エルグランド、基本は2010年デビュー。2代目アルファードと戦ってコケ負けしたモデルです
エルグランドのモデルチェンジをするというウワサが昨年夏前から出ていた。すでに古いDプラットフォームなので、モデルチェンジするとしたらエクストレイルのCMFをベースにするしかないのだけれど、ルノーとの協約もあり簡単にいかない。したがって私は「無理」と考え、次期型エルグランドについて記事を書いて欲しいと頼まれたのに、手を付けていなかった。
するとタイ取材に行っている間、突如”新型”エルグランドが出たという記事。やはり次期型開発のウワサは本当だったのね、と。しかし送られてきたリリースを見て「な~んだ」です。オデッセイと同じく昔のまんまでした。おそらくADAS関係などをリニュアルするための開発計画が漏れたのだろう。そいつを見た人は「モデルチェンジか!」と勘違いしたに違いない。
ということで「帰ってきたエルグランド」のスペックを見ると、さすがに厳しい。ライバルとなるアルファードはモデルチェンジを2回行い、同級生のエルグランドから格段に進化している。ADAS性能もパワーユニットもお話にならないレベル。考えてみたら同級生のアルファードにも勝てなかった。大幅に進化したライバルと戦えるワケがない。こらもうオデッセイと同じ。
同級生の2代目アルファード
参考までに書いておくと、復活したエルグランドは2010年発売。当時のアルファードといえば2008年に出た2代目である。そしてエルグランドのエンジン、未だに2500ccと3500ccの純ガソリンです。それでいて408万2千円スタートだ。夏頃にアルファードは50万円ほど安い中間グレード(現在は最上級モデルと上級モデル)出すようだけれど、価格はガチになるんじゃなかろうか。
なんで最初からコテンパンに負けると解っているのに出すのか? ホンダは「ニーズあるから」という理由だった。おそらく販売部門がリサーチした結果なんだと思う。なるほど発売当初は目標までは届かないまでも、6割くらいの受注を得た。されど現在ぱったり止まっているという。日産もリサーチしたんだろう。とはいえエルグランドはアルファードと同じ価格とな!
リセールバリューを含め14年前のクルマを買うことはいろんな意味で推奨出来ない。それでも買うという人は、本当に本当に日産が大好きなんだろう。そういったお客さんを大切にした方がいい。メーカーにとって神様みたいな人です。ホンダは「帰ってきたオデッセイ」を買ったユーザーに徹底的なフォローをしてあげているんだろうか? ガソリン満タン納車とか当たり前ですよ!
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販売部門とか開発部門とかがマーケットリサーチしても、自分の部署に都合の良い結果(売りたい車、作りたい車)しか出さないのは昔からわかっていて、だからこそ日産はリサーチ部門を独立させてお客さんが欲しい車を作って売るようにしたのではなかったか?
もし、国沢さんがおっしゃるように販売部門がリサーチしたのだとすれば組織が退化したということになる。
残念な結果になる予感しかない。
く◯まのニュース「日産新型「エルグランド」発表、高級スポーツミニバン爆誕!「えっ…!」超かっこいい、これが新型エルグランドの画像です」
ってやるんでしょうね。
と思ったらすでにやってました、タイトル名ハズレました〜
先月発表された中期経営計画Arcの動画に、次期エルグランドらしきミニバンシルエットがあったので、出すのは確実でしょうね。
エクストレイルと同じCMF-Cだと、ホイールベースと車重の観点からエルグランドのサイズに適合できますかね?
まさか現行と同じFF用のDプラットフォームじゃ新型セレナと同じく、プラットフォームの使い回しの誹りを受けそうですが。
現行エルグランドは、日産お得意のコミットメント経営でなかなか出せず、最終的に海外向けのクエストを幅広版として出してコンポーネントを共用したため、アルファードにまともに対抗できず、背の低いエスティマやオデッセイのライバルだったプレサージュの後継を兼ねた中途半端なクルマになりましたね。
今年はエイプリルフール・ネタが、2本も上がっていて珍しいな? でもディスリネタはないはずだけどな?
と、今さっきまで本気で思っていました。
まさに現在の日産を象徴するのがこのエルグランド。e-powerとか積んでくるだろうけど実際の中身は10年以上前の骨董品のリメイク。最近の日産はスカイラインやZを筆頭にこんなのばかりでユーザーを舐めきってます。それでもある程度は売れるんだから日産好きは凄いですね。だからこそ日産も本気にならないんでしょうけど。
せっかくルノーと協業してるんだからノートもオーラだけはE-tech積むとかルーテシアベースで新型キューブ作るとかすれば皆さん買うんじゃないかと思います。
結局の所は手抜きしまくっても日本市場はある程度売れるから開発費かけずに焼き直しばかりなんでしょうね。
これだけ鮮度の低いモデルだと同モデルの中古車とも比較され、だったらアルファード、ヴェルファイアの中古車も見てみるかとなるだろうし、新車購入ではリセールまで含めた生涯コストを考えるとメリットないし、値上げした上にフルモデルチェンジが近々ありますよって匂わせもあり誰が買う?ってなりますよね、営業はどうやって売るつもりなんでしょ?
販売現場はラージサイズミニバンの商品ラインナップは必要と言ったかもしれないけど、これじゃねーと困惑してるんじゃないかと想像します。私も常々感じることは大企業だと、みんなおかしいと気づいていても動き出したら止められない巨大な船のようです。
そしてどんな結果になろうと、良かった点を探し出して「ある程度の成果を出せた」と評価するので反省もないでしょう、当時の経営者の判断が誤っていたなんて評価会で言えないですもん。
ホンダのオデッセイと同じく仕込みを怠ったツケが大きくなってきましたね。その他の会社はデリカぐらいでミニバンのラインナップすらないのでマシなのかもしれませんけど。
こちらを読んで、日産のホンダ化が進んでいるような気がしました。
電池で困っているから手を組みましょう、とかホンダに近づいたり(でも三部社長は困惑)、古いエルグランドをオデッセイのように延命したり。
R32GT-RとNSXでバチバチやっていた頃は、同じコンセプトの車を作ることすらしなかったのに。
VCエンジンのe-powerならこの車重にも耐えられでも、このエルグランドには積んでこないでしょう。
BEVを充電ケーブル無しで売る戦略はさすが!(もちろん皮肉)と思いましたが、エルグランドにADAS付けても売り上げに貢献するかどうか。