JAFが「雪道性能は非金属チェーンが一番」という試験結果を発表。内容見たら「なんで?」
JAFが様々なテストを行い、結果発表している。本格的な雪道シーズンを前に「雪道での旋回と急制動テスト/チェーンの違いでどう変わる?」を公開した。結果からすれば「非金属チェーン推奨」となります。JAFなど公的な組織が行った試験は、間違いや拡大解釈であっても社会的に大きいミスリードを招く。「ハイブリッド車は事故や水没で感電するから危険もその一つ。
ハイブリッド車を危険物扱いにしてる当時の消防
JAFなどの発表をそのまま鵜呑みして伝えるメディアが多い。感電の件、打ち消す記事を山ほど書いたら、さすがに最近はハイブリッド車や電気自動車を特別扱いしなくなってきました。今回の雪道タイヤ試験も、疑問点山盛り。一番の「なんで?」は旋回テスト。金属チェーン30km/hは「後輪が曲がりきれずにスリップしてスピン」。これだけ見ると「前輪の性能が高いためでしょうね」。
ところが、であります! 非金属チェーンの30km/hを見ると「コースから極端に離れず安定して走行できた」だって! 自分のアタマがおかしくなったか、試験条件が違うのかと何度もチェックしてみたけれど、その通り。後輪は夏タイヤのままなら、コーナリング速度はそこで決まるんじゃね? というか、後輪が曲がりきれないのは、前輪のタイヤチェーンと関係無い。
何らかの理由あり、おそらくJAFとしちゃ非金属チェーンを普及させて行きたいのだろう。制動試験でも非金属チェーンが優位ながら、これまたスキーやスノーボードをする人なら解る通り雪や氷の状況なんか気温や湿度、風、日射で全く変わってくる。たまたまテスト時の条件だとそういった結果になったというだけ。というあたりを本来なら解説していくべきだと思う。
メディアが行う試験では(最近全くやらなくなりました)、様々な経験をしてきたレポーターが、雪の状況など勘案しながら評価してきた。数字もさることながら、それが全てじゃありません。一方JAFなど公的な機関は注釈無しの数字だけ。恣意的な狙いがあっても、皆さん信じます。ということで私のWebを読むような達人だけは振り回されないようにして欲しい。
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