幼稚園バス、シートベルト付いておらず。国交省は長い間、子供用のシートベルトに否定的だった

ドライバーの方が死亡した幼稚園バスの事故、全く普通の状況でコースオフしている。こういった事故の原因の多くは、心臓や脳の急性疾患です。事故直後に死亡していたということなら、対応の方法無し。それこそ次世代プロパイロットのような運転アシストが普及しない限り防げない。ただ幼児の怪我を軽減させようようすれば対策はある。シートベルトの標準化だ。

意外かもしれないけれど幼稚園バスのシートベルトに対する国交省の姿勢は2013年まで「否定」。2013年~2024年までが「付けるなら勝手にどうぞ」。昨年3月にやっとガイドラインを作り「推奨」としている。現時点でシートベルト付きの車両は、ほぼ無い。もちろん今回事故を起こした幼稚園バスには付いておらず、結果として怪我をしたお子さん達が出てしまった。

2019年に書いた幼稚園バスのシートベルト問題

幼稚園バスにシートベルトを付けさせたくない理由は国交省によれば「幼児のシートベルトの脱着に時間がかかること」だという。ホンキでそう考えているの? 私は孫が6人いるけれど、幼稚園レベルであれば自分で複雑なチャイルドシートの脱着は出来た。腰の部分だけの2点式シートベルトの脱着くらいなら全く問題なし。100歩譲って年少さんだけアシストしてやればいい。

家にクルマが無い子供なら「クルマに乗るときにシートベルトを使う」という習慣を付けられる。幼児の時からシートベルトを使うことが普通になると、大人になっても抵抗感無く装着することだろう。幼稚園バスで通園する子供達は、最初からシートベルトの脱着を教えたらいい。2点式シートベルトだって無いより1万倍マシ。シート裏側をソフトパットにすればOK。

国交省によれば「幼児送迎車に適したシートベルトをできるだけ速やかに(2026年度中を目途に)市場投入するよう要請する」。今になっても煮え切らない。否定してきたメンツなのかもしれません。送迎バスのドライバーも高齢化している。なるはやでシートベルトを義務化するか、はたまた次世代プロパイロットのような高度運転アシストを義務化するかして頂きたい。

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1 Responses to “幼稚園バス、シートベルト付いておらず。国交省は長い間、子供用のシートベルトに否定的だった”

  1. 宇野耕太郎 より:

    園児用のバスってシートベルト付いていなかったんですか、ビックリ
    国沢様のおっしゃるとおり、今どきの子供たち、ベルトの着用に慣れてる子が大半じゃないですか

    それとは別に、ワタシが怖かった体験としては、沖縄県に点在する離島に渡る高速船(小さいやつ)シートベルト付いてないです、鉄パイプに括り付けたプラスチックの簡易椅子の上で震えてました。

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