湾岸線で発生したポルシェ911GT2RSの事故について

いろんな人から湾岸線で発生したポルシェ911GT2RSの事故について聞かれる。全く情報無いため書かないで来たけれど、今朝になって警察は「ブレーキを掛けていなかった」と発表した。最初の情報です。考えて頂きたい。どんな無謀なドライバーだって走っているクルマの後ろに突っ込もうなんて考えません。今回の事故、損傷具合から速度差は50~70km/hだと思う。

逆にGT2RSから追突した車両を見ていると、停止している車両に50~70km/hで走って接近していくのと同じ。大手メディアはGT2RSの絶対的な速度しか考えられないようだけれど、もし周囲に車両がいない状況ならブレーキ程度の回避操作は可能だと思う。繰り返すが、無謀なドライバーも150km/h以上で走っている時に他の車両とブツけようなんて考えないですから。

GT2RSの前輪は正常位置。スモールオーバーラップの64km/h以下かと

本当にブレーキを掛けていなかったんだろうか? ブレーキ掛けていたとしたら、GT2RSのミスも考えられた。例えばの話、250km/hくらいで走っていて先行車の動きを見誤ったら、ほぼ避け切れないと思う。ブレーキ掛けながら追突します。レースなど見ていても、速度差大きいと避けられません。私はそんな事故かな、と考えたため、ドライバーの無謀な運転だと予想していた次第。

ただブレーキ掛けていなかったという(GT2RSくらいのクルマになると高速域から急減速してもブレーキ痕が残りにくいことくらい警察は解っているという前提です)。だとすればドライバーは速度差50~70km/hしかないのに(1秒で15mくらい接近する。運転中の人間は0,3秒くらいで反応出来るため5mあればブレーキ踏める)何の対応もしないで追突したことになります。

また、真後ろで無く右側にオフセットして衝突してます。追突された車両が追い越し車線にいたとすれば、GT2RSはほとんど右側にハミ出すくらいの場所。直前に車線変更してきた? ちなみに追突された車両はコマのように左回転したと考えます。車外放出された方は後席に居た可能性大。ドライバーの方は車両の損傷具合からすれば助かる程度。なぜ亡くなってしまった?

こういった痛ましい事故、航空機事故のように原因を詳細に調べ、原因を特定しなければ再発を防止出来ず、正しい処罰も与えられない。スピードの出し過ぎでブレーキ掛けずに追突した、というだけじゃあまりにザックリだ。速度域が常識外れなら厳しい罰則が必要だし、追突時に何らかの要因あってブレーキ踏めなかったのなら、違う判断になると思う。

また、追突された車両の損傷度合いの入念な考察が必要。今回不幸にも亡くなられた方は70歳。衝突試験用のダミーだと死亡するほどの損傷を受けていなかった程度というなら、ここにきて増えてきている高齢者も考慮した衝突安全の基準見直しも必要になってくる。実際、骨密度や筋肉量の減った高齢者を対象にした衝突基準の改定、世界規模であまり行われていません。

繰り返す。「スピードの出し過ぎでハンドルを切り損ねた」を原因にしていたら、悲惨な事故は無くならない。ボルボのように死亡事故になった車両の検証も絶対に必要だと思う。

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