トヨタ、国家戦略に依存せず自力で太陽光や風力などクリーン電力の確保に動き始めた

ダイヤモンドオンラインが下のリンクのようなスクープを出した。「トヨタは再エネを扱う企業の買収を検討している」というもの。おそらくこの内容だけだとトヨタの考えていることを理解出来ないと思うので補足しておきたい。9月10日に『アマゾンが日本のクリーンエネルギー=再エネを買っている』と言う記事を書いた。根っ子は全く同じだと考えていいだろう。

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何度か書いてきている通り、欧米は二酸化炭素を出して作った製品に国境炭素税など掛けようとしている。その場合、工場だけでなく部品の輸送段階で排出する二酸化炭素まで含む。本来なら国家が二酸化炭素を出さないで作った電力を供給してくれればいいけれど、どう考えたって2030年時点で2013年比46%の削減など不可能に思う。政府は「間に合いませんでした。テヘペロ」済む。

けれど企業からすれば「ふざけるな!」。国境炭素税が創設されたら、二酸化炭素出して作った電力で生産される自動車に多額の税金を掛けられてしまう。そうなったらどうか? おそらくホンダや日産などは「日本でクルマ作っていたらビジネスにならん!」と海外に工場を持っていくことだろう。アメリカや中国などにある工場の規模を拡大する。現地の電力なら国境炭素税不要。

環境省の表をクリックしていただければ再エネ比率が解ります

けれどトヨタは日本に自動車産業を残そうとしているように思う。そこで日本の工場で使う電力を再エネ(太陽光や風力など二酸化炭素を出さないで作った電力)だけにしましょうということです。『ユーラスエナジーホールディングス』という企業、再エネを買い取って販売している。ここから再エネの電力を買えば二酸化炭素を出してないと認定されるワケ。

トヨタ、カーボンフリーに向けてのロードマップは驚くほどしっかりしている。2030年に200万台の純電気自動車を生産する計画を立てており、使う電池は世界70箇所に自前の電池工場を作るのだった。最近「電気自動車なんてダメだ君」が増えているようだけれど、その人達に聞くと「全てのクルマを電気自動車にしたら電池が足りない」と当たり前ことを主張する。

そらそうだ。今をベースに考えていたら工場も原料も足りない。でも少なくともトヨタは2030年に自前で200万分を作り、しかも原料の調達計画だって立てている。豊田通商などトヨタと組んでリチウムの安定供給に動いており、2022年から4万2500トンを自前調達可能。まぁ否定ばっかりしていたら気楽でいいしカッコ良い。でも当事者からすればサバイバル戦です。

豊田章男さんの主張通り未来のパワーユニットに対し様々なアプローチをすべきだと思う。同時並行で、プランBやプランCも用意しておく。さらに国家の失敗も折り込む。私は「どうなっても困らないようになりたい」と考えている。企業も外乱でアタフタしないよう準備をしておくべき。「このままで大丈夫かいな?」という自動車メーカーもあります。

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