日本カー・オブ・ザ・イヤー

本日の14時くらいに日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)が決まる。この記事をアップしてから4時間後になるけれど、86/BRZとCX-5のどちらかになるだろう。タイに行っていたので私は出席できなかったが、21日に行われた10ベストカーの試乗会でも選考委員の皆さん大いに悩んでいたという。今年は難しい。

COTYと言うと、いろんなウワサが飛び交う。けれど20年間近で見てきた印象を書けば、外野の皆さんの勘繰りとずいぶん違う。60人からの選考委員がいれば、それぞれ考え方は大きく異なる。今年だって業績からすれば好調なトヨタ&根強い支持層の多いスバルの強力チームと、財政的に厳しいマツダの戦いだ。

マツダなんか選考委員を対象としたCX-5の試乗会すら行っていない(メディア対象の試乗会は鹿児島で開催)。しかも86/BRZはクルマ好きなら選びやすいです。COTYが利権で動くなら、今年なんか86/BRZの圧勝でおかしくないだろう。でも勝つとしたって圧倒的な点数差にならないと思う。COTYは面白い。

COTYと離れる。最近気になるのが原発ムラならぬ『トヨタムラ』の存在。御存知の通りモリゾウさんって「超」を付けてもよいくらいのクルマ好きで(英語だとカーガイ)、私は日本の自動車業界の灯りだと思っている。しかしモリゾウさんは細かい指示などしない。周囲の人が意向を汲んで動くのだけれど、ここでムラになる。

「モリゾウさんの意向で」と大義名分を立てればお金は出てくる。すなわちムラに入ればいくらでもお金や仕事が出てくるのだった。原発ムラと違い反トヨタを打ち出しても圧力を掛けて来るようなことはないけれど、ムラを客観的に見ると「う〜ん!」と思う。100歩譲ってモータースポーツ分野なら業績に影響なし。

問題はムラの流れが市販車にも出てくること。ECOカーアジアでも書いた通り、トヨタって実用的な電気自動車をコンセプトカーとして発表していない。今や全ての自動車メーカーが航続距離100マイル(160km)を意識した4人乗りの電気自動車を準備している中、トヨタだけiQベースで電池搭載量半分。

こんなこと書くとさらにトヨタムラの人から厳しい目で見られちゃうかもしれないが、最近次々とやってくる厳しい修行で意を強くした。やっぱり重要なのは「自分に対する正直さ」だと思う。もちろん正しいかどうかなど自分じゃ解らない。でも正しいと信じて情報を伝えていきたい。COTY情報は夕方に追記します。

・ECOカーアジアは「LAショー開幕

追記 COTYはCX-5になりました。私も10点をCX-5に投じました。COTYのWebサイトが重いので繋がりにくく選考委員の配点をすぐ見ていただけないのは残念。10点の数こそ案外多かった86/BRZながら、10点を入れながらCX-5に高い点数を入れる選考委員も多い傾向。

一方、86/BRZは10点以外の点数が低かった。また、以前も書いた通りスバルの協力体制も期待出来ず。むしろフォレスターの試乗会にフリーランスを呼ばなかったので反感を買い、結果的に足を引っ張ってしまったと思う。インポートCOTYはBMW3シリーズでした。詳細は明日の日記で。

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4 Responses to “日本カー・オブ・ザ・イヤー”

  1. tm256 より:

    eQのローンチは、やはりお茶濁してる感がありありですよね。
    トヨタはHVとNi水素電池に拘泥するあまり、HV以降の電動化で、「イノベーションのジレンマ」に陥る危険性があると感じます。
    いわば、車両電動化レース「ウサギと亀」のウサギですね。
    適正価格に修正して「プリウスPHV」が売れ始めれば、当面はしばらく安泰かと思いますが、PHV→EVの流れが急加速した時その流れにしっかりと乗っていけるか。
    トヨタに対する私たちの懸念が、杞憂で終わることを願うばかりです。

  2. オロネロ より:

    うーん・・・
    86は出来としては良い車だと思いますが、久々に出たスポーツカーだからと言って持ち上げるのも、なんだかなあ・・・と言う気はします。
    CR-Zのときもそうでした。
    あれは、スポーツ(スポーティー?)カーにも「エコ」という流れ(?)をつくった意義はありますが。
    86はデザインと価格が、もうちょっと何とかならなかったのかなと思います。
    トヨタが本気でモータースポーツを盛り上げたいのなら、スイフトスポーツ等をお手本にして、もっと手軽なモノもつくって欲しいですね。
    別に絶対的な速さは求めませんし、それだけじゃなくても良いんです。
    でも最近のトヨタのデザインセンスの無さは絶望的ですね。
    日産やホンダも、トヨタほどではなくても期待できません。

  3. 阪口 正輝 より:

    私の予想より高い点数をつけてCX-5が受賞して良かったというのが感想です!!
    何年も前から「Zoom Zoom」のコンセプトを変えずに車を作ったMAZDAの努力は報われるべきだと思っているからです。
    CX-5があってのアテンザとも感じます。
    いずれにしても、MAZDAを救う救世主1弾は成功、第2弾のアテンザも成功してほしい。
    一方の86/BRZは若者向けと言いつつ価格が高すぎる…
    カスタム用の86の廉価モデルまで価格帯に反映するのは詐欺に近いと思う…
    中間グレードのGTが190万〜210万くらいならきっと結果は変わったと思います。

  4. nogawa より:

    カリスマ経営者と優秀な右腕の組合せは成功事例のパターンで、一方、カリスマと取巻きの組合せは失敗事例として聞きますよね。三洋電機も最後はボンボン社長と取巻きの組合せだったとか…トヨタって後者のパターンですか?

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