被災地見て「ブーフーウー」と「アリとキリギリス」を思う

千葉の被災地を見て「ブーフーウー」(3匹の子豚)を思い出す。藁の家と木の家とレンガの家で、全く被災度合いが違っている。家屋だけでなく、今回私的に「一番深刻な被災ですね!」となったビニールハウスや牛舎にも共通すること。やはりしっかり作ってるあると被災しにくいです。同じ地域でも壊れた家と全く壊れていない家が隣同士だったりするのだった。

普段から準備している人と(台風は事前に解ります)、そうでない人の差も大きい。燃料満タンにしてあれば容易に一時避難できた。実際、道路が機能し始めた水曜日に避難した人は少なくなかったという。興味深かったの、喜多見さんの知人の話。台風過ぎた朝「カタカタカタ」というクローラーの走行音が聞こえたそうな。外に出ると「道路通れないから農機使って片付けに行く」。

県道に出るまでの道に倒木あって集落から出られない。集落全体は停電中。外部との連絡も取れない状況です。されど集落の人だけで倒木を切って通れるようにした。電柱倒れ、電線も地面に垂れていたというが「停電してるんだから電気来てないな」と処理。午前10時くらいには県道までのアクセスを確保し、外に出て物資の調達など可能に。ここからが一段と興味深い。

今回停電続く大きな原因になってるのは、電柱や電線にトラブルでたら東京電力が作業しなければならない規則だからです。倒木に電線が接触していた時点で、東京電力主権になってしまう。だから時間掛かってる。喜多見さんの知り合いの集落は、被災日の1お昼にすっかり片付いていた。必要物資の調達が重要だからだ。東京電力主権だと知らなかったのだから仕方ない。

結果的に集落の停電情報はすぐ東京電力に届き、作業しやすいということから早い時期に電気が通ったそうな。前向きに生きている人達は強いし、サバイバル知識だって豊富。喜多見さんの工場も屋根が4分の1くらい無くなった。何か必要かと聞いたら「大丈夫ですよ~」。自力で強固なブルーシート屋根にしたという。もちろん待っていればやがて援助の手が来る。

援助を待つ人生か、積極的に切り開く人生か、ですね。今回一番の「凄いね!」は永田。12日の木曜日に燃費計測コースを走ったという。市原や袖ケ浦を通る燃費計測ルート、木曜日は広域で停電していた。信号消え、コンビニもやっていなかったらしい。そこをいつも通り走って燃費計測したってんだから驚く。つまりクルマがあればどこにでも避難できたワケ。

ここから本題。自力でリカバリー出来る人が増えれば、リカバリー出来ない人達への援助に注力出来る。特に公共の機関は厳しい状況の人達を助けるためにあると考えます。職員10人で「100人中90人を助ける」のと「100人中10人を助ける」んじゃ全く違ってくる。私のWebを見ている達人の皆さんは「援助しなくて平気」になっていただきたく。結果的に困っている人を助けられる。

今回最もグダグダなのがリカバリー出来ない人を助ける行政です。「損壊した家屋の数も解らない」と言ってる。あんだけヘリ飛ばしてるんだからブルーシート数えればいいのに。地震と違い壊れてるのは屋根のため解りやすい。はたまた南房総市の「台風通過直後は電話が使えなかったため被害規模解らず適切な対応を出来なかった」も、バイクの斥候出せばよいだけだ。

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