B747引退

電気自動車の取材のため沖縄へ。3月一杯でANAのB747が全機引退することもあり、15時55分発を選ぶ。ちなみにJALのB747はすでに全機引退しており、これで国内線じゃB747に乗れなくなります。3月になれば葬式鉄(引退する車両にお礼を言いに行く鉄ちゃん)みたいなマニアが押し寄せることだろう。

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私はB747が大好きだ。最初に羽田空港まで飛行機を観に行ったキッカケは、ノースウエストのB747就航であります。赤い機体だったことを今でもハッキリ思い出す。デガかった! 初の国際線も台北から開港直後の成田までのB747。初アメリカは大韓航空のホノルル経由ロス便。初ヨーロッパがアンカレッジ経由KLMのB747でした。

若い頃は最後尾の席が好きでしたね。離陸する際、主脚からウンと後方にあるため、ノーズアップと同時に激しく沈む込む! 地面がギリギリに感じるほど。気流悪いと、最後尾は前後左右に暴れまくる。最後尾のトイレで晴天乱流に遭遇したときは、どうなっちゃうかと思ったほど。でも全般的に穏やかな乗り心地だし、キャビンは快適だ。

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なかでもステキなのが2階席。『SUD』(ストレッチド・アッパーデッキ)ボディになるまでは、こぢんまりしたスペースで(12席だったと思う)、妙に居心地良かったことを思い出す。『SP』というモデルにも乗ったことがあります。長距離飛行のためボディを短くした機体で(初期型はエンジン効率が悪く、航続距離短かった)、垂直尾翼大きい。

ということで行きは「沈み込む最後尾席」。久々離陸の時に「ひゃっほ〜!」しましたね! 巡航状態になってから写真なんか撮っていたら、キャビンアテンダントのお嬢さんが「FINAL747」と書いてある『搭乗証明書』を持ってきてくれました。機長さんのサインも入ってる。空いてる飛行機ならではのサービス。

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それにしても機体は良好なコンディションをキープ出来ている。キャビンアテンダントのお嬢さんによれば「お爺さんなので整備に時間が掛かるようになってきているようです」と言うけれど、シートは何度もリニュアルされたのかシャンとしており、インテリアだって全く汚れ無し。まだまだ10年は飛べそうな雰囲気。

フラップやスポイラーの動きを見ても、キチンとシンクロしており(着陸時におっ立つスポイラーを同時に動かすの、難しい)、整備チームのレベルの高さを感じさせる。大事にされているんだと思う。那覇空港のアプローチのため高度300mを機首上げでユックリ飛ぶB747を味わえるのも最後かと思ったら寂しくなりました。

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