横断歩道、歩行者がクルマに「行け」と言っても違反? パトカーにやってみる人が必ず出てくる

どんなキッカケか不明ながら、ここにきて「横断歩道で歩行者がクルマにどうぞ、と合図しても待たなければ違反!」という記事が増えてきた。定期的にそんな話になります。裏で警察から頼まれているのか? 中野駅北口のロータリーの横断歩道なんか歩行者が途切れない。よってクルマに道を譲ることになる。じゃないと信号無いためクルマは通れません。

周囲の交通環境を見てクルマに対し「先へどうぞ!」することは私も多い。2台待てば通行車両無い時なんか、5秒待てばゆっくり渡れますから。クルマを待たせてノンビリ渡ることが出来るほどの図々しさは私の辞書にない。というか、クルマを先に行かせて自分のペースで渡りたい人は少なくないと思う。原理主義をかざすと反骨者も出てきちゃいますよ!

例えば、だ。パトカーや白バイなどの警察車両が横断歩道で止まったとする。そこで「先にどうぞ!」。警察車両が赤灯など点けて緊急車両になってないのに動いたら、記事で弁護士の先生方が主張する通り「譲られても止まってないとダメ!」だから交通違反です。摘発すればよろしい。警察車両が動かなかったら、一度譲ったのだから通行すると判断し、そのまんま待つ。

警察車両、どの時点で動いたらいいのか? 警察も弁護士の先生も全く基準を示さない。というか、歩行者が「どうぞ」と道を譲った時点で安全は担保されている。安全なのに交通違反となり、認めなければ罰金である。これ、どう考えたっておかしいと思う。警察のお先棒を担ぐメディアだって疑問に思わないのだろうか? 警察が100%正しいと考えている?

ちなみにこの件、2022年に警察が見解を出している。山陰放送は歩行者から「お先にどうぞ」された場合の違反について島根県警交通部の野坂保則さんという方に取材しており「本当にその歩行者がどうしたかったのかを詳しくお尋ねしたうえでなければ判断することは難しいと思います」と答えている。正しい。島根県警しっかりしてる!

当時、全国的にYouTubeでも盛り上がったけれど、ドラレコなどで「譲られた」という明確な証拠があれば反則切符は切らない、という解釈に落ち着いた。イキッている警察も、鵜呑みの弁護士先生も、先棒を担ぐメディアも、知識不足なのだった。ただドラレコ無いと譲られた証拠無し。その場合、警察に止められた時点で歩行者を呼び止め、証言してもらったらいい。

もう一つ。自転車は降りて押した状態じゃないと歩行者とならない。またがったままだと軽車両。したがって横断歩道にいても歩行者にならず、クルマの一時停止義務だってありません。路線バスは横断報道で停止している自転車も譲りまくる。警察やバス会社からの指導なのだけれど、拡大解釈です。停止している自転車は安全が担保されてます。

本来ならメディアが正しい情報を伝えるべきながら、警察の顔色ばかり見てます。

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10 Responses to “横断歩道、歩行者がクルマに「行け」と言っても違反? パトカーにやってみる人が必ず出てくる”

  1. 超来輪 より:

    次世代プロパイロットも横断歩道の自転車には譲ってませんでしたね。

  2. 富士山 より:

    この手って「命に別状なし」問題と同じで「含まれた不条理」が鼻に付くかどうかは、洞察と感性と審美眼の賜物だと思っていて、気付くかどうかをベースにしながら、流して(看過して)良いかどうか、の次関門があるので、中間派や長い物に巻かれるタイプの人ってあっさり流しちゃいますよね。

    で、尚更組織内だと難しい改善事案になる訳で、上意下達の警察組織や根性無しになった報道機関だと「オオゴトにならない限り変わらない」という毎度のリサイクルに。

    一考としては、ロイター辺りに仕込んで貰ったメディアが2,3立ち上がれば日本は相当変わるような気はします。常識と気骨の問題なんですよね。

    なんだったらクーリエジャポンみたいなフランスへそ曲がり根性の輸入でも相当機能するので取り合えず可(笑)

  3. しげる より:

    歩行者がかなり高齢の方で、足が悪く杖をついても1歩1歩がたどたどしい。
    横断にかなりの時間を要するため、車に先に行って欲しいとジェスチャーを繰り返すのだが、違反になるからと車は止まったまま。
    そしてプチ渋滞が起こってた事がある。

  4. よしこ より:

