中学生の頃から読者だった田宮君にリーフe+を乗せてみた。果たして?

レース参戦までの経緯 私は昨年より幾度か国沢さんのリーフe+でのEVレース参戦をお手伝いしており、先月の筑波戦で「次の袖ヶ浦、乗ってみる?」とありがたすぎる提案をいただきました。メディア関係者でもプロレーサーでもない私がドライバーなんてと、一瞬躊躇したものの、こんな機会は一生に一度と思い、参戦させていただくことに。いったいどうなるのか。以下、レース初心者、アマチュアのレポートですが、これから参戦を考えている方の参考になったら幸いです。

予選レポート 袖ヶ浦フォレストレースウェイは今回が初走行。ブラインドコーナーと複合コーナーが多く、アップダウンのあるコースです。シミュレーターで事前にリズムをつかむ程度はしているものの、いったいどうなるのか。路面は部分的に濡れている箇所があるものの、走行ラインはドライで気温&路面温度も高くなく、安心してアタックできるコンディション。インラップ・アウトラップ含め5周を走行しました。

車もコースも初めてなので、コースインしてから最初の3周はゆっくり走り、リーフの走行感覚と走行ラインをつかみます。4周目でこれなら踏めそうかな、と感じたので少しアクセルを開けてアタックし、5周目でピットに戻ります。結果、予選タイムは1’25.781で総合6/11番手、クラス2/2位。同クラス首位のレーサー鹿島選手の1.7秒落ちで予選を終えました。初走行、アマチュアなりの結果です。ぶっつけ本番で走った予選ですが、リーフが想像以上に素直な挙動でコントロールしやすいことともあり、後方に沈むことなく済みました。

決勝レポート 決勝は55km、23周のレースです。予選終了後から決勝までの間で雨が降り始め、路面はすっかりウエットコンディションに。まさか初めてのサーキットでウエットとは。幸い、フォーメーションラップがあったため、タイヤ・ブレーキに熱を入れるとともに、各コーナーでの水たまりの位置・グリップをチェックしておきます。コース上に川ができるほどではないものの全面ウエット。今まで走ってきたほかのコースと比べると意外とグリップもするものの、油断はできないコンディションです。

高速コーナーでスピン!

スタートシグナルが消灯し、レーススタートの合図が切られると、いきなりハプニングの連続! バッテリー温度を上げないため、ハーフアクセルでの走行を決めていたのですが、順位を上げようとするまわりのクルマはスタート時アクセル全開。油断していた私は、2台に先行を許してしまいました。しかしその直後、2コーナーでスタートで抜かれた他車がグリップを予測し間違えたのかスピン。続いて5,6コーナーでもう一台。この時点で実力以上の無理はできないコンディションであるのを悟った私は、レース終了まで安全運転で行こうと決めたのでした。

さらに86改のベテラン金沢選手もスピン!

スピン車両をやり過ごしているうちに前方のレーサー鹿島選手との差はすでに大きく開いてしまっており、トップを走るテスラ・モデル3(なんと筑波を3秒台で走るモンスター!)が後方から迫ってくるまでは、周りに車がいないまま単独走行に。単独走行中はラインを外さないよう綺麗に走る、ハーフスロットルをキープしてタイムを稼ぐには?を考えながら走りました。

前はベテランのレーサー鹿島選手

レースならではのサイドバイサイド!といった場面はありませんでしたが、コーナーでのボトムスピードを落とさないラインを勉強する意味で、アマチュアとしては大きな収穫があったように思います。レース後半、スロットルをハーフにしていてもバッテリー温度を示すインジケータがレッドゾーンに入り始め、パワーが出なくなってきます。パワーが低下すると本当に最後まで持つのか!?という不安に駆られますが、何とか最後までレースを走り切ることができました。

路面はセミウェット

結果、2台に抜かれましたが2台抜きなおし、予選から順位はそのまま、総合6/11番手、クラス2/2位。ベストラップはウエットコンディションで1’32.280、レーサー鹿島選手のベストタイムからは3秒近く離されてしまいました。やはり大きなレースを戦ってきた選手は速いです。結果はもっと頑張らなければ!といった具合ですが、無事リーフを返すことができホッとしました(笑)。

スピンしたのは右前のリーフと左前の86改です

またウエットの中ヒヤリとすることもなく無事に帰ってこれたのは、アドバンA052という高性能タイヤのおかげも大きかったと思います。私はスポーツタイヤの類はサーキットを含め随分使っていたものの、A052のようなハイエンドのスポーツタイヤは初めてだったのですが、A052は絶対的なグリップに加え温まりの早さやインフォメーションの正確さも素晴らしく、こういったタイヤを経験できたのも収穫でした

最後に EVでレースをする、というのは航続距離が長いEVのラインナップが増えてきた今、個人でもトライしやすい状況となっていると思います。とはいえ、まだまだ庶民とっては高額商品だけに貴重な機会を提供していただいた国沢さん、エントリー申し込みから手伝っていただいた永田さん、いろいろ手伝ってくれた勤務先同期2人に感謝申し上げます。(レポート/田宮)

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