電気バスも燃料電池バスも日本勢はもう崖っぷち。BYDやヒョンデには勝てない

先日あるコーマーシャルヴィークル(商用車)メーカーと突っ込んだ話をしたのだけれど、もう驚くほど独自性を持たせて貰っていない。乗用車業界は国との対立を上等とするが(表向きは国交省に対し従順を装う)、商用車業界はメディアに対する情報公開まで役所の反応を100%気にする。そんなことから、カーボンニュートラルに後ろ向きな政府と歩調を合わせなければならない。

電気バスや燃料電池バスを開発しようとしても、遠回しにブレーキを掛けられる。乗用車業界なら気にするほどの無いブレーキながら(意向程度のレベルです)、商用車メーカーは決定事項だったりして。そんなこと言ってるウチ、海外じゃ急速に電動化が進んでいる。中国はもちろんのこと、お隣の韓国だって電動バスを普及させ始めている。上はBYDの最新電気バスです。

そしてヒョンデの電気バス。どちらも優れた性能を持つ。BYDなんかLFP電池(リン酸鉄)を採用している。冷房使用時の航続距離で240km。下を見て3000回のフル充放電寿命(80%までの容量)を持つとして72万kmの寿命を持つ。70%までなら100万kmくらいかと。エネルギーコストは軽油の半額ほど。車両価格さえ下がってくれば路線バスなんか電気に切り替わっていく。

燃料電池バスもヒョンデに先を行かれてしまった。上はヒョンデの観光バス。路線バスしか作っていない日本に対し、高級バスまで作っている。乗ったら電気自動車並みに静かでキシキシ音無し! 乗り心地も素晴らしかった。BYDやヒョンデの電気路線バスの乗り味もステキです。おそらく環境対応バスはもはや日本勢だと勝負できないだろう。メルセデス-三菱ふそう-日野どうする?

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4 Responses to “電気バスも燃料電池バスも日本勢はもう崖っぷち。BYDやヒョンデには勝てない”

  1. 緋色@AP1 より:

    記事を読んで「黒部のトロリーバスも電動バス化したよな~。メーカーはどこかな?」
    と思ったら、まさに最初の画像のがそれだったんですね。

  2. 中野一夜 より:

    栃木県でEVバスを導入した関東自動車が言うには
    「EVバス普及の課題は、エネルギーコストが軽油に比べて高いこと。」
    ですって。
    臭くてガタガタブルブルの旧型車がEVに切り替わるのは歓迎なのですが。
    一方、配達車を日野製EVへ切り替えつつあるヤマト運輸ですが、静かになったのは良いのですが住宅街の走行速度が上がっている点が気になるこの頃です。

  3. アミーゴ5号リリボーン より:

    コレはまさに、頭の固いクソジジイ得意の後出しジャンケン戦略ですね! なんて、軽口を叩く気にもなれません。

    日本の商業車メーカーが関係省庁に頭が上がらないのは、それだけ便宜をはかってもらっていて、天下りも多いからデソ?と、勝手に解釈しちゃってます。

    知らんけど。

  4. スカイラインを降りた者 より:

    日本のバス・トラックのメーカーは、合従連衡が続いている所なので、新しいエネルギーパワートレインの対応は無理なんでしょう。BYDやヒョンデ、ISO規格のスタッドボルトなので外れなければいいですけど。。。
    こうした商用車は、始業点検されるので、何か不具合があっても大丈夫だから普及してしまうんじゃないかと思います。でも、一般的な乗用車・BEVは違う背景の下、難しいんじゃないかと思うようになりました。
    というのも、中国(ぶっちゃけロシアも)のような東側諸国はBEVで覇権を取るまえからA,Bセグの安価な乗用車を作っていました。それらは安いが故、発展途上国には売れましたが、西側諸国には普及しませんでした。
    それはメーカー・国の情報公開制度が東・西でちがうからだと思うんです。中国・ロシア(・テスラ)のような東のトップダウンの国・半官メーカーは車に不具合が起きても国の認証を取っているからいいんだと消費者の訴えを聞かないでしょう。そんな国の車は嫌だと(お互いに)隠避していました。そしてその姿勢はBEVになっても変わらないでしょう。
    なので、BYDの軽BEVやインスターも”性能”は認められるものだと思いますが、売れるか?どうか?と思うんです。中華BEVや輸入BEVがパソコンのように修理パーツやオプション(CPU,メモリ,SSD)まで規格化されていれば、普及するかもしれませんが。もしくは日本の軽自動車はそのようなものだと外国からは見られたので「いけるかも!?」と思われているのかもしれません。

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