根性論じゃ事故は無くせない
日本は歴史的に根性論を好む。だからこそ防弾装備のない戦闘機を平気で作れた。陸軍だって装備無しで戦えと言った。歴史を勉強したことのある人なら根性論が通用しないことを誰でも知っていることだろう。もちろん勉強や研究開発は根性論上等。しかし現場に行くと根性論より技術レベルです。
痛ましいバスの事故が起きた。メディアの論調は「運転手の居眠りの原因は労働環境にある」という流れにしたいようだ。されど今回の距離くらいなら世界的に1人が普通。実際、大型トラックなんかもっと長い距離を普通に走ってます。メディアはシロウト運転手の感覚で距離を考えているのかもしれません。
労働時間に言及する人もいるけれど、私らラリーの時は1日14時間1000kmをレッキと合わせ5日間続けて走る。疲労
困憊で眠くなるけれど眠らない。それが経験というもの。だからこそ毎日数え切れないくらいのトラックやバスが高速を走っているのに事故は現状の頻度で済んでいる。という前提で事故になった。
人間のミスというのはゼロに出来ない、飛行機ギョウカイだと全員認識している。だから事故が起きると徹底的に分析し、ヒューマンエラーだったら、それをカバーするような対策を打つ。したがって当事者は責任を問われない。それでも我が国のオタンコな警察ってパイロットを取り調べたりしますけど。
居眠り運転によるバスやトラックの事故は今に始まったことじゃない。今回の事故、多数の亡くなった方を出したから大きなニュースになっただけ。と言う点では子供の列に飛び込む事故と同じだ。もしホンキで事故を無くそうと考えたなら、やはり事故を分析しヒューマンエラーを無くす対策を入れるべきだ。
今や居眠り運転を未然に防ぐ装置や、車線逸脱警報、自動ブレーキシステムなど、いく
らでも安全策を取り入れられる。しかし役人達は自動車が自立して安全になることを好まないらしい。道路や労働環境を変える、という対応策以外、自分の手柄にならないからです。メディアはそこを叩かないとアカンです。
・ECOカーアジアは「今や世界は小排気量ターボへ」
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「人間のミスというのはゼロに出来ない」のは正にその通りですよね。
それこそ役人やメディアの人達だって仕事中にミスのひとつやふたつ位するでしょう? 私だってしょっちゅうミスしてます。
メディアだって誤字脱字や誤った内容を伝えたら、次の号で「お詫びと訂正」が載ってたり、ミスの放送から数分後に「先程の報道内容に一部誤りがありました…」なんてしょっちゅうやってますよね? 「自分達だってミスしてるやん」ですよね?
事務職のミスやメディアのミスが、それによって人命を左右する事態の直接の原因になる可能性は低いです。というかそんなの100%ないでしょう。だから「人間のミスというのはゼロに出来ない」という当たり前過ぎる事実を「自分達も含む」「全ての職業人に共通の事実」という認識が欠けてるんでしょう。
なので物流や公共交通に携わる人達もミスします。しかも「自動車」という「走る凶器」を使うという業務形態上、「ミス=人命の危機に直結する」事は避けられませんし、「避けられない」からこそ「技術でサポートする」必要がありますよね。それを役人がワガの手柄や利権のために邪魔してどうする? メディアも「他人のミスは仕事の糧」とばかりに煽ってどうする? 何かが根本的におかしくないですか?
PS:最近はボロな(←「ダメな」程の意味ですが…これも方言でしょうか?)公務員に対して「役人」と言うのにすっかり抵抗がなくなっちゃいました(笑)。
今回ぶつかった防音壁の端末が斜めになって地面まで伸びていたら、突き刺さるようなことはなかったかもしれません。
前に国沢様のドイツでの田舎道の走行のビデオを見て、ドイツではガードレールの端末が斜めに地面に着いているのを見て、これならガードレールが車に刺さる事は無いと思いました。
人間はミスをするし、車はぶつかる物だと言うことを前提に道路を作っていってもらいたい物です。
今回の場合、防音壁の端面が斜めでバスが弾き返された時はどうなるかは判りません。
車線逸脱警報や自動ブレーキ、早く採用されて欲しい物です。
今回は、バスの単独事故とはいえ大惨事です。
しかし、場合によっては他車を巻き込んでもっと大きな事故につながっていた可能性もあると思います。
車線逸脱警報・車間警報などは、長距離走行が多いトラックやバスでは、国として装着を義務化する方向で動いてほしいと思います。
高級車だけでなく、軽自動車のムーブでもオプション扱いとはいえ装着可能です。技術的にも、義務化はすぐにでもできると思います。
道路状況や環境によっては、作動してほしいときに作動しないこともあると思います(万能ではない)。
しかし、これは当然のことであって、完璧を求めていると何もできないと思います。
まずは、すぐにでもできる対策は早く実施したほしいです。
ちなみに国土交通省のHPで各社の取り組みが紹介されていました。
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/index.html
マスコミはいつも勇み足でツッコミ過ぎる報道を行っており、
今回の事故も報道にすごく違和感を感じています。
この様な事故を二度と起こさないために、
それぞれの立場の人が何が出来るかを
プロ意識を持って対応して欲しいです。
小林さん:
誤字脱字レベルのミスは謝ればすみますが、
マスコミの誤報(しかも犯人と決めつけた過度な取材)で
プライバシーを侵害されるという
謝罪では済まされない事例もあります。
最後の「メディアはそこを叩かないと…」は正にその通りなのですが、日本の記者クラブは霞ケ関に支配されていて出入りできる人物まで制限されています。
霞ケ関に都合の悪い報道をすると記者クラブから締め出されて記事も書けなくなってしまうのです。実際、昨年からの原発報道の中で霞ケ関に都合の悪い記事を書いてTVのレギュラー番組をクビにされたジャーナリストがいます。
これが日本のメディアの現実です。こんなタチの悪いシステムを改めて、公正で透明性の高いシステムを構築する事が必須です。
霞ケ関の〝ヤラセ〟は少しでも早く排除しましょう。
さんぼんさん、ありがとうございます!
