次世代の整備士を育てるためのお手伝いをしてます。第一弾は人間ドックならぬ「自動車ドック」
日産の広報にいた人が日産自動車大学校の広報をやっているのだけれど、スーパー耐久レースの時に「学生が減ってるんです。このままだとクルマの整備をする人も不足しています。スーパー耐久に学生を送り込んでいるのも魅力を感じさせようということなんですけれど、他に良い方法はないですか?」と聞かれたので「普通のクルマの健康診断をしたらどうでしょうか」と答えた。
今回は全て教員が点検
というか整備する人が減ると、クルマを気軽にチェックしてもらえなくなる。例えば八丈島。しっかり任せられる整備工場はあり、地元の人は問題なく回っている。けれど最近増えた移住してきた人のクルマが怪しい。それまで乗っていたクルマを持ち込んでいるのだけれど、付き合いのある整備工場もないため車検のタイミングか壊れた時に初めて修理工場へ行く。その間、十分な整備受けておらず。
ツイッターで希望者を募りました
内地で簡易なユーザー車検を受けて持ち込んだようなクルマだと、いろんな不具合出ます。キーキー音がしているクルマや灯火のトラブルなどたまに見かける。こういったクルマを学生さんの実習の一環として点検したらどうか、と提案したら「学生にとっても初めて自分が学んできたことを発揮出来る良い機会になると思います」ということに。八丈島の若い町会議員さんに相談したら「興味深いですね」。
日産車以外もぜひということで。強敵RR(笑)
島の整備業者さんや役場など紹介してくれた。話をしてみると、意外にも皆さん「お手伝いしますよ」。実は整備業者さん達も次世代を育てるのに苦労しており、何かやらないと今の仕事を続けていけなくなるという。はたまた跡継ぎがしっかりいる整備工場も「整備の大切さを理解してもらえたら嬉しいし交通安全にもなりますね」と歓迎してくれた。ということで行うのは「人間ドックのクルマ版」です。
海沿いに駐車しているクルマはサビ
クルマを持ってきて貰い、学生さん達が健康診断する。病気が見つかったら状況を説明し、どんな対策をしたらいいかアドバイスする。修理は島の修理工場のリストを渡し、どこに行っても「学生の点検を受けて修理にきた」と言えば、修理してくれるという流れ。本番は来年2月。ぶっつけだと心配なので、今回先生方が来島し、プレイベントをしてみようということになった。
「どんなクルマでも対応出来るように」ということで、あえてコンディションの悪いクルマも用意してもらったら、凄いの来ました~。左側を見るといろんな場所にサビ。右側見たらリアはテンパータイヤです(笑)。具体的な職種は書かないけれど、公的な仕事で赴任してくる人は前の人の使っていたクルマをそのまま引き継ぐことが多いそうな。長く使うワケじゃないので「動けばいい」。
すんごいサビです
そんな使い方をしてるとこうなっちゃうんだとか。ボンネット開けてみたら厳しい~。上の写真、クリックしてみてください。毎日通勤に使っているという。という人も整備のプロと話をしていると、クルマに対する興味など出てくるから面白い。病院と同じでクルマもたまにはセカンドオピニオンにチェックしてもらい、あれこれ話を聞くことで愛着が沸いてくるような気がします。
考えてみると”修理”という仕事は楽しいし、人から喜んでもらえる。自動車産業は分業化が進んだため、整備する人としてもらう人の間にカベが出来てしまった。直接ふれあうことで、やり甲斐や感謝という気持ちが生まれると思う。ということで学生さんによる診断は来年2月。八丈島の方は気軽にクルマの健康診断にきて頂ければと思う。私は当日『よろづ相談コーナー』など作り座ってます。
注・ステマ規制が始まったので追記。この記事、日産自動車大学校からの利益供与は全く無し。飛行機による移動は自己負担。宿泊は自分の小屋。「男メシ食堂」の弁当とポットボトルのお茶はゴチになりましたが。議員さんとの折衝や掛かった時間は私の持ち出しです。よってステマ記事ではありません。
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よく見ると全部日産車じゃないみたいですね(笑)。
維持費や使用速度帯考えると軽自動車中心になるでしょうから、モコだとかデイズや旧デイズルークスとかじゃない限り日産車に限定しちゃうと難しくなりそう。
これからサクラとか増えそうとか思います。
グレーブルーの2代前アルト、何だか健康診断とか人間ドックに行きたがらない中年男性の姿が思い浮かんでしまって他人事じゃない感じ(苦笑)。
「俺ぁ、まー身体は丈夫な方だと思うから」とタバコは1日2箱、毎日浴びるように酒を飲む割に健康診断には行かない…仕事はエネルギッシュにこなすとしても。
目に見えるサビより見えない範囲にどこまで腐食が進んでいるかが気になりますが、右側もサイドシルの下とかサビが湧いているように見えます。
RRは最初期型のTWサンバーバンか。
ボンネット(?)開けてもラジエター冷却水のキャップくらいしかなくて戸惑うでしょうね(笑)。
ウォッシャー液&バッテリーは助手席座面の下。(トラックは左側荷台下にあります。)
エンジンとご対面したい場合はリアバンパーをオープンする必要があります(笑)。
とはいえエンジンのシリンダーヘッドカバーしか見えないので、ラゲッジルームの点検蓋を外さないと本格整備はできません。
ポルシェに似ても似つかない姿をしているのに(笑)、身体の構造というか内臓の位置関係というか、それは間違いなくポルシェの親戚っぽいところが面白い。
タントはまだ車齢が若いみたいだし、大きな問題はなさそう。
と思いながら写真を拡大してみると、あらあら結構ヤレありますね。
こういう種を蒔くような活動って、規模の大小に関わらず最近目立たなくなったな~と思っていたので、こういう地方しかも離島でやってみるというのは小さく見えて大きな一歩なんじゃないかと思います。
正直な話今の日産に不足している部分ってこういうユーザー相手の草の根活動だと思っていました。
1台2台「いいクルマ」が出てきても自分のショッピングリストに載せられないのは買った後の日産ユーザーに対する仕打ち(としか表現できない)を見てきてしまったから。
安心して日産車を買える状態にしていただきたいです。
こういう活動はその一環じゃないかと思います。
超ブラックのビックモーターが業界1位。そんなボッタクリを強要する業界、正直者が馬鹿を見る業界に、若い世代が集まり、活き活きとして続くわけがありません。
モリゾウさん、業界の根っこを支える仲間達が大ピンチです!
卒業生です。同級生が八丈島出身で、私も夏休みに遊び行った思い出があって、考え深いです。ナイスだと思います!