アメリカ人が「関税は消費者が払うことになる」と気づくのはいつか? 日本勢はステルス値上げを

当たり前の事ながら関税を負担するのは消費者である。現在、日本の自動車メーカーが関税分を負担することになっているものの、本来なら関税分は販売価格に上乗せするべきものだ。出来ない理由は2つ。「トランプが値上げを許さない」と言っていることと、「単独で値上げすると売れ行き落ちる可能性大」だからである。二つのハードルさえなくなれば、値上げに踏み切るだろう。

いつ頃になるか? まず「値上げを許さない」だけれど、御存知の通りアメリカに於ける自動車の販売価格は、毎年2~5%程度値上がりしていく。もっといえばアメリカのインフレ率(物価上昇率)は2025年で3%程度。したがって3%値上げしても全く問題なし。ということで今年の秋の価格改定で、販売が好調なメーカーは3%を上回る値上げをすると考える。

さらに来年には装備の見直しなど考えると思う。高価な装備をオプションにすることにより、実質的な販売価格を引き上げるワケ。おそらく1年もすればアメリカの自動車販売価格は実質的に10%以上値上がりしているに違いない。15%になると言われている関税分の大半をアメリカでクルマを買う人が負担するようになっていると思う。日本の自動車メーカーの負担は急減します。

単独での値上げ」だけれど、現状を見ると日本勢だけでなくアメリカ車や韓国車、ドイツ車も関税を負担している。韓国などトランプ以前は関税ゼロだったので15%が新たに掛かる。日本は赤沢さんがラトちゃん&ベッちゃんとした約束が本当なら、2.5%から15%で上げ幅小さい。アメリカ勢も様々な国から完成車やパーツを輸入しているため、やがて辛抱出来なくなる。

今はチキンレース状態です。体力の無いメーカーから厳しくなる。おそらくトヨタなどは先頭に立たない。というか日本勢はアメリカのメーカーの後にステルス値上げに踏み切る事だろう。となるとタイトルとした「関税を負担するのはアメリカ人」ということは気づかないかもしれません。大局的に考えたらステルス増税ということになる。そいつこそ狙いだったらトランプ凄い!

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1 Responses to “アメリカ人が「関税は消費者が払うことになる」と気づくのはいつか? 日本勢はステルス値上げを”

  1. スカイラインを降りた者 より:

    トランプ大統領の、商品に関税を載せるはいかん!という理論がよくわかりませんよね。
    アメリカ以外の製品に関税がのっかって、「ホラ、アメリカ製のほうが安いでしょ」となって、アメリカ製品が売れるようになるのが、一番簡単でわかりやすい効果だと思うのですが。
    部品にまで関税をかけてしまったものだから、自動車ならメーカー・国籍を問わずサプライチェーンのどこかに関税が引っかかって、そう簡単にいかなくなってしまいましたね。

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