国沢光宏のダイヤモンドプリンセス乗船レポート 旅行記(その2)
フネの旅と聞くと、皆さん「豪華で高い」と思っているようだ。実際、10年前までは庶民にゃ手が届かないモノでした。しかし! 大型船の登場で数年前から値下がりし始めている。ちなみに今回乗った4泊5日のコースだと、窓の無い船室なら諸費用込みで6万円程度。食事など全て同じです。
東京からシンガポールまでの航空運賃は安いキャリアであれば4万円。したがって10万円あれば楽しめてしまう。もちろん全行程の充実した食事付き(ただアルコール類は除く)。毎日レストランでフルコース食べても良い。日本発着も連休を除けば10万円以下で5泊6日が探せます。
起きたらランカウイ島だった。この島はタイとの国境にあり、マリンスポーツで有名。私も一度訪れたいと思っていたのだった。フネに乗ると気軽に移動できるのが便利だとシミジミ感じる。8時の下船開始直後は混むだろうから、とレストランでノンビリ朝ご飯を食べることにした。
メニュー見たらエッグベネディクトが。今では広く知られているこの卵料理、27年前にLAのポートフィーノという「激走5000km」のゴールになっていたホテルで徳大寺師匠に「国沢、エッグベネディクトを食べたことあるかい?」とすすめられたことをいつも思い出す。思い出って楽しい。
9時に下船すると、タクシーの営業が山ほどいる。本日もシャトルバスの券を買っていたのだけれど往復だけで面白くも何ともない。そこで波長の合った運転手に引っかかってみた。言い値は「9時から15時まで観光して400リンギット」(8000円)。値引き交渉したら220リンギットに。
クルマは斉藤さんがデザインした日産シルフィですね。最初は長く移動し、マングローブの中のジャングルクルーズ乗り場に。団体嫌いのため2時間チャーター。150馬力のマーキュリー船外機付き。他のフネを見るとピカピカの船外機はマーキュリー多し。骨董品のような2スト船外機はヤマハばかり。
この状況を見て「日本製は丈夫なのね。でも最近はシェアを落としてます。ホンダとスズキどうした?」と考えてしまう私は、ノンビリ過ごせないタイプです。このツアーで生まれて初めて見たことが二つあって驚いた。一つは生きている野生のコウモリ。天井からブラ下がっているのだけれどバットマンです。
もう一つは魚の補食シーン。GT(アジの仲間の魚)のイケスの上にマレーシアのお兄ちゃんがイカを近づけると、飛びかかってくるのだった。釣りのTVを見てもGTは水面から飛び出してくる。まさしくあんな感じ。エイは水から半分くらい身体を乗り出し、イカと一緒に手まで飲み込む。怖っ!
そんなこんなで15時まで観光してフネに戻る。もう一度ランカウイ島に来たいか、と聞かれたら「いいや」。晩ご飯までの間、プールに入るもよし、デッキサイドで海を見ながらビール飲むのもよし。私は原稿書きでございます。そうこうしているウチ、晩ご飯。今日もレストランに行く。
ゆっくり食べ終わったら21時30分。14階のプールデッキでダンス大会があるというので見に行くと、まぁ盛り上がってました~。岡山の高校生が150人くらい乗船しているのだけれど(こういったクルーズをすると社会勉強になると思います)、皆さん元気よく踊ってました。<続きを読む>
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