確かにその通りですね。思い出せば「松本サリン事件」の時なんか、「被害者の1人」の自宅ガレージに農薬?か何かの「薬品の缶が沢山あった」だけで「その人も被害者なのに」マスコミは「この男こそ真犯人!」の過剰な報道をしていました。しかも悪い事に警察も同じ方向で動いていて(←これも激しく疑問ですが…)無理矢理に事件の早期解決を図っていました。結局、オウムがその後も次々と事件を起こした「おかげで」その人はかろうじて「冤罪」をまぬがれたのでした。
もしその後、その人が「マスコミと警察のいわれのない追求」で心の病になって自殺したりしていたら、「マスコミのミスと警察=役人のミス」が「人命を奪った」事になりますね。
こう考えれば「マスコミの人権侵害」なんて枚挙にいとまがないのが現状ですね。すっかり「身近な諸悪」を見過ごしてました。
貴重なご指摘、ありがとうごいました!
PS:メディアの正しいあり方について素晴らしい見解を見つけたので紹介します。しかも同じ「メディア」からの発信です:
(前略)正しいメディアは、一方的な主張をするのではなく、事実関係を公平な視点で報じ、その上で主張すべき点を主張、必要に応じて的確かつ現実的な対案まで述べなければなりません。それ無しに単なる批判をするのは、無責任だと思います。(後略)(『GUN professionals』, vol.3, p216)
この『GUN professionals』は老舗銃器専門誌『月間GUN』が諸般の事情で休刊になり、その後、別の出版社から題名を変えて復活した専門誌です。お察しの通りクルマ専門誌以上にマニアックで(笑)、長年コアな固定ファンに支えられてきた雑誌です。なのでその辺のボロな週刊誌の様な軽薄で無責任な記事なんか一切載ってません。「ニーズの違い」「客層の違い」と言われればそれまでですが、この編集部の硬派さはどうでしょう? メディアのひとつの「理想のあり方」だと思いませんか?
アマゾンで居眠り防止装置を検索すると1900円で買えることがわかります。職業ドライバーは自主的に装着義務を課して欲しい。
ガードレールの外に防音壁があれば突き刺さることは無かったろうに・・・道路管理上の責任がいくらかはあるはずですが マスコミは言及しませんねぇ
実績が伴わなくても遅くまで残業してれば評価され、結果が出せなくとも頑張っているからと評価される、
根性論、精神論がまかり通るのが日本の社会です。
一番大事なのは個々の技量に頼るより、誰がどうやっても一定の品質が維持できることが大事で、
車の運転などはできる限りハード、ソフト面での安全対策が必要です。
今のご時勢、アイサイトなどの安全装置があるのですから、積極的にそれらを活用すべきです。
でもバスやタクシー会社なんてのは運転手は消耗品に位にしか思ってませんからね。
結局会社のトップが安全性を重視する経営方針にするかしかないんですよね。
福島原発事故と一緒で会社の体質が一番の問題かと思います。
こんな話もあります。
メルセデスのATは2速発進(今はどうか知りませんが)なぜかと言えば不注意でアクセルから足が外れても出足がゆっくりなため前車へぶつかる可能性が減る。
日産が過去にインフィニティで同じく2速発進を採用したら出足が悪いと散々言われてマイナーチェンジで1速発進に戻したそうです。
外車がやれば諸手を挙げて褒めちぎるくせに、国内メーカーがやれば文句しか言わない。
マスゴミも問題ですが日本人自体も安全は一番優先されるべきことを理解していないんじゃないでしょうか。