間もなく発売のマツダMX-30 EV、寒い日の航続距離145km。価格451万円から。買う人、いる?

ベストカー1月10日売り号で遠藤さんがMX-30 EVの価格を451万円から501万6千円と書いている。遠藤さんの情報、間違いないと思う。スターティングプライス、ホンダeと同じですね。同じく遠藤さんの情報だとWLTCモードで航続距離254km。ホンダeのアドバンスが259kmだから、同じくらいの電費を考えておけばいいと思う。実際の航続距離はどのくらいか?

私の体感と非常に近い欧州のEVバイヤーズガイドを見ると(寒い日のリーフe+は総合で275kmとある)、寒い日の総合で145km。同じ電池を搭載するホンダeが140kmで、これまた私の実走行データと限りなく近い。6年後にバッテリー容量80%になっていれば、航続距離116kmということ。ホンダeのように「街中用です!」と割り切らない限り実用性で厳しいんじゃなかろうか。

クルマの車格からいえば欧州Cセグ。リーフと同じだと考えていいだろう。最高出力143馬力のモーターを使い、0~100km/h加速は9,7秒。車重1720kg。欧州基準の航続距離はWLTPとなり200km。リーフ40kWhモデルのスペックを並べると、150馬力/7,9秒/1580kg/270kmといった具合。価格を含む全てのスペックでリーフに届いていない。後出しジャンケンで負け。

また、欧州市場でライバルになりそうなシトロエンe-C4のスペックは136馬力/9,7秒/1650kg/350km。価格はMX-30 EVと同じで、航続距離圧倒的に長い。同じ車格で同じ価格で航続距離200kmと350kmなら誰だって迷わないでしょう! ということから欧州市場での評価は低く、本来なら2021年CAFEクリアのため相当数を売らなければならないけれど超厳しい。

e-C4

ここまで読んで「日本で売れると思いますか?」と聞かれたらどうか。ブラックサタンからすれば「カッコいいから売れる!」ということになるんだろう。ちなみにマツダ社員の多くは「高いと思います」とか「もう少し航続距離が必要」と言う。というかそう考えて当たり前でしょう。どのメーカーの人に聞いたって同じ印象になるんじゃなかろうか。

売れないことが誰にでも解るクルマを作ってしまった、という点が厳しい。ホンダeも同じ。ホンダeなんかプラットフォームまで新規開発したし、クルマの仕上がり手抜き無し! 真剣に良いクルマを作ろうとしている。MX-30 EVも良いクルマなんだろう。でも高くて航続距離短いクルマなど買う人はいないです。こんなトコロでムダ使いして体力を落としちゃうのが残念でならない!

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