マイナーチェンジしたアクアに試乗してみました。クルマは良いけれどマーケティングが問題か?

ここにきて広報車を借りるケースがめっきり減った。直近1年、メーカーから「乗るように」と言われたケースを除き、自分から連絡して借りたのはシーライオン7くらいのもの。なぜ借りなくなったといえば、メーカーが貸すことに対しウエルカムじゃないオーラを出しているからだ。一昔前までは電話で予約。メーカーに行って鍵を渡されるだけだった。

今や「ここ最近、ご試乗中の事故や車両損傷に関し、ご連絡いただくことが増えております。安全運転にてご走行いただけますよう、よろしくお願い申し上げます」などとメールに書いてある。シロウト相手のレンタカーだって「安全運転しろ」などと言われない。以前より事故が増えているなら、借りる側のレベルが落ちたと言うことなんだろう。

メーカーでなくコチラ側が悪いワケです。閑話休題。アクアである。前述のように広報車を借りないため、試乗会や取材で乗らないクルマはそのままになってしまう。アクアもそう。広報部から「乗るように」と言われた次第。試乗車は『Z』で282万4800円。自動パーキングやアルミホイール、パワーシートなどの24万円分のオプションが付いていた。

本来なら数日間乗ってみたいところながら、遠慮して5時間ほど都内を走る。すると外観だけでなく今までのアクアと少しばかり違うジャンルのクルマになっていた。結論から書けば「クラウンブランドのコンパクトカーにしたらよかった」です。乗り味も装備もコンパクトカーよりワンランク上級車のような仕上がりなのだった。直近のヤリスには乗っていないですけど。

乗り心地は穏やか。ノートオーラのようにエンジン掛かるタイミングが遅く、走行音大きくなってからエンジン音が加わるため静か。さらにバイポーラ電池のためかeパワーと同じくらいドライバビリティ良い。オーディオもコンパクトカーの標準としちゃ上々だ。液晶画面大きいし。コンパクトカーのユーザーだと気づかない「上質」がそこにある。

いわゆる「小さい高級車」的な仕立てなのだった。ゴリゴリと作動音を出すパワーシートとステアリングセンサーが静電タイプになったら、普段Dセグ以上のクルマに乗っている人も「いいね」すると思う。狙いとしては良いし、クルマもそうなっている。そいつをキチンとアピール出来てないんだと思う。トヨタにしては珍しく売り方が上手じゃないのかもしれない。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