焼け太り

先日紹介した『関東大震災』という本に書いてあったのだけれど、震災後、様々な”物価”が高騰したという。政府は早い段階で調査を開始。紆余曲折あったものの、小売りでなく問屋段階で買い占めや売り惜しみをしていることを掴み、対策したそうな。その際の基準になったのは「震災前比50%値上がり」。

翻って今回の震災後の様々な対価の上昇率を関係者に問うたら、50%以上に達しているケースが少なくないようだ。運送関係や、土木関係、港湾のサルベージ関係など、相当のウハウハ状態になっているという。「需要と供給の関係だ」と片付ける人もいるけれど、全てそれで済ませていいのだろうか? 

一次情報は書くとネタバレちゃうので紹介出来ないけれど、超オイシイ思いをしている人達が続出中である。もちろん中古車のように「個人と企業」で直接契約している「高騰物資」は、ある程度情報流れるし、そもそも個人が価格を吟味し、高ければ安い地域に行って買うという方法も選択可能。

けれど税金を投入しているケースは、どんな用途にいくら支払われているのか解らない。全て自前のボランティアと同じような仕事内容でアゴアシマクラ付き日給1万5千円、という条件もあるという。だったら地元の人に仕事を出せばいいと思う。復興事業は多岐にわたる。失業者などゼロに出来ると考えます。

問題はこういった情報を政府が流さないし、そもそもキチンとコントロール出来ているのかどうか怪しいことだ。考えてみればイチバン重要だと思える原発関連の情報すら持っていない。管理だって出来ていない。おそらく復興事業も勝手に予算を捻出し、コストパフォーマンスなど考えずに投げている状態かと。

小さい災害でも「焼け太り」が出る。今回のような規模だと「焼け太り御殿」続出でありましょう。やがて取り上げられ、矢面に立たされるようになること必至。関係している方がいたら、そろそろ良心的な価格に戻したらいい。逆に「エラい!」と評価されるハズ。最後まで儲けてるとババを引く。

そうそう。下にリンクした記事を見てウなった! 素晴らしい国ですね〜。こうなればトコトンやって欲しい。最後にババを引けます。

最高裁判事が原発メーカーに天下り

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10 Responses to “焼け太り”

  1. シンちゃん より:

    ウハウハな業種もあるんでしょうけどね〜
    私の知り合いは普通の電気工事の会社を経営してますけど、電線が品薄で手に入らないそうです^^;
    電線の卸会社が在庫分をできるだけ高く売ろうとしているそうで、怒ってました。
    かえって東京より西のほうが仕事がなくて苦しんでるみたいですよ。
    何もかも公平にとはいかないんでしょうけど、なんとかならないもんでしょうかね〜TOT

  2. 下澤 淳 より:

    公共事業が少ない中で降って湧いた震災特需ですね。潰れかかってた土建屋も大儲けだと思います。でもまあ同郷の土建屋なら過度なピンハネしなければいいんじゃないでしょうか。
    ですが原発メーカーへの司法の天下りは容認できないですね。石原知事も不快感示すレベルじゃないでしょうか。
    石原知事も脱原発の方向を考えているようです。「知事 天然ガス発電所を検討」
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20110528/CK2011052802000037.html

  3. applefanjp より:

    こんばんは。
    復興支援に関する各種事業に
    被災された方も参加していただくこと
    私も同感で、つぶやいてました。
    しかし!
    この、リンク先の記事を見て
    しばし、呆然。
    こりゃ、ひどい!
    あんまりだ。
    この人たち、もう嫌になるくらい
    自分が大切にしたいと思っている
    「感性」がない。
    今も昔も「人間性」って大切です。
    変わらないよなあ・・・。
    やっぱり、
    私の師匠が残した言葉
    「才能より人格」
    です。

  4. ナベック より:

