トラブルのデパート(レグ1)
いよいよラリー本番である。残念ながら昨日の状況から全く進歩しておらず。昨晩、南洋基地を担当するウドンサック司令に「粗悪ガソリンしかないので航空燃料を手配して欲しい」と頼んだら「手配する」。しかし! 朝「何時に届くか?」と聞いたら「航空燃料は難しい」。どひゃ〜。91オクタンで戦えって?
いよいよラリー開始
まさしくラバウル基地の飛行機乗りの気分になってきた。サービスまでのリエゾン(移動)でディトネーション(異常燃焼)起こすアクセル開度をチェックすると、70%くらい。音でコントロール出来ればいいのだろうが、グラベルを走ってる時はノッキング音なんか聞こえないと思う。ブースト圧計も無し。
小沢整備班長に「ブースト圧を下げられませんか?」と聞いたら「何もないので出来ない」。整備部隊も辛いのだ。やっぱりラバウル基地の整備部隊は同じ心境だったことだろう。アクセル全開にしたら間違いなく壊れる。結局、リストリクターが32径でも33径でも同じことでしたね。しくしく。
ボルト&ナット類も全て使い古し
いずれにしろ撃墜されるまで戦うしかあるまい。ということで迎えたSS2(昨日にSS1を行った)。ディトネーションしないよう、アクセル開度4千回転でシフトアップ。5速ギアはジワジワ踏んでいく。全く遅い! イライラするほど遅い! これだけパワー無いと、4WDじゃなくたって全く問題ないかも。
ところが、でございます。上位陣より1kmあたり5秒は遅いかと思いきや、以下のような状況。アクセルさえ踏めれば満身創痍のランエボでも十分戦えそうだ。しかもランエボ、イメージしていたより圧倒的に乗りやすかった。ボディの大きさを感じさせないのだ。活きの良いランエボなら楽勝かと。
●SS2(7.26km、グラベル)
1位 No.3グリーン選手 5分00秒
2位 No.1ウィッタヤ選手 5分11秒
3位 No.2国沢選手 5分15秒
4位 No.4のタイ人ドライバー 5分58秒
5位 No.5のタイ人ドライバー 6分07秒
SS3は滑りやすいコーナー&立ち上がりの連続なので、リアLSD無くアンチラグ無く、そもそもアクセル全開に出来ない我が愛機だと手も足も出ない。加えてほとんど2速ギアだし、サイドブレーキもたくさん使う。同時に2速ギアを手で押さえつつサイド引くなんて出来んぞなもし。ハンドルは右手だけで操作する。
●SS3(13.55km、グラベル)
1位 No.3グリーン選手 12分56秒
2位 No.1ウィッタヤ選手 13分03秒
3位 No.2国沢選手 13分44秒
4位 No.5のタイ人ドライバー 14分23秒
5位 No.4のタイ人ドライバー 15分05秒
●SS4(24.78km、ターマック)
1位 No.3グリーン選手 15分39秒
2位 No.1ウィッタヤ選手 16分01秒
3位 No.2国沢選手 16分07秒
4位 No.5のタイ人ドライバー 17分08秒
5位 No.4のタイ人ドライバー 18分24秒
驚いたのが高速ターマックのSS4。全く踏めていないのに、終わってみたらウィッタヤ選手の6秒遅れ。こうなってくると周囲の目も変わってくる。「国沢のクルマ、悪くないんぢゃないの?」。競技なんてそんなもの。遅ければウデのせい。速いとクルマがイイ、となるのだ。ここでスケベ根性出てくる。「も少し踏んだろうか」と。
●SS5(7.26km。SS2の再走)
1位 No.3グリーン選手 4分56秒
2位 No.1ウィッタヤ選手 4分57秒
3位 No.2国沢選手 5分10秒
4位 No.5のタイ人ドライバー 5分39秒
5位 No.4のタイ人ドライバー 6分10秒
●SS6(13.55km、グラベル)
1位 No.1ウィッタヤ選手 12分54秒
2位 No.3グリーン選手 12分56秒
3位 No.2国沢選手 13分26秒
4位 No.5のタイ人ドライバー 14分15秒
※No.4のドライバーはリタイアした模様
SS3の再走となるSS6なんかアクセルを5%くらい多く踏んでみたら20秒も速くなった。一段とスケベ根性デカくなる。だったら得意のターマックのSS7(SS4の再走)でトップタイム出してやろうぢゃないの! ターマックはノッキングが聞こえるため、ギリギリ探りながら攻めていく。
よっしゃSS4より大幅に速いぞ、と思った途端「バラバラバラ‥‥」。エンジン音が変わり、イッキにパワーダウン。壊れましたね。ついに被弾してしまった。中間地点くらいでトラブル発生したためタイムは出ず。そもそも最高速が100km/hくらいしか出なくなった。木原さんと「終わりましたね」。
続く。
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気になっていたことですが、
ランエボにトヨタのステッカーが貼ってあるのは、どういう意味でしょうか?。深い意味はないのでしょうか。
他メーカーのステッカー貼るのはよくあることでしょうか?。もし、過去に書かれており、私が見落としているのであればすみません。
主催者がトヨタから協賛を得ていて協賛の条件が車体にトヨタのステッカーを貼るのが協賛の条件の一つだから、参加する車両はすべて貼らなければ車検が通らないので貼らなければなりません。
多くの協賛を得ないとイベントはなかなか開くことができません、協賛企業には感謝です。
競技参加に至るまでの経緯も含め、今回もイイ話満載ですね。いろんな事態に見舞われている渦中の国沢さんは、イイ話なんて言ってる場合ではないでしょうが。
最後の踏ん張り、期待してます。
ステッカーに追加です、イベントや協賛の内容によっては主催者にお金を払えばステッカーを貼らなくても良い場合があります、ワークスマシンはそこのメインのスポンサーが主催者にお金を払っているはずです。
だって、競合するメーカーのステッカーを貼られるとスポンサーは嫌じゃないですか。
プライベートは中々払えないので指定されたステッカーを指定された位置に貼っていると思います。