    大きな交差点で、向こうから歩行者が渡り始めた段階から左折の車がひたすら待つのは合理性に欠けると思っています。
    例えば、国道15号線から高輪警察署前を通って国道1号線に出る道は片側1車線の細い道路。明治学園前の交差点が国道1号線ですが、ここは右折レーンを含めると計7車線の広い幹線道路になっています。
    先日も、左折しようと先頭で待っている私の車の前を歩行者や自転車が通り過ぎ(当然待ちます)、向こうから(4車線側)をゆっくり歩いてきた高齢男性が中央分離帯に差し掛かる際に立ち止まり腕を大きく2回振って私に「先に行け」と合図しました。
    この時は対向車が途切れなかったこともあり、片側1車線の私の後ろ(直進したい車たち)は身動きが取れず長蛇の列。ここはどう考えても私が先に左折したほうがお互いに良いに決まっていますが、横断歩道側の青信号はまだ点滅もしていなかったため(点滅中なら歩行者が中央分離帯で待機する可能性もある)、私も車内から手を振って歩行者を先に行かせました。相手は申し訳なさそうに自身の顔のあたりで手を振りながら、少し歩行スピードを上げて行きました。年齢からしておそらくこの交差点の状況をよく知っている方だと思います。
    一方の私はどこでパトカーや白バイが見ているかも知れず待機したのですが、他に渡ろうとしている歩行者や自転車がいるかどうかを見極めた上で一定の状況判断はあってしかるべきですし、お互いの意思疎通のもと安全が確保されるのならむしろ譲り合ったほうが合理的と考えます(後続車のイライラも減らせます)。
    長く運転をして、これと同じようなシチュエーションを経験している人は少なくないと思いますが、こうした場合、がんじがらめの交通ルールばかりでなく、歩行者側の視点も大事なのではないでしょうか。
    私自身、過去に足を怪我した時に、短い横断歩道でさえ青信号中に渡りきれるか不安になり、一度青信号をやり過ごし、信号が何秒間で点滅するか、その間に渡れるかを頭の中でシミュレートしてから次の青信号で意を決して渡った経験があります。しかし思うように足が出せず、左折車に手を振って先に行ってもらったこともありました。
    高齢者にしても、車を待たせて急かされるように歩くより、自分の速度でゆっくり渡りたいと思う時があるはずですし、そのほうが足がもつれて転倒するリスクも減らせるのになあ、と思います。しかし、融通の利かない警察にかかったら、こうした善意すら理解はされないのだろうなと思うとモヤモヤが残ります。

  5. beart より:

    そこは一般人に突っ込まれないよう警察内部では周知されているようです。

    先日、ツーリング中にたまたまパトカー真後ろとなり追従していました。

    横断歩道に爺ちゃんが立っていたのでパトカーは停止。
    爺ちゃんは急いでないのか渡る気がないのか不明ながら、パトカーに手振りで「行け行け」と合図、しかしパトカーは頑として進まず、この無限ループが延々数分続き、後ろは大渋滞になりました。笑

  6. 田舎者 より:

    経験あります!
    パトカーが2台後方にいる状況で小さな交差点を左折しようと思うと小学生が渡ろうとしている。
    当然、停まります。
    しかし小学生は渡らない。
    私はウインカー出したまま・・・信号は赤へ。
    (内心、、、これは面白い展開になるかも・・)

    青になっても小学生は渡らない。
    しまいには小学生が手で「どうぞ」としてくる。
    もちろん私も小学生に「どうぞ」とする。
    そして再び信号は赤へ。

    そして信号は3回目の青。
    残念ながら小学生は渡ってしまいました。
    渡り終えるのをしっかり確認して私が左折すると、すでに横断歩道は赤へ。
    後ろの車、パトカーはさらに動けず。
    楽しい出来事でした。

  7. 腰痛持ち民 より:

    腰が痛くてゆっくり渡りたい側にしたらいい迷惑

  8. 腰痛持ち民 より:

    整骨院の帰りとか病院の出入りしてる人特に譲る事多い場面で
    譲ると分かる人は分かるし分からない警察の新人はポイント稼ぎしたいのは分かるが熟練者止めよって思う
    非番の部長さんとかだったら見て見ぬふりして流す癖に

  9. 警察は国営ヤクザ より:

    警察官の感覚的な判断で、違反扱いするのが違和感ある。
    歩行者妨害と言うなら、横断歩行中の動作を止めさたとか明らかに妨害と解釈できる状況、歩行者が妨害を受けたと証言がないと違反扱いできないと思うけど。

  10. Onji より:

    この話、警察が物理法則に基づいてきっちり決めれば済む話だと思います。
    まず、歩行者が横断歩道の歩道との境目から3m以上離れている場合、歩行者が故意に突っ込まない限り、横断歩道までは5秒程度かかります。その間に車が通過できるのなら、車は通過しても良いと考えます。
    車は例えば時速30kmで走っているのなら、1秒間に8mは進むのですから、横断歩道まで24m以下の距離なら通り抜けても歩行者と接触することは(歩行者の故意がない限り)ありえません。
    それを免許取得や更新時、また児童への教育にすべきだと考えます。

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