「ブルータスよお前もか」のブルータスはダブルスタンダードを作り出した国交省のことか?

今回の不正問題、検証してみるとスズキのブレーキを除き、国交省の基準と同等か、むしろ厳しい基準をクリア出来ていることが解る。好例はトヨタの後突試験だ。国交省の基準だと日本で走っているクルマの平均的な車重1100kgの台車を使えばいいのに、トヨタは重いクルマが多いアメリカ基準の1800kg台車を使っていた。総合的に評価すれば、厳しいのは1800kgだと誰にでも解る。なんでトヨタは1800kgのデータを使ったのか。

三つほど考えられる。1)試験費用を削減すべく会社ぐるみで行った。2)日本仕様の試験を行う時間的な余裕が無かった。3)国交省の担当者も容認していた、だ。それぞれ考察してみよう。まず1)だけれど、考えにくい。というのも10年以上まで遡った調査で出てきたのはシエンタとクラウンだけ。会社ぐるみだったらもっと多いだろう。2)はシエンタとクラウンで、どちらもアメリカ輸出の予定無し。したがって日本仕様の試験だけやれば十分だった。

なんで1800kgで試験したのか理解に苦しむ。しかもトヨタは「1800kgで試験した理由」について明確にしていない。今のトヨタなら隠すことなど選ばないだろう。となると一番納得出来る説明は「国交省の担当者も知っていた」ということになる。 今回国交省の認証の厳しさが話題に上がっている。いろいろ取材してみると、現場の役人って予想以上に聡明。<続きを読む>

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4 Responses to “「ブルータスよお前もか」のブルータスはダブルスタンダードを作り出した国交省のことか?”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    批判を覚悟で言えば、「不正」を見抜けない役所が一番ワルいと思います。車の諸税を払っている身としては、お前も何やってんだよ!という感じです。
    メーカーに脅して白状させて大臣がプンプンと言われても、だまされていたのはあなたでしょう…と言いたくなってしまいます。
    認証制度が始まったころや国産車が本格的に立ち上がったころは、旧帝大出身や学術的にも詳しい人が認証・精査をやっていました。で、メーカーもクリアするのがやっとこで、その先生方の意見を聞いて直して車を作っていました。

    でも今はメーカーのほうが先に行ってしまい、認証に時間がかかって「足を引っ張っている」状態です。

    国内で規格や認証制度を使って不都合なら、国際規格から引用してきてもいいと思います。まあ、セキュリティの規格なんか殆ど引用でしょうけども。それに、役人様の仕事も無くなっちゃいますね。。。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    むむむむむっ、さもありなん!
    目から鱗がポロポロ落ちました!

    この問題が、単に認証試験に留まらす、日本車の競争力の根幹に関わるとすれば、徹底的に解明するべきだし、是非ともその結果を公開して頂きたいと思います。

  3. けん より:

    経済学者の小幡さんも、型式指定そのものが時代遅れだと批判されていますね。

    http://blog.livedoor.jp/sobata2005/archives/52321553.html

  4. ひまわり より:

     ニュース等では記者会見の一部しか報道されないので、
    「ブルータスよお前もか」が何を言っているのか疑問をもってました。でも、国沢先生の解釈で納得出来ました。

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