簡易型アイドルストップ
iQに1、3リッターモデルが追加された。このエンジンと同時にデビューするだろうといわれていた簡易型アイドルストップ装置の燃費を調べようとしたら、ラインナップに無い。どうやら今回採用が見送られたようだ。小型軽量のiQにアイドルストップを加えれば、インサイトくらいの実用燃費も可能だった
ろうに。
昨年6月に「年内にヨーロッパで発売。来年の早い時期に日本でも発売する予定」と技術発表されたトヨタ式簡易型アイドルストップ、すでにヨーロッパでオーリスなどに組み込まれ販売されています。本来ならiQの1、3リッターに搭載してくる計画だった。なぜ日本で発売されないのだろうか? おそらく2つの理由かと。
まずバッテリー。マツダのシステムと違い、フルにバッテ
リーの電力を使う。したがってバッテリー寿命も落とす模様。ヨーロッパで採用しているGSユアサのアイドルストップ用バッテリーのスペックを見ると、5万回の始動に耐えると書いてある。東京都内なら50kmも乗ると100回は始動しなければならない。5万回なら500日です。
実際もっと少し長い寿命を持つだろうけれど、まぁ7万5千回として3年か。安価でない大型の専用バッテリーの交換は、いろんな意味で論議が分かれることだろう。もう一つ。CVTとのマッチングもイマイチだという可能性大。マニュアルの場合、クラッチ踏んだタイミングでエンジン掛ければいい。けれどATだとブ
レーキ離した時に始動となる。
マツダのような「直噴技術を組み合わせ瞬時に始動させる」システムや「巨大なモーターで始動する」ホンダのシステムならタイムラグも最小限に抑えられる。けれど通常のエンジン+通常のパワーのセルモーターだと厳しい。つまりトヨタの開発能力を持ってしても、ATと相性の良い簡易型のアイドルストップは難しいということです。
追記・読者の方からiQの『GRMN』という100台限定の特別仕様車にアイドルストップが搭載されているという情報を頂きました。チェックしてみたら、昨年発表されたシステムでありました。確かに「2009年の夏ぐらいまでには発売」という公約は果たした。それにしてもなぜ100台?
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お世話になっております。
いつも楽しく読ませていただいております。先日、信号待ちからスタートしようとしたところ、後ろからスターターの音がして、ミラーをみたらiQでした。まだアイドルストップが付いていないとしたら、後ろの人はマニュアルでアイドルストップをしていたのでしょうか。
もっとも安価で確実に燃料消費を抑えることができるのに、採用見送りはもったいないと思いました。ストップ機能ををON/OFFさせることができれば、渋滞でのギクシャクも解決できると思うのですが、バッテリーの問題は難しいのでしょうか?
4WDターボのレガシイで、ターボを使わないときはアイドリングストップを手動で行ったり、郊外でスピードに乗っているときはエンジンを切ったり(クラッチをつなげばエンブレでエンジンを復帰させられる)して10km/Lぐらいを出したことがありました。
それ以来、「手動でも効果がある」「カラカラとエンジンを回すのはもったいない」と思うようになりました。
HEVやEVが普及し「アイドルストップした方が良い」という声が大きくなれば、採用の後押しになると思います。