アゲアゲの試乗レビューばかり出てくるBYD・SEAL、1000台の初期限定お買い得車も売れ残る?

本日メディア向けにBYDシールの試乗レポートを書いているのだけれど、皆さん上げ上げですね! 確かに良い仕上がりだと思う。内容を考えたら価格だって高くない。でも私は495万円とした1000台の初期限定お買い得車も売り切れないんじゃないかと考えます。中国のBYD本社も、日本でBYDを売ろうとしている人たちも、クルマという商品を理解出来てない?

純粋にシールを評価するとどうかとなれば、短時間じゃ解らない耐久性や信頼性を除き良いクルマだと思う。これを単純に良いとしている評価は、欧州のブランドバッグと、中国の高品質バッグを比べているようなもの。例えば多くの奥さんが欲しがるルイ・ヴィトンの定番『ネヴァーフル』というバッグは26万8400円する。割とカジュアルに使うタイプです。

このバッグに負けない品質を精緻な加工をした中国ブランドのバッグを半額の13万円で売ったらどうか? いや、半額どころか10分の1でも売れまい。はたまた10万円近くするテーラーメイドのQi10というドライバーと同じ性能を持つノンブランドのクラブが5万円で買えても売れまい。というか、ヴィトンと比べても負けてないとか、Qi10と同じくらいよい、というレビューなど無意味。

BYDシールも同じである。そもそも道具としてのクルマを考えると、せいぜい200万円だと思う。200万円出せばしっかり使える移動の道具が選べる。バッグなら1万円。ドライバーで2万円といったイメージか。それ以上の金額を出すなら、道具+付加価値が必要になってくる。いわゆる「ブランド」や「趣味性」というヤツ。それはBYDにない。よってショッピングリストに載らないです。

じゃBYDは未来永劫売れないかとなれば、そんなことありません。200万円以下だと道具としての実需が出てくる。200万円の商品を横並びで見て、BYDに優位性あればきっと買う人はいるだろう。ということをメディアもキッチリ書かないとダメだと思う。ということで、何度も書いてきている通りシーガルのような道具としてのポテンシャルあるクルマが200万円なら驚異になる。

日本に投入を検討するというPHVも200万円以下の車種なら売れると思う。

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9 Responses to “アゲアゲの試乗レビューばかり出てくるBYD・SEAL、1000台の初期限定お買い得車も売れ残る?”

  1. yakusyo より:

    EVの購買行動まで含めて本当の事を書くのはkunisawanetが唯一の日本メディア。100万円以上の商品を買うなら判断基準は厳しくなる。まして外国製品の信用評価は厳しくなる。国産と同価格では買えない。BYD、定価ー補助金<60万円になったら買うかもしれない。

  2. oika より:

    DJIやANKERの製品なんか、まさにブランド力が付いてきて日本製はもう太刀打ちできませんよね。
    両メーカーとも最初のころは安い製品の代表格みたいな感じで浸透していき、なかなか使えるじゃんとなり、
    このメーカーなら安心だなに変わって行き、次に何が出るのか楽しみになってきている。

  3. マルマルデン より:

    米国は100%関税EUも課税。
    さすがに売れなくなるよね。
    次なるターゲットは日本車が
    強い東南アジア諸国。BYD:
    「日本でも売れたんですよ」
    アジア:それじゃ見てみるか

    • イチロー より:

      >「日本でも売れたんですよ」
      >それじゃ見てみるか
      韓流、Kポップと同じ

  4. 金子延高 より:

    急仕立ての車じゃあね。ベンツやトヨタはカーレースに出たり歴史の中で良い車を作成してきて、世の中に販売している。価格とかの問題ではなく、積み重ねた信頼性があり、メンテの面でも優れている。こんな車よき買う気になれますね。まして中国製ではね。

  5. nob3 より:

    中国製だからダメとか全く無い前提にクルマは人の命を乗せる。
    如何に安全のためのメンテナンスが維持されるかが大事です。
    自分は日本撤退したフォードに乗っていますが、ピン一つに2ヶ月待ちなんて事をあります。
    BYDは国の政策が変わってもちゃんとサポートしてくれるのでしょうか?不安です。

  6. 梅田 一之 より:

    ざっくりとですけれど、賛同いたします。

  7. 昔のベストカー読者 より:

    最近の中国を見ていると 彼らは何か勘違いをしていると思えてならないですね
    ケータイや液晶TVで世界のトップシェアを取って自信を持ったんでしょうけど これで他のセクターも同じように行けると思い込んだんでしょうか 
    ですけどクルマや先端半導体は そうは問屋が卸さないという事が分かっていないようですね。
     自分は 自然発火する可能性があるような製品
    ましてやクルマの大きさのモノを 購入するイメージはアタマに描けません。

    トヨタとレクサスの北米での歴史を 注意深く見ていけば そう簡単に事は進まないってことは BYDにもわかると思うんですけど

  8. stormatsea より:

    ・日本では輸入車のシェアが小さく、さらにDセグセダンとなると、レクサス、ドイツ車が人気で、中国車のブランドイメージがこのマーケットのユーザー層に受けない。
    ・EVという観点でも、それ自体がが日本では不人気で、また、テスラモデル3に対してもアドバンテージがほとんどない。
    ・BYDは昨年ATTO3, ドルフィン合わせても1500台程度だった。
    以上により、1000台は無理でしょう。1000台限定特別価格というのは「早くしないと無くなりますよ」と言って購入を促すための単なる販売ツールなんだろうけど、それ以前に買おうと思う人があまり出てこないと思う。

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