中国車、超々レベルアップ! 日本車が中国で生き残るのは相当の気合い必要!

今回の上海ショーで最も驚いたのが「中国デザインのクルマ、カッコ良くなりましたね~!」ということ。下のクルマは今や世界的な話題になっている『LINK&CO』。中身はボルボだからしてメカニズム的な問題無し! コネクテッド技術満載。ブースも後方を見れば解る通り滑り台とかあって今までの自動車メーカーの”しつらえ”と全く方向性違う。

また、今までの中国車で最もツッコめるのがフロントの顔つきだった。普通か、奇をてらったか超カッコ悪いかの三択だったほど。されど今回見るとシレッとカッコ良くて個性もある。上のクルマを見るとポルシェ・マカンのパクりっぽいが、下のクルマは強いて言えばフォード的な顔ながら上手にまとまっていると思う。もちろん世界に通用しますよ。

理想の新型車『ONE』はサイドシルエットXC90からいただいた感たっぷりなれど、これまたフロントを独自の雰囲気で仕上げている。以前から様々なメーカーに中国人デザイナーがおり、才覚あると評価されます。その上で海外のデザイナーを大量にヘッドハンティングしている。結果、似たような顔つきがなく、それでいてレベルも高くなった。

下のハーバルというメーカー、前回の上海ショーの時はドン臭いか日本車のパクり系デザインばかりだったけれど、ここにきて急激にレベルアップした。このレベルの仕上がりだと日本勢は飲み込まれてしまう。その上で電動化技術タップリと入り、コネクテッドのためインテリアは液晶パネルをズラりと並べる(インテリア編は明日アップします)。

個人的に注目してるのが『NIO』というメーカー。テスラ最大のライバルと言われている。フォーミュラーeの初代チャンピオンを獲ったり電気自動車でニュルのレコードを作ったりするなど武闘派。実戦を嫌うため中身無いテスラと全く違う安心感があります。中国では絶大な人気を持っており、必ず伸びてくると思う。日本車の驚異になるかと。

吉利汽車はボルボS60のようなスタイリッシュなセダンを出してきた。このジャンルも日本勢よりカッコよくて性能的に遜色なければ(中身ボルボですから)、手強いライバルになっていくと思う。吉利汽車はハイブリッドやPHVといった電動化技術もボルボから供給される。そして電池は今や中国の特産品になりつつあるリチウムイオン。強いです!

はたまた突如新興勢力が出てくる。驚くべきことに車体を見ると、テスラに勝るとも劣らない。聞けば欧州メーカーの技術者が大量に中国で働いているそうな。もちろん日本人の優秀なベテランエンジニアだって多い。欧州や日本で出来なかったことが中国なら出来る、というモチベーションあるため、最初からレベルの高いクルマになるのだった。

電気自動車もレベルアップしてる。下のBYD、一昔前まで「車体はカローラ。エンジンは信頼の三菱製」というパクりメーカーで嘲笑の対象だったものの、今や電気自動車じゃ日本車を凌ぐ。バッテリー容量増えた結果、もはや満充電時の実用航続距離400kmなどコンパクトカーで当たり前になってきた。電気自動車で勝てる日本勢はいないかもしれません。

「こらアカンな!」のトドメがスポーツモデル。下は前述のBYD。今まで中国の大手メーカーってスポーツモデルに興味なかった。作っても売れないからだ。されどフェラーリやランボルギーニが人気なのを見て「オレもやるぞ!」になったのだろう。躊躇わず夢を追求しようとする。こういったパワー、日本にゃなくなりつつある。遠からず中華スーパーカー出現か?

NIOのスーパーカーなんかこのまんま出したって売れそう。電気自動車はエンジンやミッションにお金掛からない。こんなデザインで航続距離500kmくらいの、筑波を1分切りするようなスーパーカーが1500万円くらいで出てきたら、けっこうニーズあるんじゃなかろうか。中華スポーツカーをナメる人もいるけれど、アイフォーンやDJIのドローン見たら笑えない。

中華メーカーの魅力は夢や元気や活力があること。中国の企業を見ると40歳以上の人がほとんどいない。年寄りは教育や育った時代が保守的だったため新しい世代のビジネスに追いつけない。日本も中国市場向けのクルマは30代半ばの人が中心になって開発したらいい。年寄りはトラブル出ないように尽力すればOK。丁寧なトラブル対応は中国で大きな武器になると思う。

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