ。

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