日産がPHVを開発。三菱自動車のPHVをホンダに供給するということを日経が報じた……けれど

日経Webが「日産がPHVを開発。三菱自動車のPHVをホンダに供給する」という記事を出した。真偽のほどは解らないけれど、日産eパワーなら電池容量を増やすことで簡単にPHVを作れると思っている人は少なくないようだ。果たしてどうか? まずeパワーをベースにPHVを作るの、技術的にはハードル低い。前述の通り走行用電池の容量を20倍にすればOK。

先日電池容量を増やすなど進化

現在日産でeパワーを採用しているモデルは、ルノー開発のプラットフォームを使うノートと、2005年デビューのモデルと同じプラットフォームのセレナ、そして日産開発のプラットフォームを使うエクストレイルの3モデル。このウチ、ノートのPHV化は難しい。20倍の電池を積むスペースがありません。プラットフォームもルノー開発で手を加えにくい。

アメリカではPHVがなく在庫の山

エクストレイルのプラットフォームは三菱自動車のアウトランダーと同じ。とはいえPHV化のため変更した部分は三菱自動車オリジナルだ。よってアウトランダーPHEVの外板だけエクストレイルに変えるのが一番コスト的に有利。アウトランダーPHEV、バッテリー容量を増やすなど改良型に進化している。「日産がPHVを開発する」という報道と違いますけど。

ノートベースのPHVは難しい

セレナはどうか? 次期型で新しいプラットフォームに切り換える必要がある。協業を模索しているというホンダのステップワゴンのプラットフォームも旧式で、次を作るなら新世代です。もう一つ。ホンダは「PHVをやらない!」と言い切っており、少なくとも三部さんが社長やってる限り作らない。となった時、使うとすればエクストレイルのプラットフォームです。

プラットフォームの古さを隠せず

次期型デリカD5はアウトランダーPHEVがベースになるだろうと思われていることを含め、セレナとステップワゴンとデリカD5を共通プラットフォームにする可能性はあるだろう。それとも日産が意地張って三菱自動車のPHVを使わず独自開発する? それだとデリカD5とステップワゴンPHVとは違うシステムになることを意味する。かなりの投資が必要。

ホンダも燃料電池のPHVを開発。その気になれば作れる?

どうすればいいか? 意地など捨てて生き残り戦略に徹するのなら、アウトランダーのプラットフォームをベースとして3社でミニバン用に最適化。三菱自動車のPHVを使うのが一番コスト的に有利になると思う。またはアウトランダー改のプラットフォームに日産の高熱効率のエンジンと、2027年から生産を開始するリン酸鉄リチウム電池を組み合わせたっていい。

ホンダも日産も三菱自動車も技術がある。時間だって急げば何とかなる。ここは意地を捨て、生き残り戦略を採るべきだと考えます。クルマ好きからすれば3社にが生き延びて欲しいし、元気になって欲しい。

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1 Responses to “日産がPHVを開発。三菱自動車のPHVをホンダに供給するということを日経が報じた……けれど”

  1. しんぶんし より:

    となると、結局OEM供給が安上がりということに。電気自動車の流れは無個性化、価格競争に。結局TOYOTAと中国資本しか生き残れないのでは。

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