    リンク先の有料ニュースの記事の一部を拝見しました。
    けれども、私には良くわからないので、
    どなたかに教えていただきたいことがあります。
    素朴な疑問なんですが、最高裁判所の判事を辞めて、
    4年間弁護士をやった後に、
    訴訟当事者の企業の「社外」監査役に就任することは、
    一般的に言って、いわゆる「天下り」になるのでしょうか。
    4年も経つと、色々な意味で影響力が減少して、
    会社として「天下り」を受け入れる魅力が薄れるような気がするのですが・・・。
    浅学の私にどなたかご教授ください。
    もうひとつ。
    今日ネットに出ていたマツダ787Bの、
    ル・マンでのデモ走行の為の復活に関する記事、
    胸が熱くなりました。
    20年前の感激が昨日のことのように思い出されます。
    あの時、いい年こいて、787BとザウバーメルセデスのチョロQ買っちゃたっけなぁ・・・。

  5. もん より:

    しかしまぁ、本来、安全性なんてものは法律とは関係ないはずなのに、
    こんなものに司法が判断を下す事自体が間違っているんだよね・・・
    法律がどう判断しようと危険なものは危険。

  6. 下澤 淳 より:

    >4年間弁護士をやった後に、
    訴訟当事者の企業の「社外」監査役に就任することは、
    一般的に言って、いわゆる「天下り」になるのでしょうか。
    すぐに天下るといろいろ追求されそうなので、4年間弁護士やってた疑いもありますし、
    取り締まる側から取り締まられる側への天下りですから一般的な天下りより悪質だと思います。
    原発メーカーに有利な判決を行った判事が、やがて最高裁判事になり、
    退職後に原発メーカーに厚遇される。
    そして危険性を訴えた国民が裁判で負けて、裁判費用と時間を浪費する。
    どちらが正しかったかは福島第一原発を見ればわかると思います。
    裁判で勝てば正しい。法律を守れば正しい。それは官僚的な考え方だと思います。
    また、4年後どころか10年後でも最高裁判所の判事の影響力は大きいです。
    官僚出身者の天下り後の収入は大体以前の役職に比例します。
    天下り後の厚遇を後輩に約束して、天下り有利な判決を出した後輩を出世させる。
    人事は大体先輩が行いますから、これを繰り返せば天下り天国です。

  7. ヒロポン より:

    いろいろと難しい問題が在るのでしょうが、、、
    2年間しか住めない仮設住宅が、1棟7〜800万円するそうな、、、それならその御金を家をなくされた方に直接渡し、家の購入頭金に当てるということは出来ないのでしょうか?
    800万円+東電の一時金を足せば小さい家なら建つと思いますが、、、

  8. ナベック より:

    下澤様
    コメントをどうもありがとうございました。
    うまく伝わらなかったのかもしれませんが、
    私が言いたかったのは、粗雑なニュース記事により、
    冷静な判断が妨げられ、的確な認識も持てなくなり、
    推測だけで物事を推し量ることの怖さです。
    私の思っていることと似たようなことを書いていらっしゃる方のブログがありますので、
    お暇でしたらご一読ください。
    というより、国沢さんのブログを読んでいる様な方には是非とも読んでいただきたいと思います。
    http://www.axis-cafe.net/weblog/t-ohya/archives/000794.html

  9. 下澤 淳 より:

    誰が見ても、健康に見える障害者が居たとします。
    その人が、障害者スペースに障害者マークの無い車
    を止めたら周りの人はどう見るでしょうか?
    圧倒的多数の人が不届き者とかマナーの悪い人だと思うんじゃないでしょうか。
    今多くの人々が原発は安全だという司法判断は間違いだったと思っています。
    そこに悪質な天下りとも、司法の腐敗とも受け取れるネット報道がなされれば、疑われて当然です。
    後々批判されることも想像できない、常識や思考能力のない元最高裁判事を信じるなんて出来ません。
    そもそも原発事故がなければ、こんな報道気にしません。
    ナベックさんのリンク先を拝見しましたけど、考え方としては参考になりますが、
    多分この方と論じ合ったら意見は平行線だと思いました。

  10. ナベック より:

    下澤様 
    あらためて、色々な考えをお持ちの方がいらっしゃることが判り楽しかったです。
    私の言葉が足りないせいなのか、ポイントがずれてしまっているようでしたが、
    ここは日々の楽しみの場所に取っておきたいので、
    これ以上の書き込みはせずに、
    お礼を述べさせていただくだけにします。
    下澤様、書き込みをどうもありがとうございました。

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